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そろそろ暑くなってきました。水を飲みましょう。

_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/ [KID'S SIGNAL] キッズシグナル●第323号●2022年5月31日(火) _/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/ %name_sei%さん、こんにちは。いかがおすごしですか? 今日から旧暦の皐月です。山の緑も新緑と常緑の色の差がなくなってきて濃い緑一色に染まり切ったように思います。 ということで、少し気温も高くなってきて、汗をかいたり、のどが渇いたりすることも出てきたと思うので、ちょっと「水」の話をしたいと思います。 「気温も高くなってきましたから、熱中症予防に水分補給はこまめに行いましょう」 というセリフは、テレビなどでも繰り返し繰り返し語られていますが、じゃあ、熱中症になったらどうなるの? という肝心の事はあまり語られていないと思います。 極端な言い方になりますが、水分不足になると、まず「意識低下」が起きるんですね。水分と脳の機能は一直線につながっていて、体の水分が減ると、物事を考える能力がガクンと落ちるんです。 なので、暑いといろいろな「判断能力」が下がるので、ありとあらゆる危険にさらされてしまうのです。 僕自身の体験談で言うと、水分補給が足りていなくて交通事故を起こしたことがあります。 夏のある日、たまたま朝から予定が複数あった時に、水分補給しないまま、車で移動して、慣れない土地で道に迷ってしまったんですね。 位置確認のために道の横にクルマを留めて、スマホで位置確認をして道に戻ろうとしたときに、うっかりアクセルとブレーキを踏み間違えてしまったんです。後ろから来ていたクルマと軽く衝突してしまいました。 いま思うと、あれは明らかに熱中症だったんだと思います。「のどが乾いたなぁ」とは思っていたのですが、「意識低下、判断力も下がっている」という自覚はなかったんです。酔っ払い運転は法律違反ですが、水分不足で熱中症になりかけているのにクルマを運転するのは酔っ払い運転と同じくらい危険だと思いました。 それ以来、僕はクルマに乗る前には、必ずトイレに行って、水を飲む、ということを習慣づけています。運転途中でトイレに行きたくなるのも問題ですし、熱中症で判断力が落ちるのも恐ろしいことだからです。 で。 この「水分不足による意識低下」というのは、お年寄りの「認知症」と症状がとても似ているんですね。素人には、その判断ができないくらい同じような症状になります。認知症も熱中症も、どちらも脳機能の低下なのだから、症状が似ているのは当たり前なのですが、熱中症は水さえ飲んでいればすぐに解消されます。 ところが、この当たり前の事実を知らなくて、大変な苦労をしている方も多いんですね。 僕の友人は、お父さまが晩年認知症になって、一緒に暮らすことが大変になったんです。トイレの場所が分からなくなってリビングでおしっこをしてしまったり、いくら注意をしてもガス台の火をつけっぱなしにしていたり。そのことを指摘するとものすごく不機嫌になって意味不明なことを叫びだしたりと、生きた心地がしなかったそうです。 結局お父さんは他のさまざまな症状も出ていたので入院されたんですが、入院されてすぐに、驚くほど性格がおだやかに戻り、「え? あの荒れていた父はなんだったのだ?」と僕の友人は驚いていたのです。 でも、これ、恐らくは、家にいた時は「水分不足による熱中症」が発症していて、入院すると必ず定期的に水・またはお茶を飲むようになるので、症状が激変したんだろうと推測できるんですね。 日本中で、家族が認知症やボケになって苦労されてる方がおられると思いますが、そのうちの何割か、ともすれば半分以上が、「水分不足による熱中症」である可能性もあります。 特に高齢者は筋肉量が落ちています。人間の水分は筋肉に貯められているので、高齢者は水分不足に陥りやすいんです。ですから頻繁に水を飲む習慣をつけなければなりません。 僕も最近は、家の中でもペットボトルを手に持ち、一日のうちで何度でも水を飲むようにしています。 人間は食事などでの水分補給とは別に、1.5リットルほどの水を飲まなければいけないと言われていますから、500mlのペットボトルを三回、満タンにして空にしなければならないわけです。 みなさんもぜひ、水分補給、意識して行ってくださいね。 認知症と水分補給の関係に関するお話は、 ●水をたくさん飲めば、ボケは寄りつかない (講談社+α新書) 新書 ー 2013/6/21 竹内 孝仁 (著) https://amzn.to/3x0uBEw という書籍にくわしいです。実に興味深い内容ですので、ご一読をおすすめします。 ということで、今日はここまで。 では、また明日。

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