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無地のノートの前にA4コピー用紙があって、その前にもっと大きな用紙があったのです。
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[KID'S SIGNAL] キッズシグナル●第378号●2022年7月25日(月)
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%name_sei%さん、こんにちは。
先日「無地のノート3つのメリット」という記事を書きました。
あれを書いていて思ったのは、「これはノートとしてのメリットを言う前に、A4コピー用紙をアイディア出しに使うという事を紹介した方が分かりやすいな」ということでした。
●A4コピー用紙を、ノート代わりに使う
というのは、発想としては「落書き帳」です。
とにかく「枠に縛られずに自由に書く/描く」という事が、アイディアとか発想を出すのに、とても効果的なんですね。
そして「書く/描く」と二つの漢字を使ったように、この時、実は「文字」だけを「かく」のではなく、図であるとか、表であるとか、スケッチであるとか、発想の基盤を支えるものは、思いつくままに書いていくんですね。
僕は広告の世界で長く仕事をしてきましたから、特に「ビジュアル」と「キャッチコピー」との連動ということをしっかり考えるのが一つの仕事でした。
昔は、版下と言って、とても大きな厚い画用紙の上に、写植文字を貼った印刷の元原稿をデザイナーさんと作り上げるということが印刷の仕事の大きな要素でした。
なので、そのおおきな「版下」を保護するためにロールのトレーシングペーパーが、日常的に良く使われていたんです。
幅が90cm程度の半透明のトレーシングペーパーが巻かれて棒状になっていて、数メートル分くらいの長さがあるので、必要なサイズで折り目をつけてちぎる、とかやってたわけです。
このトレーシングペーパーを畳半畳分くらい、会議机の大きなテーブルの上に広げて、ああでもない、こうでもないと、デザイナーさんとライターがアイディアを書き込んでいくわけです。
かなりの面積がありますから、そこにサインペンなどで、キャッチフレーズを書き込んだり、ビジュアルアイディアを書き込んだり描き放題です。
こういう作業には、罫線がない方が便利ですし、あとでコピーを取る時にも余分な罫線がなくてスッキリします。
複数人のブレストの方法として、ホワイトボードがかなり有効で、それもよくやったんですが、広告制作だとビジュアル担当のデザイナーさんと文章担当のライターが専門家二人で相談するというのが効率が良く、そういう場合はホワイトボードより、大きな会議机と大きなトレーシングペーパーがちょうど良かったように思います。
で。
この快適なアイディア出しの方法をサイズダウンして、一人作業に落とし込むと、これが必然的にA4コピー用紙に行きつくんですね。
なぜ、A4コピー用紙に行きつくか? というと、コピー機/レーザープリンタが一般に普及していて、どこの事務所にもA4コピー用紙が普通に存在している、ということと無関係ではありません。オフィスの現場で、使いたいときにサッと使える、ということが「環境」として整っている、ということなんですね。
なので、かなり多くの業種で、現在も「アイディア出し」とか「ブレインダンプ(頭の中の課題を全て書きだす)」とか、「アイディアスケッチ」とか、そういう「思いのままにアイディアを出していく」という作業にA4コピー用紙が使われているようです。
これは、ひとつの大きなトレンドでして、A4コピー用紙を使って思いつくままメモを取る事を推奨している「ゼロ秒思考」という書籍があったり、A4コピー用紙をバインドしてノートにするような道具が売り出されたり、ある程度、一定数のしっかりした市場が存在する程度には広がりがあるように思います。
で、このA4コピー用紙を活用する方法として、先日「無地のノートのメリット」で紹介した、
●文字サイズをいつでも自由自在に変更できる。
という話につながってくるんです。
これはある種の「ノウハウ」かも知れませんので、ちょっと自分がキャッチフレーズなどをひねり出す時にやっていることを書いてみますね。
A4コピー用紙で、たとえばキャッチフレーズなどを考える時には次々にとにかくたくさんのフレーズをA4の紙に書きなぐっていくわけです。
ルールは一切ありませんし、罫線もありません。
なので、文字サイズもバラバラです。
そして、
「ん? これはちょっと良いかな?」
と思うフレーズがあれば、少し大きな字で、書いてみるわけです。
そして、別の切り口の候補となるフレーズも少し大きく書く。
その文字面とかも見つつイメージを膨らませるわけですが、大切なのは、より良いフレーズほど大きく書くという、このステップなんです。
ダメなフレーズを消すとか、良いフレーズに印を付けるとかも最初はやってましたが、無駄が多い。ちょっと大きく書けば、それで目立つし選別したことにもなるわけです。
ポスターや広告などで大きく表示される場合のイメージのシミュレーションにもなります。
そうしていくつかの案を検証してみて「これだな」と思えるものをチョイスするわけです。
ですから、この「文字サイズを自在に変更する」というやり方は、情報のチョイスとかにも使えるわけです。
実際僕は取材の時も、使っているノートは横罫のものでしたが、取材対象者が無意識に使っている、良いキーワードなどをメモする時には、罫線を無視して大きく書いておいたりしていました。
ある程度罫線を無視してメモを取るのが普通になっていたわけです。
こうすると、後でノートを読み返しながら原稿を作成するときに、原稿にブレが出にくくなるんですね。
取材ノートを見ながら原稿を書くだけで、ポイントが明確になってすっきりした原稿になっていくわけです。
で、ある時、たまたま普段使いのノートを横罫線の普通のものから、「無地」のノートに変更してみたことがあって、その時に「標準で書く文字の大きさを自在に変更する」ということの便利さに突如目覚めたわけです。
ノートにはA罫B罫という細い太いを指定した罫線の幅の仕様があって、その仕様がそのままノートを取る時の「標準の文字の大きさ」なわけです。
しかし、無地のノートの場合は、この「標準の文字の大きさ」こそを変更できるわけです。
この「標準の文字サイズを使用シーンに応じて自由に変更できる」というところが、本当にノートとして画期的に便利だったわけです。
メモを取る時に、しっかり細かい話まで聞き取りたい、というようなニーズの時はとても小さい文字でメモを取り始めるとか、あるいはまずキーワードありきで、それに沿ってメモしていきたいときとか、その時その時で、標準となるフォントサイズを自分で自由に設定できるのが、無地のノートの良いところなわけです。
A4コピー用紙でアイディア出しをしていた時は、そもそも長文を書いたり、取材時のメモ用ノートとして使う事がなかったので、こういう便利さに気付かなかったんですね。
でも、いざ「ノート形式」になっている無地の用紙は、大前提として、ある程度の「文章形式」のメモを取ることが前提となるので、この「文字の標準サイズを自由に変更できる」ということに気付かされた、ということなんです。
長々と書きましたが、無地の用紙の使い方としては幅広く紹介できたかな?と思いますので、一度無地のノートをお試しになられてはいかがでしょうか?
相性はあるかと思いますが、人によっては、ものすごく利便性の高いノートになると思います。
ということで、今日はここまで。
ではではまた、明日。
--------------[KID'S SIGNAL No.378 -了-]---------------
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