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ブラインドタッチとタッチタイピングという呼称についてAIに質問をなげかけました。
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[KID'S SIGNAL] キッズシグナル●第632号●2023年4月23日(日)
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%name_sei%さん、こんにちは。
最近、chat-GPTをはじめAI技術が話題になっていますね。
なので、いろいろと活用方法をどうするのかを勉強中なんです。
検索に関しては、Googleでキーワードを工夫して検索するより、こまかな条件を自然文で書いてAIに質問した方が、早くて快適だと感じています。
で、これは多分、ブラインドタッチで入力してAIと会話していくようにするのが、一番賢い活用方法だろうな、と感じています。
おそらく「見て打ち」をしている人と、ブラインドタッチでAIに質問している人では、質問の内容の細かさのレベルが全然違ってしまうと思います。
もちろんそのうち、音声認識でも検索できるようになるので、そうなれば特にブラインドタッチである必要はなくなるのでしょうが、音声入力の場合、誤認識の訂正や、言い直しをしたくなった時に修正がかなり難しいんですね。
テキスト入力だと、文章を手直ししながら質問するなども簡単なので、僕としては音声検索より、文章を作りながらAIに質問を重ねていくのが効率も良いし快適だなと感じています。
で、そのブラインドタッチの問題なのですが、ブラインドタッチとタッチタイプという呼称の違いについて、いろいろとAIに質問してみました。
で、僕は「タッチタイピング」という言葉は、ブラインドタッチより後に出てきたと思っていたのですが、単純にブラインドタッチが和製英語でタッチタイピングが英語だ、というのが一番シンプルな答であるようです。
しかし、この回答を得て僕は「やっぱり日本人にはブラインドタッチという呼称こそが必要だ」としみじみ感じました。
AIは「常識バカ」なので、深い考察などはできないわけですが、おそらく「ブラインドタッチ」という和製英語は、日本語ワープロが登場した時代に発生してきていると思われるんですね。(まだちゃんと調べていませんが)
なにせ、欧米のタイピング技術を日本に輸入しようとした明治・大正時代の文献に、すでに「タッチタイプ」という言葉が出ていたようだからです。
しかし、欧米の条件と日本の条件はまったく異なるのです。
欧米はタイプライタがすでに普及していて、それを使う人は、普通にキーボードを見ながら入力するだけで充分使える道具だったわけです。
なぜか? といえば、英語や欧米の言語のほとんどには「かな漢字変換」のように同音異義語を表記の違いで表すというような必要性がなかったからです。
しかし、日本語は同音異義語がとてもたくさんありますから、つねに画面に表示された同音異義語を選択するという工程がどうしても削減することができません。
だから、「キーボードを一切見ない入力技能」は、日本語を扱う人なら全員が「とても欲しい」技能になるわけです。
「ブラインドタッチができたらいいだろうな」ということが直観的にわかるわけです。
もちろん、欧米の人にとっても、タッチタイピングを覚えれば、タイプされる文章を目で見て読み直しをするなどの効率化が図れるわけなので、タッチタイピングの有用性自体には誰も疑いは持っていないと思います。
しかし、それを覚えよう、身に着けようとする「必然性」に関しては、おそらくそれほど高くないはずなのです。
あくまで秘書やジャーナリストなどの専門性の高い人だけが必要とする技能だと考えられています。
しかし日本人にとっては違うんですね。
どんな人であれ、ブラインドタッチができないと、キーボードとディスプレイを繰り返し繰り返し見ないと仕方ないということになり、肩こり必須、目や頭まで痛くなるという肉体的影響にまで至る大問題になってしまうわけです。
なので、英語の「タッチタイピング」という呼称は本当にとても狭い範囲のプロの技能であって一般人には修得する必要性すらない技能なのだと思います。
しかし和製英語の「ブラインドタッチ」というのは、言葉に「盲目」という単語が入っているように「キーボードを一切見ない」という「条件」が明示されていることがとても重要で、「かな漢字変換」という技術の登場と、この「キーボードを一切見ない」という技能が関連付けて普及していったのだろうと考えられます。
なので、やはり僕は「キーボードを一切見ないタイピング」に関しては「ブラインドタッチ」と呼ぶことが正しいと思うし、この上手に意訳された「ブラインドタッチ」という言い方の本質を大事にしたいと思うのです。
ここで「ブラインド」=盲目という言葉に差別的要因が含まれてはならないという話も、よく見聞きするのですが、それは正しくは「リスペクト」の間違いだと思うんですね。
盲目のピアニストなどは尊敬の対象です。そういう「ああなりたい」という憧れの要素があるからこそ、身につけたいと思うのであって、決して差別的な要素は含まれていないと思うのですね。
なのでやはり、「キーボードを一切見ないタイピング」のことは「ブラインドタッチ」と呼びたいと思うのです。
「かな漢字変換」という日本人独特の発明とワンセットになった言葉であり、盲目のピアニストへのリスペクトを含む、とても素敵な名称だと思います。
逆に「タッチタイピング」には欧米の呼び名をそのまま輸入しただけの浅はかさと、「ブラインド=盲目」と聞いてリスペクトより差別を思い浮かべる、配慮のなさが感じられて、僕はかなり嫌いです。
そもそも「一切キーボードを見ない」という一番重要なポイントが名称の中に盛り込まれていない段階で、「修得技能の呼称」として不適切だと思います。
ブラインドタッチは、キーボードを一切見ないことこそが、最重要の要素なのです。この最重要要素が反映されていない技術名称など、存在価値はないし、そもそも「タッチタイピング」というのはかな漢字変換の技術がない欧米での呼称をそのまま使っているだけの工夫のない呼称です。
日本で、タッチタイピングという呼称が普及してから以降、実際「キーボードを一切見ない」という最重要条件が軽んじられ、最近では「キーボードを見ても良い」ということが普通に語られだしていることが僕は大問題だと感じています。
そもそも、ブラインドタッチを修得するためには、練習の一番最初から、キートップの文字を一切見ずに練習をすることができる練習メソッドで練習すべきなんです。そうすれば、最初から「キーを見る」という挙動を一切排除できるから、本当に簡単にブラインドタッチは修得できるようになるんです。
でも、そういう事実もいまや知られていませんからねぇ。
うーむ。
大問題だな。
ブラインドタッチができれば、ChattGPTなどのAI技術も、友達や同僚と会話するような快適さになるんですけどねぇ。
ということで、長くなったので今日のメルマガはここまで。
ではでは、また明日、お会いしましょう!
--------------[KID'S SIGNAL No.632 -了-]---------------
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