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知の巨人小室直樹先生のことを、少し書いておきます。
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[KID'S SIGNAL] キッズシグナル●第318号●2022年5月26日(木)
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%name_sei%さん、こんにちは。
さて、昨日お知らせした9冊の書籍は、本当に超重要な書籍ばかりですので、機会があればぜひとも一読することをおすすめします。
で、昨日の9冊のうち、最初の2冊が、憲法関連の「日本人のための憲法原論」と、宗教関連の「日本人のための宗教原論」だったわけですが、この2冊を書いておられるのが小室直樹先生です。
ご存知の方は良く知っておられると思いますが、本当に日本を代表する国際的な碩学の方で、その学問的素養はものすごく広くて、しかも深い方なんですね。
惜しくも東大学長にはなられませんでしたが、僕は心から尊敬していますし、亡くなったいまでも、残された書籍の数々は、日本人にとって宝物のような存在だと思っています。
そもそも欧米の学問体系というものが、日本に入ってきたのが明治の初年度あたりですから、実は日本人の一般大衆や、日本人の常識にまで、西洋風の学問体系が行きわたっているとは言い難く、その意味でも小室先生のご著書は、どれもこれも「必読」の本ばかりと言えます。
たとえば、憲法で言えば、憲法というのはそもそもその国のコモンセンス=常識を明文化したものであり、憲法を守らねばならないのは、政治家や役人など政府に関わっている人間のみであって、国民は憲法を守る必要などさらさらないのである、というような「世界的常識」が、日本人には備わっていないわけです。
それは、日本国憲法の99条を見れば一目瞭然でして、
(引用開始)--------------------
第九十九条 天皇又は摂政及び国務大臣、国会議員、裁判官その他の公務員は、この憲法を尊重し擁護する義務を負ふ。
(引用終了)--------------------
これは「憲法尊重擁護義務」を示したものですが、これを守らなければならない者の中に「国民」は入っておりません。
こんなこと、当然中の当然なのですが、でも、学生時代に「お前、それ憲法違反やぞ」と友達に言ったり言われたりしませんでした?
それは本当に無知、ってことなんですよ。
この「日本人のための憲法原論」という書籍は、ビッグコミックだったかなんだったかは忘れましたが、本当に大衆向けの雑誌に連載されたものをまとめたものでして、そもそも文章内容が小室先生と、雑誌編集者のQ&A形式で進められているのがとても良いのです。
それこそ、小中学生の「おまえ、それ憲法違反やぞ」というようなお子ちゃま発言を編集者が行い、それを小室先生が膨大なる知識と具体的事例と歴史の流れを紹介しながら正していく、という構成になっているのですね。
なので、とにかく読みやすい。小室先生のご著書はどれもこれも、ものすごく興味深くて読みやすいのですが、その中でもこの「憲法原論」は飛びぬけて読みやすいんです。読んでいて面白い。
うひゃー。
どひゃー。
しらんかったわー。
わー、俺って無知ー。
という思いの連続。そういう話が怒涛の如く一ページ目から最終ページまで続きます。
もう、本当に、端から端まで、全部そういう驚天動地のエピソードばっかりなんですよ。マジで。
なので、超おもしろいです。
小室先生はここに紹介した2冊だけではなくて、たとえば、ソ連の崩壊なんて何年も前に予言していたりしますしね。本当にすごい方なんですよ。
ちなみに、その「ソビエト帝国の崩壊」という書籍を発売時に、何も知らずに買って読んだのが僕だったのです。当時は何も考えずに読んだだけでしたが、数年後に小室先生のおっしゃる通りに崩壊して、あらためて「すげー」とびっくりして、それからやっと小室先生のご著書を何冊も読み始めたという、実にあさましい読み方をしていたのが、この私です。レベル低いですねぇ、我ながら。
でもまぁ、そんなもんですよ。知識がないと、すごい人の凄さ自体が分からないわけです。
だって僕、小室先生がソビエトの崩壊を予言していて、その予言していた本を読んでいたこと自体を覚えてなくて、ソ連崩壊後、数年たってからその事を知り「え? あ、あの本を書いたのが小室先生だったの? ありゃまぁ。いや、確かにあの本は面白かった。うん」という感想を持ったというダメダメさですから。何も分かってない。我ながら情けない。あわてて読み直して「ほんまやー」と村上ショージさんのギャグみたいなセリフを吐いてたわけでして。
ま、本当に面白いですよ。
ぜひご一読ください。
ということで「本当に大切な10冊」じゃなくて9冊のリスト、今日も貼っておきますね。
どれも同じくらいびっくりできて、面白いですから。
■憲法-----------------------------
日本人のための憲法原論 単行本 ー 2006/3/24
小室 直樹 (著)
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■宗教------------------------------
【新装版】日本人のための宗教原論 あなたを宗教はどう助けてくれるのか 単行本 ー 2021/12/28
小室直樹 (著)
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■日米関係-------------------------
知ってはいけない 隠された日本支配の構造 (講談社現代新書) 新書 ー 2017/8/17
矢部 宏治 (著)
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■親子関係------------------------
アダルト・チルドレン―アルコール問題家族で育った子供たち 単行本 ー 1997/10/1
ジャネット・G. ウォイティッツ (著), Janet Geringer Woititz (原著), 斎藤 学 (翻訳), 白根 伊登恵 (翻訳)
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■男女問題------------------------
文庫版 話を聞かない男、地図が読めない女 文庫 ー 2002/11/1
アラン・ピーズ (著), バーバラ・ピーズ (著), 藤井 留美 (翻訳)
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■人間関係------------------------
血液型の科学 (祥伝社新書) 新書 ー 2010/1/30
藤田紘一郎 (著)
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■アドバイスする・自分で稼ぐ-----
コンサルタントの秘密―技術アドバイスの人間学 単行本 ー 1990/12/1
G.M.ワインバーグ (著), 木村 泉 (著), ジェラルド・M・ワインバーグ (著)
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■自分を大切にする---------------
1分間自己革命―自分を大切に生きる心のトレーニング 単行本 ー 1986/4/1
S. ジョンソン (著), 小林 薫 (翻訳)
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■時間管理の基本-----------------
屁理屈なし社長のための時間の使い方
ダン・ケネディ(著) ダイレクト出版
https://www.directbook.jp/btm/index_fbw.html
--------------[KID'S SIGNAL No.318 -了-]---------------
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