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コンサルタントは頭は良いけど、ティクラー(刺激をくれる人)でしかないと思います。実務には使えない。
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[KID'S SIGNAL] キッズシグナル●第373号●2022年7月20日(水)
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%name_sei%さん、こんにちは。
先日、ある本を読んでいて「ああ、やっぱりコンサルタントはティクラーであることが本義であって、実務の担当者ではないのだなぁ」と思わされる記事が載っていたんです。
その記事の話は、あとで書きますが、僕は仕事上「文章・文字を書く」という「土方仕事」をし続けてきたわけです。
「土方仕事」とは何かというと、ようは体を使って形あるものを作る、という仕事です。
こういう土方仕事というのは、世間的にはバカにされやすい仕事なわけです。土木工事をしている人だって、とてもとても大切な仕事なのに、あまり尊敬はされません。
ライターも似たところがあって、経営者に言われた通りに文章を書く、などの仕事をしているので、表に出る事自体少ないし、あまり重要性が認識されてはいなかったりします。
しかし、土木工事がテキトーだったら水害が出たり、災害時に建物や橋が壊れたり、ロクなことにはならないわけです。
ライティングの仕事も同じで表現に気を付けないと炎上したり、あるいは簡単に伝わる話が全然伝わらなかったりするわけです。
これがコンサルタントとなるとまったく逆で、経営者がいう事を聞いて、経営者が経営方針を変更したり、コンサルタントのアイディアを経営者が形にして、それで大きな利益を生み出したりするわけです。
だから「コンサルタントが考えた手法」とかが話題になると、すごく良いものとか思いがちだし、それが流通したりするんですね。
でも、僕がいつも気にしている「メモ」に関しては、コンサルタントさんが「これが良い」とするものと、僕が「これが良い」と感じるものに、ものすごく開きがあって、「なんだこれ?」といつも思ってたんです。「どうも違うよね」って。
それがメモを取るのに「方眼が良い」とするか「無地か、せいぜい横罫」という差なんですよね。
とにかく僕は「方眼用紙」というのが嫌いで嫌いで仕方ないんです。
特に、近年スマホカメラで紙に書いた手書きメモをコピーできるようになってからは、本当に方眼の罫線が邪魔で仕方なくなってるんですね。
でも、コンサルの人なんかは「コンサルの会社では最初にメモの取り方を教えられる。それは方眼用紙を使うことが。基本中の基本」とか言ってる人が、やっぱり多いわけです。(コンサル出身の人でも無地のA4コピー用紙が良いと実務をふまえた正しい提案をする方もいてますが)
で、とにかく「コンサル特有のやり方」というのが、本当にどれも性に合わないんですね。理由は分からないんですけど。
直観的な言葉で未整理に言うと、「自分の内面に渦巻いているドロドロしたものを無視して無理やり世間的に整った回答に形を整える」という感じがするという事だと思います。
で。
先日読んだ本に、「コンサルタントが会社経営に乗り込んで大失敗した例」というのを知ったんですよ。
それはコンサルティング会社の超有名企業「マッキンゼー」が提案した「人材育成競争(ウォー・フォー・タレント)」という考え方で、「才能のある人材を優先的に経営陣に加えれば企業業績は上がる」とした考え方なわけです。
この精鋭主義的な考え方を全面的に取り入れたのがエネルギー企業の「エンロン」で、当初はものすごく業績が上がったらしいんですね。
でも、6年ほどたって、粉飾決算が明るみに出てからは、あっという間に企業破綻してしまったんです。
僕は良く知らなかったのですが、この事件が2001年で、それ以来、成果主義や有能な人材優先の経営はどこか間違っている、という常識がアメリカ社会に生まれ、「良識」を大切にする風潮が徐々に高まってきたんだそうです。
この記事を読んで、「ああ、やっぱりそうか」と納得をしました。
経営者がコンサルのいう事を聞いて成功するのは、あくまで「刺激ある意見」として、少し距離をおいて聞いているからなんですね。
だから、コンサルタントというのは実務は全然できないけど、ちょっとした刺激は与えてくれる「ティクラー(くすぐり屋)」であることが大事、ということなんだと思います。
ということで、本日のお話はここまで。
ではでは、また。
--------------[KID'S SIGNAL No.373 -了-]---------------
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