おそらく「いま」のタイピング練習ソフトは、ブラインドタッチのできない人が作っています。
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[KID'S SIGNAL]  キッズシグナル●第689号●2023年6月19日(月)
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%name_sei%さん、こんにちは。
昨日は、いかにブラインドタッチにおいて「入力スピード」を測ったり競ったりすることに意味がないかをお知らせしました。

●画面を見ずに、書いた文を思い出して入力するので、それを「忘れない」ために高速入力しなければならない。

というのがタイピング練習で「入力速度」が重視される一番の原因なんですね。

昨日の記事でも書いたように、文章を書くという作業は「既文」と「未文」を、どうつないでいくか？　という作業になります。

ですから、既文と未文を、つねにずっと見続けていることこそが「文章を書く」ということなんですね。だからそもそも、キーボードをチラ見して文章を書くという事自体が「異常事態」で、あってはならないことです。

だからこそ、チラ見をして入力している人は、「チラ見時間」をいかに短くするか？　というスピード重視になってしまうわけです。

でも、それはそもそも「チラ見をする練習」をしてしまっていること自体が問題なんです。
僕はブラインドタッチを修得するために、キーボードを一切見ないで練習をしました。

●キーボードを一切見ないで練習した。

から、

●キーボードを一切見ずに入力できる。

のは、「あたりまえ」なんです。そうですよね？
実際、

●既文を見ながら未文を考えるのが文章を書くこと。

なのですから、キーボードをチラリとでも見た瞬間に、この作業がストップするというのは自明の理です。
だから世間のみなさんが、

●キーボードのチラ見時間を減らすために「入力スピード」を重視する

ということをやたらと言う意味が、いまひとつ理解できなかったんです。

ブラインドタッチで文章を書いていれば、思った文字が自動的に画面に現われてくれる感覚ですから、入力速度自体はそれほど重視しないんですね。
それに文章を書くために重要なのは、わかりやすい表現になっているかどうか？　とか、くどい表現になっていないかどうか、などの「文章品質」なのであって、入力スピードに意味があるとは、

●まったく思えなかった。

わけです。

ところが、世間に出回っている「タイピング練習ソフト」を見ると、どう考えても「キーボードをチラ見しないと入力できない」ようなおかしな仕様で、なおかつ、判定基準が「入力スピード」なんです。

すでにブラインドタッチになっていた僕としては、そのあまりの異常さに、ちょっと理解が追いつきませんでした。

「みんな何をやっているんだろう？」

という感じです。

「あんまりタイピング練習には関係ないことやってるよなぁ」

と思っていたわけです。

で、最近になってやっと(本当にこの数か月です)、

「あ、そうか！　多分いまのタイピング練習ソフトは、ブラインドタッチャーではない人が作ってるんだ！」

という、実に恐ろしい、現代ならではの、物事の本質に到達できたのです。(えらく時間がかかってしまいました。)

こういう事態は、実は僕は想定すらしていなかったんです。
昔のタイピング練習ソフトは、そのあたりはしっかりしていましたから。

しかし、どうも「いま」のタイピング練習ソフトを開発している人は、どういう仕様なら利用者がブラインドタッチになれるかどうかを知らないようなのです。

僕は、そんなことは知っているはずだ、と勝手に思い込んでいたんですね。
時代の変化とともに、常識がぐにゃりと歪んでしまったことに、気付かないままだったのです。

●いまのタイピング練習ソフトは、ブラインドタッチャーではない人が作っている。

これこそが、いま起きている問題の本質なんだろうと思います。多分。

そのあたりの話を、明日はしたいと思います。


--------------[KID'S SIGNAL No.689 -了-]---------------

====過去記事一覧====
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https://hankai.chakin.com/company/kidssignal/hukuro_file.html"

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●ブラインドタッチ練習ソフト「WEEK」とは何か？
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