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今日は全世界84か国で人気ナンバーワンになったドラマの「ヒットの秘密」を暴きます。
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[KID'S SIGNAL] キッズシグナル●第768号●2023年9月6日(水)
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%name_sei%さん、こんにちは。
今日は、平日ではありますが、ちょっとエンタメ系の話題。というのも全世界をゆるがすようなニュースが入ったので、ちょっとお知らせがてら記事を書いてみたいと思います。
話題になっているのは、「実写版ワンピース」です。Netflix で、全世界84か国で人気1位になっています。
●ネットフリックス実写版「ONE PIECE」世界84ヶ国で1位に! 「ウェンズデー」「ストレンジャー・シングス」の記録を塗り替え、もっとも人気のあるテレビ番組に
https://www.tvgroove.com/?p=121885
ネットフリックスは全世界で190か国で配信されています。で、その中で84か国で視聴回数が「ナンバーワン」になったわけです。すごいですね。ハンパない快挙ではないでしょうか?
(ちなみにネットフリックスが配信されていない国は、中国、クリミア、北朝鮮、ロシア、シリアです。)
「すごい快挙」なのですが、実はこのワンピースの「すごい快挙」はいまに始まったわけではありません。予兆は昨年から始まっているのです。それが以下の記事。
●「ONE PIECE FILM RED」が22年興収1位 シリーズ最高記録
https://xtrend.nikkei.com/atcl/contents/18/00732/00015/
記事の内容を要約すると、ワンピースの映画版(連載されている本編とは異なる映画独自のストーリーの単体作品)である、「ONE PIECE FILM RED」が、国内興行収入197億円、1427万人を動員して2022年の年間興行ランキングの1位になった、という話です。
2位とは20億くらい差をつけていたはずです。
で、この映画版のワンピースも、ネットフリックス版のワンピースも、実は原作者の尾田栄一郎氏が深く関わっているんですね。これこそがヒットの要因と言って間違いないでしょう。
なぜそう思うのか? というと、ワンピースという漫画は、連載すでに26年という長きにわたって続けられていて、その26年の間、尾田栄一郎氏が徹底して「設定」にこだわりぬいて、「ONE PIECE」の世界観を膨らませ続けてきた、ということを僕は知っているからです。
尾田栄一郎氏は、長期連載を行うために、もうずっと設定ノートを書き続けていて、これはジャンプ読者の間でも有名な話なんです。
(ちなみにワンピース登場年より少し前から、僕は少年ジャンプは毎号必ず読んでいます。それは仕事上、ジャンプだけは読んでおくべきだと判断したからで、その結果が全世界まで広がっているのだから、僕の読みも悪くなかったと思います。)
設定がなぜ大事か?というと、その物語の世界が、「ひとつの世界」として立ち上がるからなんです。
あたりまえの話なんですが、この現実の人間世界、地球、そして宇宙全体は「ひとつの世界」ではないですか?
だから、物語世界の設定を細かく設定していくほどに登場人物たちの関係性など、「一つの世界」としての説得力が増して、感情移入がしやすくなるんですね。
いま自分が生きている、この現実と、同じ感覚、同じ発想で、物語世界を読み解ける。もちろん、現実の世界に「ゴム人間」なんかいませんから、自分が生きている現実とは別の世界なのは自明の理です。しかし、物語世界は「一つの世界」なのですから、キチンと設定を整えることで、
●登場人物が自分と同じ現実を生きている人間なのだ
という実感を持ちやすくなるわけです。
設定が深まれば深まるほど、感情移入がしやすくなる。そういう構造があるわけです。
ということで、ネットフリックス版ワンピースが全世界84か国で視聴数1位になったということの本質は「製作に尾田栄一郎が関わったこと」=「設定の齟齬が生まれなかった」という部分がかなり大きいと僕は思っています。
この話、本当はまだまだいろいろ書きたいのですが、長くなりましたので、今日はここまで。
ではまた明日。
--------------[KID'S SIGNAL No.768 -了-]---------------
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