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方眼信者が唱える「方眼メリット4選」の検証、その1とその2をやります。

_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/ [KID'S SIGNAL] キッズシグナル●第643号●2023年5月4日(木) _/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/ ---------------------------------------- このメルマガは、 「メモ・ノート・手帳を使いこなすためのStationery Book 42」 をダウンロードくださった方を中心に、毎日発行でお届けしています。 「Stationery Book 42」の更新情報なども掲載しています。 それらの過去記事のまとめは、メルマガ本文のすぐあとにリンクを掲載しています。 ---------------------------------------- %name_sei%さん、こんにちは。 えー、実は5月に入ってから、このメルマガの「号数」が増えています。 というか、4月30日に638号だったのに、5月1日は640号でして、639号が消えております。 なんでこんなことになっているかというと、 ●去年の10月に間違えて445号を2回発行したのが分かったから です。 いや、実は過去のメルマガ整理をいまやってるんですけど、その過程で「え?」となって愕然といたしました。 半年間、7か月、ずっと1号ズレた号数で発行してたんですね。 あー、恐ろしい。これから200号分くらいを全部号数の変更をやっていかないとダメなんですよ。ぞっとします。 やれやれ。 それはさておき、昨日の続きです。 「方眼信者」と言っておられる、そのYoutuberの方の方眼の利点は以下の四つなんだそうです。 1.文章の向きが整えられる 2.フリーハンドで図やグラフを書きやすい 3.枠があることで自由な構図を書きやすい 4.タテヨコどっちも書ける えー、この利点の解説動画を観ましてですね、正直、「あかんやん」と思いました。 前に「方眼用紙がいい!」とサムネイルで書いておきながら、動画の中では「方眼用紙の良い点ですが、これはまぁ方眼でなくても良いのですが」と方眼の否定から入っちゃったYoutuberを紹介しましたけど、あの人の方が正直な分、よっぽどマシでした。 なんというのかなぁ、多分「方眼は役に立つんだ、良いものなんだ」と自分で自分をだましてるんでしょうね。 (で、どうも方眼が好きだと言ってる人は、このタイプがかなり多いように感じます。) 上記4点のうち1と2は、明らかに間違いというか「ウソ」なので、話にならないレベルです。 残り二つは、まぁ言ってる意味は分からなくもないけど、かなり限定的なメリットなんじゃないの? と思いました。 ということで、今日は前半二つについて解説していきます。 -------------------------------- 1.文章の向きが整えられる -------------------------------- まず1番は「文章の向きを整えられる」という話を一生懸命されてるんですよ。横方向にまっすぐに整うと。 それはもう、必死なくらい語っておられる。 でも、僕からしたら、「いや、そんなん、横罫の方が圧倒的に文章の向きは整えやすいで」としか思わないわけです。 僕の意見は、 ●ノートは横罫と無地があれば、方眼はいらない。方眼は中途半端で用途がない。 ということなんですよ。 でも多分、このユーチューバーの方は、「無地と比べて」方眼の方が横向きに文章を整えられるから良いのだ! と言いたいんだと思うんですね。 でも、僕は「いや、文章の向きを整えて書きたいなら、そんなもん横罫の方が圧倒的に便利やんか」としか思わないわけです。 先日も書いたように、横罫は A:7mm、B:6mm という二つの罫幅だけでほとんどのニーズをカバーしてます。 文字のサイズは普通のペンを使う限りは文字高5mmくらいは必要で、行と行の間に「ホワイトスペース」も多少はないと読みにくいわけです。 そういう用途を完全に賄えるのは横罫ノートであって、方眼罫ではありません。一般的な5mm方眼罫だと超細字のペンでないとメモが取れないわけです。画数の多い漢字が書けない、あるいは書きづらくて判読しにくくなる。 ペンを選ぶ用紙になってしまうんですね。 どんなペンでメモ書いても普通にメモができる用紙でないと使いにくいですわね。で、普通サイズの文字(5mm以上の文字高)を書くと、方眼は必ず方眼罫をはみ出します。超不便じゃないですか。 普通に方眼罫を使ってメモを取っていれば、この問題は絶対に「感じる」はずなんです。 はずなんですけど、方眼信者というような人は、この「感じているはず」のことを無視するんですよねぇ。 困ったことに。 なので、この1番の 1.文章の向きが整えられる というのは、「無地の方が便利」という意見に対する反論でしかないので、本当に無意味だと思います。 ●方向を整えたいなら横罫。 ●方向が別に整っていなくても良いなら無地 ということで、方眼はただ不便なだけ、です。 ------------------------------------------------- 2.フリーハンドで図やグラフを書きやすい ------------------------------------------------- で、この人が言う方眼のメリットの2番目がこれなんですけど、僕としてまずつっこみたいのは、「フリーハンドで」と断りを入れてるところです。 