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「世間の常識」がいかにあてにならないか? の実例を挙げたいと思います。
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[KID'S SIGNAL] キッズシグナル●第797号●2023年10月5日(木)
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%name_sei%さん、こんにちは。
今日はちょっと思い至って、「世間では常識になっているけど、ちょっと待て、そもそもそれ、おかしくないか?」という話について書いてみたいと思います。
いろいろなことに興味を持って調べていくと、さまざまなジャンルに「専門家」というような方がおられて、その業界では「常識」とされることを、普通に語り合ったりしてるんです。
でも実は、この「専門家にとって常識」の話が、世間一般の「常識」とは180度まるっきり変わっているというのがけっこうあるんですね。
実はこれ、僕が長い間コピーライターをやってきて、日本中にある小さな中小企業のさまざまな現場の方に取材をしてきて感じたことなんですね。
本当に、専門家の常識と世間一般の常識とは全然違っていて、その刷り合わせというのはなかなかに難しいものなのです。
僕が覚えている範囲で書くと、あるガス供給会社さんが研究開発棟を建てられまして、その建物を地域の小学校に公開するための解説パンフとかを作ったことがあるわけです。
で、そこで液体窒素などの、極めて低い温度で供給される液化ガスの話が出たわけです。で、この説明をするのに、小学生向けなので、つかみとなる見出し部分に「超低温のガスもとりあつかってるぞ」みたいなフレーズを入れたわけです。
そしたら、この「超」にその企業の方々はひっかかられたわけです。
「いや、低温は絶対零度(マイナス273.15度)より下なんかないんやから『超』はおかしい」
という話でして。書くなら「極低温に近い」やろ、とおっしゃるわけです。
いやいやいや。「極低温も取り扱っている」とか書いても、小学生に伝わらんから。意味不明。そもそも見出しで気を引くことができなかったら本文は読んでもらえないですよ。ここは「超」にさせて!とお願いしたんですが、なかなかどうして、納得してもらえない。
その記事の本文にはちゃんと絶対零度の話も極低温のことも書いてあるんですけど、見出しだけは「超」にしたいわけです。こちらとしては。
これねぇ、ほんとに苦労しました。まなんとか「超」でいけたんですけどね。
この例は「専門家の正しさを押し通すのはどうか?」という事例なんですけど、これとは逆に「専門家なら何が正しいのかを分かっているけど、世間では知識がないのでおかしなデマがまかり通っている」という例もまたあるわけです。
まぁいわば、僕があえて「超」と書いた部分だけを取り上げて「超低温ガス」という言い方を普通名詞みたいに使うような間違いですね。そしてそれが「常識」になってしまった、というような。
それが「環境ホルモン」でした。
覚えてます?「環境ホルモン」
これねぇ、話を取り上げ始めたのはジャーナリストの立花隆氏なんですよ。そもそも、専門家じゃないわけです。
で、環境ホルモンというのは「環境中に存在して生体に入るとホルモンと似た作用をしてホルモンの分泌系を撹乱し、生殖機能などに悪影響を与えると考えられる化学物質」というものでして、代表例としてはDDT,ダイオキシンなどのはっきり影響がある物質もあるわけですが、中には影響があるかどうかもわからん物質もあるんですね。
で、実験の結果、赤ちゃんの哺乳瓶でポリカーボネートを使ったものから、この怪しい物質が出たという実験結果も出たものだから立花隆が「我々が普段使っているプラ製品にそういう環境ホルモンの危険性があるんです!」とやたらとテレビで吠えまくったわけです。
でも僕はちょうどその時、そういうプラ製品の原材料などを供給している会社さんの会社案内を作っていたので、環境ホルモンの話をちょっと出したら、そらもう立花隆がボロクソにこき下ろされていたわけです。
日常生活で使われているプラ製品なんて、「化学」の世界でももっともシンプルな構造の材料して使われていないし、何十年にもわたって使用されていて、そういう危険性が発生したという話もない。そもそも、体の中に浸透していくような成分が発生する仕組みにすらなってないのに、プラ製品ならみんな危ないというような取り上げ方はあまりにひどい、という話だったわけなんです。
人類が獲得してきた「科学:サイエンス」の中でも「化学:ケミストリー」は、かなり古くから存在している分野であり、もう新しい発見などもないだろうと言われるくらいに昔ながらの技術だし、現実何十年もの間、プラ製品は流通してきて、そんな問題も起こしてきていない、あの指摘はあまりに恣意的すぎる、という憤りでした。
ああ、そういうことかと僕は理解したんですね。立花隆さんのような高名なジャーナリストは、とにかくなんでも問題をぶちあげて、マスコミで騒ぎになれば火種を作ってくれた人として重宝してもらえる、というそういう観点しかもってなかったわけです。(これは別の記事などでも確認しました。真実を追求する、とかではなくて、マスコミの良いネタを提供できるかどうかが大切だった、ということなんです。)
こんな風に、「専門家」と「一般大衆」の間には、意外と認識しにくい「意識のカベ」というようなものがあるんですね。
そういう中で、僕が前々から「これは意識の壁がかなりひどいよなぁ」と思う話題がひとつあるんです。
それが「血液型と性格との関連性」なんですね。
この話は、まえまえからずっとやりたかったんですけど、いざ話をするとなると、かなり手間がかかるのでちょっと手を付けずにいたんです。
で、やり玉に挙げたいのが、
「血液型と性格の間に関係性を示す科学的な根拠はない」
という世間に流通している「お決まりの文言」なんです。
このお決まりの文言を、普通にどこでも話題にする人がけっこう多いんですが、これが調べれば調べるほどに裏の「闇」が大きい文言なんですよねぇ。
でも、みんなそれを知らずに使ってるんです。
ということで、この
「血液型と性格の間に関係性を示す科学的な根拠はない」
という世間の常識について、本当なのかどうなのか? 明日からちょこちょこ書いていきたいと思います。
ということで、ではまた明日。お読みくださいね。
--------------[KID'S SIGNAL No.797 -了-]---------------
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