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長期安定性という価値を、キチンと捉えていますか?
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      [KID'S SIGNAL]  キッズシグナル●第56号●
      葉月(8月) 12日  /  2015年9月24日(木)
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秋の連休が終わりました。あなたには、どんな休日だったでしょう?
私は、特に何もしておりませんでしたが、考えるでもなく自分の内面に対して、これからの「経営計画」のようなものを問いかけていた時間だったように思います。

さて、経営における優先事項は、たくさん儲かることより、長期安定的に稼げることだ、という事はよく言われることです。

一時の市場動向で大きな売り上げが上がっても、それはあくまでその時の事。その特殊状況を前提にした経営計画を立てる事はできません。

しかし、意外にも大きな売り上げが立った場合には、それを「成功事例」として、その特殊状況を前提とした販売手法や販促企画を打ち出したり実行したりすることは良くあります。

また、実際、そういう瞬発力で売り上げの数字を立てることも、経営においては重要な要素であることも確かです。

しかし、たとえば商品・サービスのアピールが、その「流行」に合わせたものに偏っていると、流行の流れが変わったときに販売の仕組みや、多種多様なツール類まで、すべてを刷新しなければならないという事態にもなりかねません。

どんな企業でも、実はその時々の時流で売れる商品より、長年安定的に販売されている商品の方が経営の基盤を固めるためには役立っていることが多い物です。

では、その「長期安定的に売れている商品」というものが、どういう特性を持っているかと言うと、たとえば「壊れにくい」とか「つねに安定した性能を出す」とか、「誰でもが知っていて良く使う製品のサポートをしている」とか、ごくごく当たり前で大向こう受けする特長がないという場合が多いのですね。

コピーライティングをしていると、こういう製品のコピーを書くとこが、実はなかなか難しいのです。キャッチフレーズは地味になりがちで、読んでもらっても印象に残らない。
そういう時に、

「いや、これは地味である事が大事だから、その部分をこそキチンと説明するべきだ」

という判断ができるかどうかが、ライターとしての技量が問われる部分でもあります。

長く使われる製品の、本当に役立つ部分を、たとえ地味であっても、ていねいに説明する。そうすることで、たとえば、製品パンフレットなどは10年、15年と活用できるほどの価値が生まれてきます。

実際、私が作成したパンフレットで、5年10年15年と活用されているものが少なくありません。

これは、その製品の「本質」をじっくり検討すれば、必然的に見えてくることなのですが、どうにもなかなか評価されないところは辛いですね。

最近は、改めて、自分の能力のうちの「地力」のような部分をキチンと自覚しておきたいなと思う事が増えてきました。

この商品の「本質」の良さを見抜く力は、ドラマティックで印象的なキャッチフレーズを制作する基礎力でもありますから、大向こう受けするキャッチフレーズも、地味でおとなしいフレーズも、書いている側には同じ重さがあるのですが、なかなかこういう事は理解されにくいことなのかもしれません。

P.S.
アンケートにお答えいただいた方への「プレゼント」ですが、ただいま製作中です。
これまでのブログ記事をまとめ、書き足したりしたものなのですが、現状すでに65ページを超えてしまっております。
まだ少しまとめに時間がかかりそうです。お時間いただけますよう、よろしくお願いします。


[了]


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