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「シン・ウルトラマン」を観てきましたよ。
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[KID'S SIGNAL] キッズシグナル●第321号●2022年5月29日(日)
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%name_sei%さん、こんにちは。
今日は日曜日ですし、ちょっとエンタメ系の話題。
実は昨日、家族で、映画「シン・ウルトラマン」を観てきたのです。
いや、なかなか面白かったです。
映画で言うと、このメルマガでは紹介してませんでしたが、「ドクターストレンジ2」であるところの
Doctor Strannge in the Multiverse of Madnes
も少し前に観に行ったんですよね。でもって、かなり気に入った映画だったんですけど、あまり紹介する気にはなれないんですよね。
なぜかというと、日本では「アメコミ映画」はたいてい不評だからです。
僕はかなり好きなんですけどねぇ。
いくら紹介しても「ふーん」で終わっちゃうもんなぁ。誰も見にかない。うーん。
で、「シン・ウルトラマン」です。ウルトラマンが好きなのでどんな内容なのかとかなり期待しましたが、期待は裏切られず、大変良くできた内容でした。
ヒットしてるのも分かりますね。
そもそも「ドクターストレンジ」なんて、一日に字幕と吹き替え版と4DX(立体)版のそれぞれを1回ずつしか上映していなくて、しかも5月7日からの公開だったのに5月26日には公開終了なんですよね。
ところが、シン・ウルトラマンは、通常版のみの上映で一日に5回上映。公開期間は4か月半が予定されているという超メガヒット作ですからねぇ。
ウルトラマンという作品は、知っている人は知ってますけど、企画とメインのシナリオに金城哲夫さんという沖縄出身の円谷プロのライターさんが関わっていて、人間とウルトラマンの関係は、沖縄と本土、ウチナンチューとヤマトンチューの関係を無意識に反映しているのでは? と言われています。
そして、その関係は日本とアメリカとの関係にもつながる「ヒーローは、こうあってくれたらいいな」という理想の形なんですね。
ウルトラマンはハヤタ隊員という人間を自分の任務遂行の過程で死なせてしまっています。そのことを悔やんで、なんと!「自分の命をハヤタに渡す」という形で、ひとりの人間の中にウルトラマンとハヤタという人間とが共存するんですね。
この設定こそがウルトラマンという物語の真骨頂なんです。
●ヒーローは自分の命を投げ出してでも救ってくれる
という究極のヒーロー像なわけです。これは沖縄という日本のためにアメリカとの地上戦の舞台となって多くの犠牲を出した土地出身の人間からすれば、本土の人間には同じように命を投げ出してでも助けてくれよ、という意味にも取れます。(というか、僕はそう読んでいます。)
実際には命を投げ出すヒーローというのはありえないんですけどね。だってヒーローが死んでしまったら、それこそ誰も助からないってことになりますから。各種レスキュー関係の仕事をされている方も「まず自分の命優先(助けに入ったものが死んだら、それは被害の拡大でしかない)」というのが絶対的優先事項なんですからね。
でも、そういう「ありえない理想型のヒーロー像」を描いているからこそ、ウルトラマンという物語は面白いわけです。
そして、そこには「命を投げうった者同士の共闘」という究極の「理想形」が存在しているわけです。金城哲夫さんが描こうとしていたのは、そういう相互理解の理想形だったんだろうなと思います。そして、今回の「シン・ウルトラマン」という作品は、その実際にはそうそう存在しない「理想の命がけの相互理解・協力」というテーマをうまく描けていたと思うのです。
日本人がこれに共感して感動するのは、実際には達成されないけれども、アメリカという大国を理想のヒーローと見て(勘違いして)いるからだと思います。
この「命を共有して、異文化の人間が協力していく」というテーマは、実は一年ほど前にテレビで放映されていた「ウルトラマンZ」でも描かれていたんですね。
「ウルトラマンZ」は、もっともオリジナルな「ウルトラマン」の世界を、いま風に料理していて、なかなかの良作だったと思います。
で、この「ウルトラマンZ」も、これまた家族で観ていたのですが、今年小学校3年生の娘もm、かなり気に入っていて、けっこうハマってテレビを観ていました。
なので、「シン・ウルトラマン」を観た彼女に「どうだった?」と聞くと「思ってたより面白かったよ」と、けっこう良い評価だったんです。なので、「じゃあウルトラマンZと比べてどう?」と聞くと。
「ウルトラマンZは0.1。星五つでな。シン・ウルトラマンは、うーん、うーん」とかなり悩んで、
「3.5」
とのことでした。
100点満点で70点ですから、かなり気に入ったということでしょう。
ただ、この評価には続きがあって、「ワンピースは星5.5」なのだそうです。いまはワンピースの方がお気に入りなんですよねぇ。
ま、ともあれ、「シン・ウルトラマン」は子供でも楽しめる内容にはなってました。
上映期間は9月くらいまで、けっこうあるようなのでお暇な時にでも観に行ってください。
日本人には大うけする「命を投げ出すヒーロー」の物語。僕も大好きですが、死んだら元も子もないというのが現実です。
そして「死んだら元も子もない」という現実を正しく直視して、「自分が成長することで解決策を得る」というのが、面白いストーリーの王道。
ドクターストレンジは、登場人物全員が成長して物語が終わったなかなかの良作でした。
ここが日本とアメリカの差だよなぁと、いろんな意味で感慨深いのであります。
しかしドクターストレンジを4DX版で見損ねたのは失敗したなぁとつくづく思う今日この頃です。(4DXで見るほどでもなかろうと思ってたのですが、内容が良かったうえに映像表現が立体映画に最適な内容だったんですよね。ああ、失敗した。)
ということで、長くなりましたが、シン・ウルトラマンとドクターストレンジの感想でした。
ではでは、また。
--------------[KID'S SIGNAL No.321 -了-]---------------
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