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テレビのルパン三世の第1シーズンは再放送で視聴率が高かったけれど全部面白かったわけではないんです。
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[KID'S SIGNAL] キッズシグナル●第654号●2023年5月15日(月)
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%name_sei%さん、こんにちは。
昨日は「ルパン三世」がテレビ初登場時の視聴率時に大爆死をしていたという話をしました。
当時のアニメというのは、作りさえすれば10%や20%はラクに稼げる、視聴率獲得がとても簡単な媒体だったわけです。ところがルパン三世は、初回6%、その後も3%と破格の低さ(その後50年に渡りワースト視聴率だったそうです。)。
当然テコ入れされたわけですが、それに腹を立てたのが監督を勤めていた大隅正明氏。基本設定を作り、ルパンの山田康夫など声優の抜擢を行い、シナリオライターなど座組もやってきたのに、一番肝心のテーマであった「大人のアニメ」を否定され、「子供向けに視聴率の取れるものにせよ」という話になってしまった。
大人向けの内容にするために四苦八苦してフィルムノワール的世界観をやっと築きあげたのに「子供向けに変更」とされては、とてもじゃないがやってられないし、急に子供向けに路線変更したからと言って視聴率が取れるわけでもないとヘソを曲げ、監督を降りられたわけです。そして呼ばれたシナリオライターたちも「じゃやめます」と幾人かはなって暗礁に乗り上げた。
そこで「とにかく演出をやってくれ」と呼ばれたのが「となりのトトロ」の宮崎駿と「火垂るの墓」の高畑勲の二人だったのだそうです。
ま、宮崎駿と高畑勲にすれば最悪の状態からの仕事の引継ぎですから、まともな仕事ができなくてあたりまえです。
実際、ルパンのテレビシーズンの1作目は、大隅氏がやっていた前半部分はすごくおもしろかったんですが、後半はもうどうしようもなくくだらなく、見てられないものだったなぁというのが僕の感想です。
そりゃピンチヒッターなのだから、それであたりまえです。別に不名誉でもなんでもない。
でも、どうも、これを、岡田斗司夫のように宮崎駿を崇拝している人たちから言わせると、「大隅ルパンと宮崎ルパンが混ざりあって、テレビシリーズ第一作目は独特の雰囲気を醸し出した」とかになるんですよ。
いやいやいや。
いやいやいやいや。
つまらんかったって!
宮崎ルパンは、チョーつまらんかったよ!
そんな中途半端なところから仕事を引き継いで、まともなことなんかでけへんから!
●宮崎ルパンのテレビ第1シーズンはクソ
ですよ。
それでいいでしょ、別に。
確かに、このルパン三世のテレビ第1シーズンは、本放送こそ視聴率は低かったんですが、再放送されだしてから、だんだん人気が出てきて、のちのルパン三世第2シーズンにつながる好視聴率を稼げたんですけど、それが、「大隅ルパンと宮崎ルパンのベストアンサンブル」などとは僕はまったく思わないんですね。
というのも、その再放送を楽しみに観ていたのが、この僕だからです。
ずっと見ていて、最初の5話目くらいまで、超面白かったのに、6話目くらいからいきなりトーンダウンした、クソくだらない面白くもない内容になって「あれれれれ?」と思ってたけど、9話目くらいで少し持ち直して「お、これなら最終回に向けてグッと良くなるのかな」と思ったら、あとはただグダグダだけで終ってしまって「なんやこれ、期待して見てたのに肩透かしもええとこやな」となったのが実際のところ。
再放送を見ている人間というのは、内部で視聴率でスタッフ入れ替えがあったなんてことは知りませんから「同じ続き物」として見るわけです。
で、最初の5~6回が素晴らしければ、それはもう素晴らしいものを作れるスタッフが作ってるんだろうから、という期待で最後まで見るわけです。
再放送の視聴率が良かった、というのはそういうことであって、前半と後半で違う魅力があったから人気が出たわけではないんですね。どうも、このあたりの評価の仕方がおかしいと思うんですよね。
まぁ後半にも、おちゃらけ路線でそこそこ楽しめるものは1本か2本はあったから、楽しめなくはなかったのですが、当初のフィルムノワール的な面白さは皆無で、ほんとうにつまらなかった。面白くなかった。くだらなかった。フィルムノワール的面白さを期待していた僕にすれば、完全にゴミクソの極みでありました。
いや実際フィルムノワールと子供向けおちゃらけというのは、あまりに正反対すぎまして、水と油もいいとこなわけです。
世間的には宮崎駿と言えば、トトロ、千と千尋、ハウル、もののけ姫など、ヒットを飛ばした大作家というイメージがあるんでしょうけど、僕の評価はチョー低いんですね。宮崎映画は何本も見ましたけど、ほとんど評価に値しない。100点満点で40点~60点の間で、そもそも映画になってない。
宮崎駿は天才的な「アニメーター」ではありますが、「クリエイター」としては並以下。はっきり行ってしまえば才能のない人だ、というのが僕の評価なんです。
ただ、「アニメーター」として天才だから、「クリエイター」としての無能さを、完全に隠してしまえるケレン味があるんですね。ポイントはここだと思う。そのケレン味を評価する人は異常に高く評価してしまうんだと思います。
ということで、この話、まだ続きます。
ながくなっちゃったなぁ。
ではまた明日。
--------------[KID'S SIGNAL No.654 -了-]---------------
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