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■みんな大好き「お金の話」をします。
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[KID'S SIGNAL] キッズシグナル●第163号●2021年12月22日(水)
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メルマガを始めた当初から、コピーライターとして販売促進に関するお話とか、広告に対する考え方のお話をしてきました。
で、そういう「販促」「広告」というのは、何故行われるのか? という問いかけが、僕自身の中にあって、それはやっぱり「企業が儲かるため」なんですね。
で、そういうことを突き詰めていくと、「じゃあ、そもそもお金って何なのよ?」という本質的な問いかけが気になってきたわけです。
これが多分、15~6年前のことだと思います。
で、そこから少しずつ経済の勉強を始めることになりました。
コピーライターというのは、企業の商品販売のアピール手法を考えるという、経済行為の中でも、もっとも現場に即した具体的な事例紹介の仕事です。
この「具体的細目」と、「お金とは何か?」という、超抽象的な問いかけの両方を考えるというのは、なかなかにおおざっぱかつ大変なことで、学習はなかなか進みませんでした。
というか、そもそもお金の事を考えるなら簿記の知識をしっかりキチンと身に付けなければいけないのですが、そこはまだザックリとしか知りません。まぁその程度の知識です。
でも、そういう中で、一番びっくりした知識は「信用創造」という、銀行によってお金が創造される仕組みそのものの学習でした。
これはもう、ほんとうにビックリしました。自分がいままで「なんとなく、こういうことだろう」と考えていた「テキトーな常識」とは、まったく違っていたからですね。
僕が間違って信じていた理屈はこうです。
×(誤)「銀行は、預金者のお金を、企業などに貸し付けて、金利で稼いでいる」
というものです。
もう、これしかない! というくらい当たり前だと思っていました。
でも、実際にはまったく違うんですね。事実はこうです。
〇(正)「銀行は、お金を借りたいという人がいたら、その場で必要額を生み出し、貸し付けて金利で稼いでいる」
分かりますか? 「預金者のお金」って、全然関係ないんですよ。知ってました?
銀行は、「借りたい」という人が来たら、返せるかどうかを審査して、貸し付けを決めたら、通帳を作らせて、そこに「必要金額を書き込む」だけ、なんです。
たとえば、100万円を借りたい! という人がやってきたら、その人に通帳を作らせて、そこに「1,000,000」と印字するだけ、なんですよ。
その時、その場で100万円というお金が、瞬時に生まれているのです。
これが事実なんです。
だから、よく考えて欲しいのですが、もし、銀行が「預金者のお金を企業に貸し付けている」のであれば、あなたが預金したお金は、誰かの資金として融通され、活用されてしまうわけですから、あなたは、預金したお金をおろすことができなくなってしまう、ということになってしまうのです。
でも、そうではなくて、お金を貸すときは、その都度「お金を作って渡している」のが銀行だ、ということだから、あなたが預けたお金がいつでも出せる、ということになるわけです。
わかりますか? この理屈。
この「信用創造」は、日本の経済学の用語ですが、英語ではストレートに「マネークリエイション:money creation」なのだそうです。いや、まさにそうですよね。
無から有を生み出すこの仕組みは、別名「万年筆マネー:fountain pen money」とも言います。経済学を基礎からキチンと学べば、この知識は必須の知識なんですよ。
でも、おそらく日本人の9割の人は、この基礎知識をご存知ありません。
えらいこっちゃ!
いや、ほんまにそうなんです。
こういう事を書くと「そんな打ち出の小槌みたいなことが出来るなら、なんでもアリやないか! 信じられん。ウソや!」と言われる方も出てくるかも、なのですが、この仕組みのもっとも重要な点は「借金をしたいと言ってきた人がいれば」という、この条件にあるんです。
何か事業を始めようとしている。
何か社会的な仕組みを生み出そうとしている。
そして、その仕組みに関わる人達が多く見込まれる。
つまり百万円をその場で生み出したら、その百万円が必ず多くの人の「収入」になっていく、と見越せる場合にしか、お金を作ることはしない、ということなんです。
ここにこそ、経済のキモ、というものがあるんですね。
ということで、お金の話は、今日はここまで。
経済に関するお話も、時折少しずつやっていきたいと思います。
ではでは、また。
[KID'S SIGNAL No.163 -了-]
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