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日本人も欧米人も「寸法の規格」は体のサイズが基準。だから、A判は体に合わないのです。
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[KID'S SIGNAL] キッズシグナル●第614号●2023年4月5日(水)
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%name_sei%さん、こんにちは。
昨日、コピー用紙のA判とB判との規格の違いについて話をしていました。
まだもう少し調べてみたのですが、やはり世界的に建築から紙にいたるまで、たいていの「寸法の規格」というのは、人間の体から採っているのですね。
アメリカのフィートしかり、日本の尺貫法しかり。
建物で言うと日本は尺モジュールになっていて、今後は日本人が長寿命化していることから、車椅子で自由に行き来できる、メートルモジュールにしていく方が良いのでは? と言われています。
「モジュール」というのは、設計などをしていくときに、方眼用紙などで間取りを考える際のひとマスのサイズ、つまり「基本単位」のことです。
メートルモジュールというのは基本単位を1mとして、畳もメートル畳を採用、1m×2mのものを使います。
尺モジュールというのは、昔から日本で使われているサイズで、基本単位が3尺=910mmとなり、畳で言えば、長手方向が1820mm(6尺=1間), 短手方向が910mm(3尺)というサイズになります。
僕はDIYで日曜大工も多少はやるので分かるのですが、まぁ実際、ホームセンターなどで材料の買い出しに出かけても、ほとんどが尺モジュールを採用して寸法を出しています。
そして、メートルモジュールの材料はとても少ないし、高価な場合が多いです。
で、家の基本単位が尺なのだから、たとえば棚とかドアとかもその尺モジュールをベースに考えられているわけです。
このすべての基準の根本が、とどのつまりは「人の体」なんですね。
トイレのドアなら何センチとか、廊下は何センチとか、ダイニングテーブルは何センチとか、一級建築士の方なら、もっとも適切なサイズをすべて頭に入れておられます。
そしてそれは、当然、日本人の汎用的なサイズになっているわけです。
本棚だってそういうルールの中で設計されているだろうし、その本棚に入れる書類だって、もともとそういう建物のモジュールに沿って決定されてきているはずです。
紙のA判はおそらく欧米人の平均的なサイズにあわせて規格化されているし、B判は徳川御三家(尾張、紀伊、水戸)だけが使うのを許されていた、美濃紙(9寸×1尺3寸:273×394mm)をベースに、明治政府の公用文書用紙として作られているわけです。
だから、おそらくドイツで生まれたA判の紙にせよ、日本の歴史を背負ったB判にせよ、すべては国際的に「体のサイズの平均値」を基準に組み立てられている、ということなんですね。
なので、はっきり言って世界標準のA判は、やっぱりA4にせよ、A5にせよ、どのサイズに裁断しても、
●中途半端に大きい
と、僕は感じます。無駄にデカい。
で、B4にせよ、B5にせよ、B6にせよ、B判は、そのサイズで使うにはちょうど良いサイズ感になっていると思うわけです。
だって単純にノートを開いた時の左右幅なんて、肩幅にジャストフィットする方が快適だとは思いませんか?
いやまぁ、これは僕が日本人の中でももっとも平均的な体格だからそう思うのであって、体の大きい人だと、A判の方が快適かもしれません。
ただ、それでも、建築のモジュールまで体のサイズで作られているのだから、A判用紙はハッキリ言って「収納・保管」ということがものすごく難しいんです。かなり困る。
このあたりは、本当に欧米人と日本人の体格差なのだから、僕としては無理して欧米の基準に合わせるのはナンセンスなんじゃないか? とすら思います。
そもそもA判もB判もどちらも「ルート長方形」で、拡大縮小してもタテヨコの比率は変わらないんだから、必要に応じて受けとった人が拡大縮小すればいいだけなんじゃないですかね? そもそも、いまやネットの時代で書類はPDFでやってくることも多いのだから。
普段使いはB判で統一しておいた方が取り回しとかすごく快適なんだけどなぁ。
(僕はB6ノートの愛用者です。)
ただ、それでもA判にはA判の良さがあって、特にA4コピー用紙にはA4コピー用紙にしかない特別な使い方があるぞ、と僕は思っているんですけど、それはまた別の機会に書きます。
ということで、今日はここまで。
ではまた明日。
--------------[KID'S SIGNAL No.614 -了-]---------------
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