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KID'S SIGNAL NO:017
キッズシグナル:第17号
2014年2月17日(月)
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%name_sei%さん、今年は全国的に寒さが激しいようです。雪の被害には合われていませんか? なれない出来事に予定が狂ったりしますので、何事も慎重に行きましょう。

さて、前回、前々回と販促物を作ることのメリットと、その品質についてお話してきました。

(これまでの話を読みたい方はこちらへ。
http://www.saturn.dti.ne.jp/~kids/company/kidssignal/
特に、第15号は反響の多かった内容です。)

今回は、パンフレットなどの販促物と密接に関係のある「営業マンのスキル」に関するお話です。

営業マン育成などの話題が出ると、すぐに「社員教育のコスト」や、「最近の若者はわからん論」などが連鎖反応的に語られるのですが、そういう話を聞くたびに「いや、それちょっと違うんじゃないですか?」と思ってしまうのです。

僕自身の解答は、「営業マンのスキルアップを考えるより先にパンフレットのひとつでも作った方がはるかに効果的」というものです。

これも別に大層な経営学とか、モチベーションアップの心理学の話とかは全然関係ない、ごくごく当たり前の一般論からの結論なのです。

わかりやすい例を一つ上げれば、簡単に納得してもらえると思いますので、街なかのどこにでもあるショップ、そうですね、花屋さんを例にあげて説明しましょう。

きれいな花が山盛り咲き誇っている花屋の店頭で、あなたが花をながめているとします。ああ、きれいだな、一鉢買って帰ろうか? と思ったとしましょう。

お金を払って買って帰りますが、育て方までは聞きませんでした。それで2週間後には枯れてしまって、それでおしまい、ということもよくある話です。

これを店員さんが「寒い間は水を控えめに、夏場は毎日水をあげてくださいね」と一言添えれば、花は長持ちします。親切で知識もある花屋さんとしてお客さんからも評価していただけるから、キチンとお伝えしましょう。というのがお花屋さんとしては理想の姿です。

でも、これはかなりハードルの高い目標です。

忙しいときなどはベテラン店員さんでも、そこまで気が回りません。鉢を袋に入れて、おつりの計算をして、それだけで手一杯になるものです。
とはいえ、いくら忙しくても、お客さまのいろいろな質問に答られる方が良いわけですから、花の育て方辞典を何冊も購入して、仕事の合間に日々読みなさい、覚えなさい、とかになります。これが「社員教育」ですね。

でも、「知識があって、お伝えするのが良い店員」という商品知識一点張りの社員教育だけでは現場対応はままなりません。たとえば、花の育て方をよく知っている花好きのお客さまにまで育て方を偉そうにお伝えしたら、ヒンシュクを買ってしまいますから。コミュニケーション能力もまた教育の課題になります。

営業力のある先輩社員だと、コミュニケーション能力に関しては「相手がどうしようとしてるのか、表情を読めよ。駄目だなぁ、最近の若いのは」てな世代論にまで話がエスカレートしかねないわけです。

でも、よ〜く考えてみてください。解決策は本当に社員教育やスキルアップにあるのでしょうか?

そうではなくて、たとえば花の横に


●育てやすい品種です。詳しくはお尋ねください。


と、書かれた案内文がちょっこっと添えられていたらどうでしょう?

花をきれいだなと思って眺め、育てたいな、と思ったタイミングで、比較的初心者のお客さまに対して、背中をそっと押す一声です。
これがあれば、お客さまの方から「育て方」に関して質問してくださいますから、伝え忘れもありません。
また、すでに知識のあるお客さまなら、はじめから質問することはないでしょうから、押しつけがましさを生むコミュニケーション能力問題も発生しないわけです。

たった一言の販促ワードがあるかないか。
それだけで、これだけの差が生まれるわけです。

しかも。
話はそれだけでは終わらないんですね。

この「案内文」を、本当に売りたい花形商品にだけ添えていたとしたらどうでしょう?
そうなると、実は、店員さんに教えなければならない花の育て方は、たった一種類になるわけです。
つまり教える内容そのものが明確に絞り込まれる、ということになります。覚えることが一つなら誰にだって応対できるのです。
しかも、単に質問されたときだけで良いのですから本当に簡単です。店員さんの能力に左右される問題ではないわけです。

それに加えて、この「ひと言添える販促」には、もっともっと大切なメリットがあります。
それは、お客さまが「知りたい」と思ったタイミングで質問し、店員がそれに答えることになるので、その瞬間に店員さんが「花の専門家」として信用される、ということなのです。

つまり、この瞬間に、そこいらにいるアルバイトの学生であっても、お客さんにとっては重要な情報を教える「コンサルタント」に格上げされている、ということなんです。

的確な販促ワードは、こんな具合にごく一般的な凡人をプロフェッショナルなコンサルにまで高めてくれるわけです。

結局、人間はたいてい、

●「知りたい」と思った時に教えられれば、うれしい。

わけですから、販促ツールを使ってタイミングをうまく演出すれば、ここまでの効果が見込める、ということなんです。

この考え方が、社員教育や世代論と大きく異なるポイントは、要するにフォーカスする対象が社員や店員ではなく、お客様にこそあると視点をずらしているところにあります。
だから、本当に大事なことをまとめるなら。


●教育すべきは社員ではなく、お客さまである。


ということなんですね。最近では、この考え方を、お客さまを教育する「ナーチャリングアプローチ」と言ったりするようです。

でも、町なかの花屋さんであるとか、文具店さん、CDショップなどなどを見てください。そういう一言を添えた案内を商品の横に添えているお店は山のように存在しているのではないでしょうか? もともと、そんな難しい話ではないのです。

そして、やっぱり、そういう「一言」があるお店こそが愛されて長生きしているのではないでしょうか。

社員を「教育」するより先に、まず「上手な一言」がある販促ツールを作ってみましょう。
たった一枚、一言の案内文でダメ社員が優れたコンサルタントに昇格してしまう。それが販促ツールの本質です。

何か販促ツールを制作したくなったら、ぜひとも一言、声をおかけください。
できる限り、精一杯の対応をお約束します。


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