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アルセーヌ・ルパンはフランス人じゃないですか。イタリア人じゃないよね?

_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/ [KID'S SIGNAL] キッズシグナル●第655号●2023年5月16日(火) _/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/ ---------------------------------------- このメルマガは、 「メモ・ノート・手帳を使いこなすためのStationery Book 42」 をダウンロードくださった方を中心に、毎日発行でお届けしています。 「Stationery Book 42」の更新情報なども掲載しています。 それらの過去記事のまとめは、メルマガ本文のすぐあとにリンクを掲載しています。 ---------------------------------------- %name_sei%さん、こんにちは。 ということで、またルパン三世の話なんですが、先日から話題にしているテレビ第1シリーズは、大隅正秋さんが監督していた前半部と、残りを担当した宮崎駿・高畑勲コンビが監督した後半部があります。 担当はクレジットだけ見ると、 大隅正秋(1話〜6話、9話、12話) Aプロダクション(7話、8話、10話、11話、13話〜23話) となってますが、まぁ「作りかけ」の素材が残っていたものを、途中から手直ししたところもあったらしく、どこからどこまでが大隅氏で、残りは誰がやったかとか明確になっていないものも多いのです。 だからテコ入れ以降はつまらなくて当然だと思うんですよ。ウソだと思ったら、ルパン三世のテレビ第1シリーズを通して見てみてください。このシリーズはいまだに高い人気があるので有料でしか観れませんけど、本当に面白いのはほとんど大隅さん演出の作品です。見ればはっきり分かります。 ところが、宮崎駿という人が、その後「ブランド」としてあまりに浸透しすぎたがゆえに、世間的にも、このルパン三世の第1シーズンが、宮崎さんの出世作のひとつとして引き合いに出されることが多々出てきたわけです。 それに加えて、宮崎さんは、劇場用映画のルパン三世の2作目、「カリオストロの城」がのちのち高く評価されることになって、なおさら「宮崎駿と言えば、トトロ、千と千尋、カリオストロ」というイメージになってしまった。 だから「ルパンを作ったのも宮崎駿だ」と思ってる人も多いんですね。 で、「カリオストロの城」は、世間的には「名作」ということになってるんですけど、昨日も書いたように「フィルムノワールとしてのルパン三世」を期待していた僕としては、それはもう「カリオストロの城」が嫌いで嫌いでしょうがないんですね。本当に虫唾が走るくらいに大嫌いなのです。(理由はあとで。) 「カリオストロの城」が作られる前年には、宮崎駿が「監督第1作」として、NHKで「未来少年コナン」を作って大成功をおさめています。 実は宮崎さんが監督を務めたのは、「未来少年コナン」がはじめてなんですよ。もちろんルパン三世の第1シーズンでも宮崎さんが演出を務めたものも多かっただろうとは思いますが、当時はあくまで名義は「Aプロダクション」というグループ体制なのであって、どれが誰の演出かは定かでありません。 で、第1シーズンの13話以降は、宮崎駿自身の手によって、ルパンのキャラクター設定自体が変更されてるんですね。 それは「富裕の倦怠を紛らわすために泥棒をする退廃したフランス貴族の末裔から、常にスカンピンで何かオモシロイことはないかと目をギョロつかせているイタリア系の貧乏人への変化」なのだそうです。 これが僕には多分、決定的につまらなく感じた理由なわけです。 そういう決定がなされたとは全然知りませんでしたけど、そもそもテレビシリーズの途中で主人公の設定を変更するなど許されるわけがない。そもそもそういう事をした時点で、演出家として無能です。(明言します。) だいたい、ルパン一世はフランス人だったんだし、どういう理由でイタリア人なんだよと。貧乏で泥棒するなら、目的は金になるじゃん。面白くもなんともないじゃん。物語の骨格が破壊されてしまうじゃん。なんやねんそれ。意味不明。しょーもないことをすな! しょーもないことを!と。 もう、本当に作品世界をぶち壊すだけの、一番やってはいけないことを、宮崎駿はやってたわけです。 見ているこっちは、そんなことわかりませんから、ただ「後半つまらんな」でしかなかったんですが、そら13話以降が物語として面白くないのは当然ですわ。必然。あたりまえ。検証すら不要。世界観が壊れてるんですから。そらおもろないわ。これは純粋に、単に演出家として宮崎駿がダメダメだ、というだけの話なわけです。 でもね。 これ、演出家として設定変更をした、ということなら話にならんのですが、「アニメーターとして設定変更したくなった」という事なら、ものすごくよく分かる。 「退廃したフランス貴族」だと、動かないんですよ!主人公が! でも、貧乏なイタリア人ならマメに動く! ようは、そういうことなわけです。 アニメーターがアニメーターとして、主人公を自由に動かしたかった。だから設定変更したわけです。 そりゃ、気持ちとしては、よく分かる。 誰だって、自分の才能は最大限に発揮したいですから。 でも、それ、やって良いところと悪いところがあるよと。そういう話なわけです。演出でアニメーター気質を出すなよと。ましてや、それを「フランス人じゃなくイタリア人にする」と製作メンバーにまで浸透させんなよってことですな。そんなことやられたら、僕ならブチ切れて「やめさせてもらう」となってたと思う。 で、そういうところが、僕は本当に、心の底から宮崎駿を侮蔑するし、許せないし、大嫌いなわけです。 この話、まだ続きます。ごめんなさい。 やりだすと大変になってきてしまった。 ではまた明日。 --------------[KID'S SIGNAL No.655 -了-]--------------- ====過去記事一覧==== https://hankai.chakin.com/company/kidssignal/index.htm ==過去連載記事などのまとめ== ●文具関連名著42冊のうちのベストテン ●角二の封筒とファイルエクスプローラ。書類管理の基本はこれだ! ●「Stationery Book 42」ブックレビュー https://hankai.chakin.com/company/kidssignal/hukuro_file.html" ●あっと驚くブラインドタッチの秘密 ●ブラインドタッチ練習ソフト「WEEK」とは何か? https://hankai.chakin.com/company/kidssignal/blindtouch.html ------------------------------------------------ 僕のメルマガを面白いと感じてくださったら、 おともだちにメルマガ登録をおすすめください。 よろしくお願いします! ●無料メールマガジン[KIDS SIGNAL]読者登録フォーム https://www.itm-asp.com/form/?810 メルマガ・ブログの内容を紹介したい方は、以下のページが便利です。 ●メルマガ:KID'S SIGNAL & ブログ:コトノハコトバ 記事サンプルとメルマガ登録ボタンのページ http://www.kidashigeo.com/kotonohaselect.htm いつもほんとうにありがとうございます。 木田 茂夫 :kids@kidashigeo.com

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