「いやフリーハンドで書くなら、そもそもまっすぐな線は不要やねんから罫線いらんやろ」と思うわけです。 フリーハンドというのは定規やテンプレートなどを使わないということなんですから、それこそ手だけで書く=歪んでいてもかまわない、ということなんじゃないの? と思うんですけどね。 どうも、この人は方眼罫の上を手でなぞるという事を前提にされてるらしく。 意味わからんなぁ。 せっかく方眼を使うならちゃんと定規を使いなさいよ。センチやミリをあまり考えずに必ず数値ピッタリで線が引けて便利なはずですよ。 で、フリーハンドなら罫線ない方が「ササっ」と図やグラフが書けて便利なはずです。 もひとつ言うなら、せめて「表を書くのに方眼が便利」と言えばまだ分からなくもないのになぁと思う。 表を書くのには多少は方眼は便利な場合もあるかも知れません。(多分便利じゃない時の方が多い) なので、この2番 「フリーハンドで図やグラフを書きやすい」は完全なウソ なんですね。 フリーハンドで図やグラフを書くなら圧倒的に無地なんですよ。方眼用紙で方眼罫を活かして使おうと思ったら、とにかく、 ●方眼の数を数えて基準値を決める という余分な作業が必ず発生するわけです。4×5のマス目を描こうと思えば、まず方眼罫がどの程度必要かマス目を数えないとしょうがなくなるわけです。 でも、無地ならこれが一切不要です。 4×5のマス目を描こうと思えば、このくらいの面積のところに表が欲しいな、というところに、いきなり大きな四角形を書き、あとはそれを4×5に等分に分割したらいいだけです。マス目を数える手間自体が存在しません。 つまり、いかなる場合も、必ず絶対に「マス目を数える」ということをやらなければならなくなる分、方眼罫は、無地よりひと手間余分な作業が発生するんです。 そうでしょ? 違います? それと、グラフの場合なら、まず最初に縦軸と横軸の「項目数」を確認してポイントを配置しないといけないわけですが、この数によって適正な「方眼のピッチ」が変わるのがあたりまえで、これを5mmの決め打ちの方眼罫でやろうとしたら不便極まりないわけですよ。 2mm、4mm、5mm、7mmくらいの4種類の方眼罫を持ち歩くなら、まぁ簡単に方眼でグラフを作れるかもしれないですけど、5mm方眼だけでグラフを書くのはかなりしんどいです。 これを、なにより「フリーハンドで」と言ってるところがおかしい(笑) フリーハンドで書く場合は線がまっすぐでなくて良いわけです。 方眼罫は定規を使って見やすさを整えたいときにはかなり便利でしょうけど、フリーハンドの場合はまっすぐな線など不要ですから、縦軸も横軸も多少歪んでいてもいいからササっと引いてしまって、項目数にあわせて自由な位置で点を打ってグラフが書けるわけです。 圧倒的に無地の方が快適です。(断言) そもそも、フリーハンドで書くという前提なら、 ●方眼の数を数えて基準値を決める なんていうのも、テキトーで充分なんですから。でしょ? なので 2.フリーハンドで図やグラフを書きやすい というのは完全なウソです。ウソが言い過ぎなら、「ということになっている」という種類の「都市伝説」ですね。 みんながそう思い込んでる架空の利便性でしょう。実際に使ってみたらチョー不便ですよ。マジで。 ネットの動画などで講座を聞くと表やグラフが出てきたりするんですけど、それをとにかく手書きでササっとうつしたいという時に、本当に方眼でマス目数えてとかやってたら間に合わないですよ。 仕事で打ち合わせする時もちょっとした表の数値だけ控えておきたいという時とかも、項目数が少ないなら、けっこう手書きで適当に線を引いて数値を写し取ります。 でも、そういう時に方眼のマス目を使ったことはないなぁ。そんなマス目を数えるような手間なこと、やってられないもん。 ということで、1,2の項目に関してはどっちもダメダメ意見でした。 明日は残りの3と4をやります。これは多少意味がある「かも」です。 ではまた明日。 --------------[KID'S SIGNAL No.643 -了-]--------------- ====過去記事一覧==== https://hankai.chakin.com/company/kidssignal/index.htm ==過去連載記事などのまとめ== ●文具関連名著42冊のうちのベストテン ●角二の封筒とファイルエクスプローラ。書類管理の基本はこれだ! ●「Stationery Book 42」ブックレビュー https://hankai.chakin.com/company/kidssignal/hukuro_file.html" ●あっと驚くブラインドタッチの秘密 ●ブラインドタッチ練習ソフト「WEEK」とは何か? https://hankai.chakin.com/company/kidssignal/blindtouch.html ------------------------------------------------ 僕のメルマガを面白いと感じてくださったら、 おともだちにメルマガ登録をおすすめください。 よろしくお願いします! ●無料メールマガジン[KIDS SIGNAL]読者登録フォーム https://www.itm-asp.com/form/?810 メルマガ・ブログの内容を紹介したい方は、以下のページが便利です。 ●メルマガ:KID'S SIGNAL & ブログ:コトノハコトバ 記事サンプルとメルマガ登録ボタンのページ http://www.kidashigeo.com/kotonohaselect.htm いつもほんとうにありがとうございます。 木田 茂夫 :kids@kidashigeo.com

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