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今日から「血液型と性格」の話をしますが、先に言っておきます。すごく長くて深いです。

_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/ [KID'S SIGNAL] キッズシグナル●第798号●2023年10月6日(金) _/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/ ---------------------------------------- このメルマガは、 「メモ・ノート・手帳を使いこなすためのStationery Book 42」 をダウンロードくださった方を中心に、毎日発行でお届けしています。 「Stationery Book 42」の更新情報なども掲載しています。 それらの過去記事のまとめは、メルマガ本文のすぐあとにリンクを掲載しています。 ---------------------------------------- %name_sei%さん、こんにちは。 昨日は、専門家と一般の人々との間では、そもそも「常識」の範囲が全然異なっている、という話を書きました。 昨日も書いたように、僕は市井のコピーライターとして、日本中のいろいろな中小企業の社長さんや技術者の方など、専門家の方々にインタビューをしては、それを原稿に直し、一般の方が読んでも面白くなるように言い回しを工夫してきた訳です。 ですから、専門家と一般人との意識の差が、どれほど大きいのか、時によっては完全に真逆であることも全然珍しくないということを山のように見聞きしてきたわけです。 その意味では「世間の常識」ほど、あてにならないものはない、というのが身に染みて分かっていると言えるんですね。 で、その「あてにならない世間の常識」の中でもトップクラスで問題があるのが、 「血液型と性格の間に関係性を示す科学的な根拠はない」 という「一般論」なんですね。なので、この言説について、まず解説を加えていきたいと思います。 で、この「血液型と性格の間に関係性を示す科学的な根拠はない」という定説なんですが、この言説は「あてにならない世間の常識」ではあるんですが、実はこの言葉にウソは一切ないんですよ。すべて真実です。 実際に、「血液型と性格の間に関係性を示す科学的な根拠はない」んですね。 ただし。 ここで言う「科学」とは何か? という事を、少し考えていただきたいんです。血液型と性格の関連性を科学的に説明する学問と言うと何でしょうか? 考えてみてください。 心理学。 なんですよ。正解出せましたか? じゃあ、そもそも心理学において、「性格」とはいったいどう定義づけられているでしょうか? これ答えられる方おられますか? いや、いないんですよ。心理学においては、そもそも「性格とは何か?」という定義づけ自体がされていないんです。 いや、取り組みはされてるんですよ? おおざっぱに言っても「類型分類」と「特性チェック法」の二種類の手法で性格を科学的に記述できるように研究はされています。 有名なものを挙げれば以下の7つくらいでしょうか? ユングの類型論(内向-外向タイプ論) クレッチマーの性格類型論(体格タイプ論) シェルドンの性格類型論(体格タイプ論) シュプランガーの価値類型論(価値タイプ論) オールポートの特性論(語彙仮説) アイゼンクの特性論(4層構造モデル) ビッグファイブ理論(特性5因子モデル) 良く使う言葉を分析して性格を特徴づけていくオールポートの特性論やビッグファイブ理論あたりが、現在では性格を客観的に表記する最適の方法なのではないか? というところまで取り組みは進んでいます。 でも、じゃあそういう手法を使って血液型と性格の間の関係性を解き明かすような手法が確立されているか? と言えば、そんなものはないのです。そもそも「性格を客観的に記述する方法」自体がまだ確立されてなくて手探り状態なのですから、科学的根拠を提出できるレベルにないわけです。 なので、 「血液型と性格の間に関係性を示す科学的な根拠はない」 というのはまったくの真実なのですが、正確に書くならば、 「血液型と性格の間に関係性を示す科学的な根拠は(少なくとも心理学には手法が)ない」 という言い方になります。 じゃあこれ、科学的に研究する方法がまるでないじゃないか! という話になりそうなのですが、実はそうはならないんですよ。学問は心理学だけではないからです。 京都大学理学部出身で、動物行動学を専攻された著述家の竹内久美子さんに言わせれば、 (引用開始)------------------------------------------- ABO式血液型も免疫の型なので、型によって病気、病原体に対する得手、不得手があります。ということは、血液型によって行動に違いが現れたとしても不思議はないのではないでしょうか。 O型は梅毒に滅法強いのですが、そうとなればO型の男は梅毒を恐れるよりは、どんどん女と交わって子をつくる方が得策で、そんなことからO型は社交的な性質を持つ傾向にあると言えるかもしれない。 AB型は逆に梅毒に弱いのですが、それならAB型の男は女とあまり接触しない法がよい。そうしてAB型は非社交的な性質を持つ傾向にあるのかもしれない。 (中略) 血液型と性格の関連については「科学的に否定」されていると言われていますが、それは心理学の分野で主張されていること。その際、血液型が免疫の型で、病原体に対する抵抗力に違いがあるという観点は一切取り入れられていません。 (引用終了)--------------------------------------------- 竹内久美子「女は男の指を見る」新潮新書2010年 p125 より という話にしかならないわけです。 そもそも、血液型と性格の話は、心理学という「科学」で考えるよりは、免疫学という「医学」で考えた方が正解なのではないでしょうか? ということで、この話は超長くなりますし、超深い話になりますので、随時じっくり進めたいと思います。 多分明日も、この続きの話を書きます。(けっこう下調べが必要なので大変なのです。それはそれは、もうみなさんがあまりご存知ない「えー!そうだったの?」という話がどんどん連続して出てくる連載になると思います。) ということで、ではまた明日。 --------------[KID'S SIGNAL No.798 -了-]--------------- ====過去記事一覧==== https://hankai.chakin.com/company/kidssignal/index.htm ==過去連載記事などのまとめ== ●文具関連名著42冊のうちのベストテン ●角二の封筒とファイルエクスプローラ。書類管理の基本はこれだ! ●「Stationery Book 42」ブックレビュー https://hankai.chakin.com/company/kidssignal/hukuro_file.html" ●あっと驚くブラインドタッチの秘密 ●ブラインドタッチ練習ソフト「WEEK」とは何か? https://hankai.chakin.com/company/kidssignal/blindtouch.html ------------------------------------------------ 僕のメルマガを面白いと感じてくださったら、 おともだちにメルマガ登録をおすすめください。 よろしくお願いします! ●無料メールマガジン[KIDS SIGNAL]読者登録フォーム https://www.itm-asp.com/form/?810 メルマガ・ブログの内容を紹介したい方は、以下のページが便利です。 ●メルマガ:KID'S SIGNAL & ブログ:コトノハコトバ 記事サンプルとメルマガ登録ボタンのページ http://www.kidashigeo.com/kotonohaselect.htm いつもお読みいただきありがとうございます。 木田 茂夫 :kids@kidashigeo.com

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