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コピーライターとして最初に勤めた会社の創業社長が亡くなりました。ちょっと思い出を語らせてください。
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[KID'S SIGNAL] キッズシグナル●第677号●2023年6月7日(水)
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%name_sei%さん、こんにちは。
昨日は「ブラインドタッチの修得に時間がかかるのは、練習ソフトが悪いから」という話を書きました。
これ、かなりの大問題なんですけど、そんでもって解決策は何なのかとかを今日書くつもりだったんですが、たまたま今日、昔勤めていた会社の、創業社長が亡くなられて、いろいろと思い出がよみがえってきたので、文具と少しからめつつ、思い出を語らせてください。
僕は22歳の時から、ずっとコピーライターをやってるんですが、最初に入った会社は広告の制作会社で、日々、雑誌広告や新聞広告などの原稿を書いていました。(他にもたくさんたくさん、いろいろな仕事をしましたが、キリがないので割愛)
亡くなられた創業社長も、ライター出身で、僕が入社した当時は、すでに現場作業からは退いておられました。ライターとして活躍されていた時は、ドラマものやエッセイ、ドキュメンタリー風読み物など、放送系や、企業の印刷物などを中心にストーリーテリングある作品を次々に書かれていたそうです。
当時は、会社にFAXさえ導入されておらず、原稿と言えば原稿用紙に手書きで書く以外に方法がない時代でした。
で、僕は400字詰め原稿用紙に、4mmくらいの太さのある6Bの鉛筆芯を、芯ホルダーに入れるタイプの筆記具で、太い太い字で楷書に近い、独特の書体で原稿を書いていました。
いまのネット環境から考えると隔世の感がありまくりですが、原稿用紙に書いた文字自体が「商品」であったわけなんですよ。当時は。
僕は広告表現などで、ビジュアルとコピーの組み合わせで面白い表現を考えたりするのは好きでしたが、文章自体を売り物にできるほど表現豊かなライターでもなかったと思うのです。
でも、この会社で最初に僕を面接してくださったデザイナーさんは、僕が書いた作品集の原稿用紙の文字を見て「コピーライターらしい文字を書くやないか」ということで、社長面接につなげてくださったんですね。
だから、驚くなかれ、文章力でライターになれたのではなく、「文字をそれらしく書いていた」からライターになれたんですよ。いや、マジで。
「それらしく」と書きましたが、別に「きれいな字」ではなかったんです。読みやすく、あまり崩していない字、という程度のことでした。
いちおうペン習字の本を一冊、ものすごくテキトーに練習はしましたけど、その程度。メモ用紙のような薄っぺらい紙に、チョー汚い字で下書きをいくつか書いて、それを見ながら、ていねいな字でまとめ統合をしていくようなスタイルだったと思います。
当時はまだ梅棹先生の「知的生産の技術」は未読だったので、この書籍の中にある「こざね法」のことなど知らなかったのですが、メモを見ながら仕上げをする、「こざね」に近い書き方をしていたように思います。
なんせ、原稿が書けたら、電車に乗ってクライアントさんの会社まで出向き、対面で原稿をその場で読んでいただく、というスタイルでしたから、ある程度読みやすい字で原稿を書くことは「礼儀」の一環だったと思います。
それが、ある日、その創業社長が、原稿を手書きで書かれる現場に立ち会う機会があったんですよ。
それがもう、あまりの職人技のすごさに脳天を打ちぬかれるようなショックを受けたんですね。
ということで、この話は、また明日に続きます。
--------------[KID'S SIGNAL No.677 -了-]---------------
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