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自分の事、うまく言えないから泣いちゃうんですよね。
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      [KID'S SIGNAL]  キッズシグナル●第72号●
      2016年3月17日(木)  /  旧暦:如月(2月)9日  
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%name_sei%さん、いかがお過ごしですか? 今日は本当に良いお天気でした。
朝起きて、すぐにアンパンマンを見たがり、保育園に連れ出そうとすると「アンパンマン見たい」と泣き出してしまう娘も、外に出て晴れ渡る空を見たとたんにごきげんが直ってしまいました。

さて、今日は、うちの娘が泣いていたように「思い通りにいかなくて、泣きたくなっちゃった」話です。

広告を作る仕事をしていると、一言の力という事を考えざるを得ません。
たった一言で、人が動き、売り上げが大きく変わるという事があります。

昔、パソコンのCADの雑誌広告を作っていて、CADユーザーの実感に沿ったキャッチフレーズをああでもない、こうでもないとひねくり回してた時期がありました。
パソコン雑誌こそがソフトウェア販売を牽引する重要なメディアだったころの古い古いお話です。

かなり苦労してキャッチフレーズを作ってたんですが、どうしても、そのCAD開発をしている会社の社長さんにOKがもらえず、「お前クビ!」と言われた事があります。

クビですよ、クビ。
悔しくて涙が出ました。(ウソ。泣いてはいないですけどね)

とにかく悔しくて「くそー」と、すごく残念に思って、ユーザー目線の広告をあれだけ考えてたのに辛いなぁと落ち込んでいたのです。が、その後、その雑誌広告の枠には、

「実数値の力」

というキャッチフレーズで広告が出て、なんだこりゃ? と理解できずにおりました。
どうも、その社長さんが自分でキャッチフレーズを考えて決めたのだ、という話でした。

なんだこりゃ。専門用語そのまんまやんけ、と内心バカにしてたのです。

でも、実は、この広告はものすごいヒットでして、この広告のおかげで、そのCADの売り上げはグンと伸びたのであります。

ええええー! と驚いて、より一層落ち込んでしまいました。

「うそー。そんな専門用語の方が効くの?」と。

なぜ、このキャッチフレーズがそんなに効いたのか? と言うと、実は、CADの事を良く知ってる人ならすぐ分かる事なんですね。
というのは、CADにおいては、線分や曲線のデータを、整数値という簡易のカタチで処理するか、実数値というメモリをたっぷり使うカタチで処理するかで、図面の精度がまったく違ってくるからなんですね。
(その分メモリをたくさん載せないとダメになりますが。当時のメモリはすごく高価でした。)

はっきり言って、住宅の間取り図なんかだと、それこそ四角形が描ければ、それで実用ニーズはほとんど満たせるわけですが、高度な部品の設計図を描きたいとか、微妙な曲線がキモだ、というような図面を描くのなら、実数値でデータを持ってないと実用の役に立たないのです。
整数値では曲線など、ほとんど思い通りに描けないですから。
だから、市販のパソコンソフトでしっかりとした実数値でデータ管理するCADは、ユーザーに待ち望まれていた製品だったわけです。

でも、当時の僕はそんなユーザー実感の知識がなかったわけです。だから「顧客ニーズに応えること」という単純な価値観でしか広告が作れなかったんですね。しかし、そのCADは実数値が使えるという超すごい利点があるわけですから、それをはっきりと伝えなければならなかったわけです。

で、僕は必死に「曲線が美しい」だのなんだの言葉遊びばかりしてたわけですが、実際には「実数値の力」という技術用語そのままのキャッチフレーズがガツンと売り上げを変えたわけです。

この体験は、僕のライター経験の中では、かなり大きな出来事として記憶に残っておりまして、それがゆえに「専門用語では伝わらない」とかなんとかの、ありきたりな表現論には、簡単にうなずかなくなってしまいました。

「へたな考え休むに似たり」

と、とにかく現場の意見を聞く。設計者や開発者のお話に耳を傾ける。その製品や商品を実際に使っている人が、何に困り、何を求めているのかを、可能な限りイメージする。

というような情報収集を、第一優先事項にすることと、心がけるようになりました。

そういうリサーチをしっかりやった上で(リサーチしたくても諸般の事情でできない事も多々あるのですが)、やっとおもむろに、「じゃ、どういう言い方したら伝わりやすいんかね?」と自分に問いかけるという事をやっております。

本当に、あのCADの広告を作っていた時の社長にOKがもらえなかった「うまく言えなくて泣きそう」だった日々が忘れられません。
そして、同じように自社の製品のことを「うまく言えなくて泣きそう」な人がいたとしたら、僕はなんとかお手伝いをして差し上げたいと心から思うのです。

「この商品の、この部分は、きっとお客さまに喜んでもらえるはずなんだけどなぁ。でも言い方が難しくてね」

と思っておられる方。

そんな方がいたら、ぜひご相談ください。
その言い方をうまく言えたら、その製品は大ヒットするかも知れません。

そういう「良い点」を伝わる言い方で伝えること。
これこそが私の仕事です。

KID'S COMPANY では、あなたの製品のすばらしさを、ドラマティックに伝える、
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「良い言い方」がないか、一緒に考えさせていただきます。

では、また次回。
よろしくお願いします。

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