●バックナンバー一覧に戻る
トイレに忘れものをしました。
_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/
[KID'S SIGNAL] キッズシグナル●第139号●2018年6月24日(日)
_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/
1 、2年ほど前の話。
仕事で打ち合わせに出た帰り、難波の地下街で喫茶店に入って作業をしていたのです。
でも、その喫茶店から出るときに、急にトイレに入りたくなりました。
それも大きい方です。
(食事中の方、ごめんなさい)
僕が入っていた喫茶店は、その地下街に面したオフィスビルの地下にある喫茶店でした。
なので、その喫茶店から地上に出るために階段を登ろうとした時、どこにトイレがあるのかいまひとつよくわからなかったのです。
次に打ち合わせの予定もあったので、そのオフィスビルを出て出ようとしたのが災いしました。
「あれー、このビルのトイレってどこにあるの?」
と、探し回る羽目に陥ったのでした。
探しに探すとエレベーターの横に細い廊下がありエレベーターの裏側にトイレがあったのです。
「こんな場所やったんかよー。わかれへんわ」
と、心の中で悪態をつきながら用を足したのですが、トイレを探し回ったおかげで時間が足りなくなり、次の打ち合わせの時刻が迫っていました。
あわてて、打ち合わせ場所に移動したのですが、移動の途中で、iPhoneをトイレに忘れてきたことに気づいたのです。
「わっ、やばい!」
てなもんです。
ちょうど、トイレットペーパーホルダーが真っ平らで水平になっており、とてもスマホを置きやすい環境だったのです。
水平ではない斜めになった、変な場所に置いたらいつ床に落とすかわからないじゃないですか?
でも、真っ平らな場所なら落としてしまう心配がありません。
なので机に置いたような安心感から、置いたまま出てきてしまったのでしょう。
幸い、打ち合わせはとても短い時間で済んだため、あわてて、そのオフィスビルに向かったのです。
置き忘れた場所も分かっていますし、かなり見つけにくい場所にあるトイレですから、行けばなんとか見つかるだろうと楽観的に考えておりました。
ところが!
その見つけにくい場所のトイレに僕のiPhoneはなかったのです。
えええええー。
そんなー。
こんなオフィスビルのしかも見つけにくい場所のトイレならこの1時間に利用した人なんて一人か二人。
持ち帰るとか警察に届けるとかしないと思うんだけどなー。
そう思い、どうしたものか途方にくれたのですよ。
でもね。
これだけ利用者の少なそうなオフィスビルで、トイレに起き忘れたスマホが、元の場所にないとすれば、その持って行った人はどうしただろう?
と考えると、「そうだ、ビルの管理人室を当たったらどうだろう?」という発想が出てきたのです。
オフィスビルに来る人は、みんな自分の仕事をしていて忙しいのです。
だから、そんな多忙な人がわざわざ警察まで出かけて届けを書くなんて、ちょっと考えられない。
じゃ、僕ならどうするか?
そりゃ管理人室を訪ねて「こんなものが落ちてましたよ」と届けるに違いない。
見ればそのビルの1Fに管理人室と書かれた看板が掲げられているではないですか。
迷わず入って、事の顛末を話すと、白髪の人の良さそうな管理人さんが「えーっと、その携帯は何かカバーをつけてましたか?」と聞く。
「あ、はい。つけてました」
「赤い色で黒いラインの入ったやつですかね?」
「ああ、そうです。それです!」
という事で、無事に僕のiPhoneは戻って来たのです。
実にありがたい話ではないですか。
「いやー、あのトイレね、携帯忘れる人が多いのよ。ほら、トイレットペーパーのとこ、平らでしょ? それで、そこに置いて、そのまま忘れるみたいでね」
って、そのままやん!
まさにそのとおりやんか!
パターンにはまりまくってる!
「えー? そんなに多いんですか? 週に一回とか?」
と、つっこんで聞くと、
「いや、そんなに多くないけど、月に一二回はあるかな?」
という話でした。
けっこう多いで、それ。
と思いつつも、何はともあれ、パターンにはまりつつも失くさず、元に戻ってきたのだから本当に良かったと安心したのであります。
この体験で思った事は、誰もが自分の出来る範囲で、やれる事をやっているんだよなぁ、という事でした。
仕事の合間にトイレに入って忘れ物の携帯を見つけても、わざわざ警察まで届けにはいかない。
(ちなみに電車の中で携帯を拾うと、駅務室等では預かってくれず警察に届けないと行けないなずです。けっこう面倒なのですよ)
そして、管理人さんは、どこで携帯を忘れる事が多いのかをちゃんと知っていて、余分な事は聞かず、たただ携帯の特徴を訪ねて、本当に持ち主かどうかを確認する、というポイントだけは押さえて渡す。
実に無駄のない連携だとは思いませんか?
誰もが自分の役割をキチンと果たしていて、それで社会が回っている。
そんな人の信頼関係があるから、少々あわてものの僕が携帯を忘れても、なんとか打ち合わせにはたどり着け、そして、取り戻すのに警察経由で何日も待たされるような面倒を感じずに済むわけです。
なんて素晴らしい出来事でしょう。
この国で働く人は、当たり前のことを、当たり前にして、それでいて無理せず、自分が出来る範囲のことだけやって、それであわて者が多少のミスをしてもフォローされるくらいの安心感を生み出す環境が作られているわけです。
これが当たり前に続いている事がすばらしいし、また、わざわざ褒めると大げさになるくらい、自然に日々積み重ねられている安心感なんですね。
こういう安心感と信頼関係こそ、実はビジネスにおける取引関係には求められているのではないでしょうか?
特にわざわざ指摘するようなことではないけれど、改めて考えてみるとすばらしいし連携。
ビジネス分野での日々の行動には、そういう明文化されていない良さが普通に私たちを取り巻いていると思うのです。
僕は、そういう当たり前の仕事の素晴らしさを見つけて取り上げ形にしていくのが僕の仕事なのではないかな? といつも思っています。
例えば会社案内や商品紹介。
まだ言葉化されていないエピソードがあらゆる企業の普段の行動の中に眠っていると思うのです。
その素晴らしさを形にして、お客さまに見える形でアピールしてみてはどうでしょう?
多分気負わず、当たり前で、ごく普通の行動であればあるほど、お客さまの信頼度はとても高くなるはずです。
そんな気取らない原寸大のコンテンツ作りにKID'S COMPANY木田茂夫は取組みます。
この記事の内容が気に入ったら、ぜひともご連絡ください。
きっとお役に立てるはずです。
と言うことで、今日はこのあたりで。
またお会いしましょう。
_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/
コピーライティングならおまかせを!
コピーライター 木田茂夫 :kids@kidashigeo.com
携帯:090-8523-4204
---------------------------------------------
ホームページ:KID'S COMPANY http://www.kidashigeo.com
ブログ:コトノハコトバ http://kidscomp.exblog.jp/
●文具関連ページ
SD FAN CLUB http://www.kidashigeo.com/sd/
デジアナプロジェクト http://blog.livedoor.jp/kids1226/
---------------------------------------------
ブラインドタッチ練習ドリル WEEK 好評公開中!
http://week.kidashigeo.com
_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/
バックナンバー一覧に戻る