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「血液型と性格」は、「科学的根拠」をとやかく言うヒマがあったら、「特徴を構造的に記述する技法」を開発すべき段階。
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[KID'S SIGNAL] キッズシグナル●第810号●2023年10月18日(水)
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%name_sei%さん、こんにちは。
さて、血液型の話の続きを書こうとしたら、歌手の谷村新司さんの訃報が届き、それらのニュースの中で、谷村さんが、先日僕がこのメルマガの中で紹介した「特殊なタイプのAB型」であったことが分かりました。
まさに、先日のメルマガの中で、
●「O型とAB型の間に実子関係はない」という大原則が否定される血液型
と書きましたAB型が谷村さんの血液型だったんです。
ちょっと記事から引用します。
(引用開始)---------------------------------------------
「谷村さんの血液型はAB型ということですが、9000分の1であればシスAB型でしょう。
通常のABO型は、A型遺伝子とB型遺伝子がそれぞれ異なる染色体上に存在することで決まります。
しかしシスAB型は、A型遺伝子とB型遺伝子が同一の染色体上に存在する珍しいタイプ。
日本人の10分の1程度がAB型とされている中、シスAB型はさらに少ない。
日本に約1300人しか存在しない計算になります。輸血が必要であれば、たいへん苦労されたことでしょう」
(引用終了)---------------------------------------------
大腸ガンで入院というわけでもなく、通常の腸炎での入院が長引いた結果の死去、ということで、この「シスAB型」という特殊な血液型であったことも、悲しい結果に影響しているかも知れません。
(谷村さんは三回目のワクチン接種をされたという話も聞いているので、ワクチンの悪影響で亡くなられた可能性もかなり高いと僕自身は強く疑念を抱いています。「反ワクチンは陰謀論者」とか言われますが、そもそも体に注入するものが健康に良くない性質があるのなら、被害の拡大が大変になるのだから、被害を防ぐため、疑念を明確にするのはあたりまえです。薬害なんてザラにあるのだから、「反ワク」とか言う方がどうかしてる。)
ということで、「血液型と性格」の話に戻りますが、前々から言ってるように、心理学関係の方にこの話題を出すと必ず「その関係性に科学的根拠はない」という話を出されます。
で、これが免疫学とか遺伝子の研究者とか、医学関係者だと病気と血液型との関係は例示するまでもないくらいあたりまえの事例ですから、「なにか関連性があるのかもしれないですね」くらいは述べて(そして心理学では否定されていることも踏まえて)、それ以上はつっこまない感じになります。
しかし、昨日も書いたように保育園児という「後天的影響」を受けにくい被験者を血液型ごとでグループ分けして、グループごとに「異なる行動」が出たということは、これはもう完全に「関係がある」という現行犯的証拠なわけです。
「関係がない」のであれば、グループごとの特徴なんか出るわけがないわけですから。
じゃあ、ここからは、どういうスタンスに立つべきなのか? ということになると僕などは思っているわけです。
グループごとに「異なる行動」が出た。
であるなら、これは昨日も書いたように、生物学などで訓練される「正しいスケッチ」のような観察技法を生み出して行かなければならないはずなのです。
ここでちょっと、話題から少しだけ外れますが、生物学における「スケッチ」とはどういうものであるのか? ということについて話しておきたいと思います。
生物学関連のホームページに、「スケッチの描き方」の記事があったので、いくつか引用しておきます。
まず、スケッチとは、
(引用開始)--------------------------------
生物実験におけるスケッチは、生物の特徴や重要な構造と形態を表現するものである。デッサンとは異なり、見えたままを描くものではない。スケッチをすることで、対象の細部まで観察する姿勢が身につく。
(引用終了)--------------------------------
ということなんですね。
●「特徴」や「重要な構造」「形態」を表現する
ということが重要なわけです。
ここで書かれているように、
●デッサンとは異なり、見えたままを描くものではない。
ということなんです。
この生物学におけるスケッチととても似ているのが、さまざまな商品の「取扱説明書」に掲載されている、商品の「構造図」です。
掃除機でも、コーヒーメーカーでも、卓上ライトでもなんでも良いのですが、どの部分がなんという名称で、それぞれの部分をどのようにすれば、その道具が使えるようになるのか? を示すためにシンプルな「線画」で、商品の形態をイラスト化している図がありますよね?
あれがまさに「生物学のスケッチ」の目指しているものだと思います。
たとえば、
●輪郭は1本の連続した線で描く
●意味のある構造のみを表現する
●スケッチだけでは表せないところは言葉で表現してもよい。
というようなことが取説の解説図と、生物学のスケッチの共通する技法だと思います。
これ、つまり、その対象物の「構造」がどうなっているのかを、表現=「スケッチを見た者との情報共有」を目指して、構造化している、ということなんですね。
構造化が難しければ「強調」でも「カリカチュアライズ」でも悪くないかと思うんですが。
だから、この「保育園児の血液型別グループ」の特徴も、上手に行動を切り出して、血液型特性を皆が共有できるような「構造化」が必要なはずなんですね。
うまく「特性」を、シンプルな「キーワード」で処理してやる必要があります。
で、もうひとつ生物学から学ばねばならない事があって(これは取説とは全然関係ないんですが)、それは、
●目的に応じて、最も適した標本を探し出し、スケッチする。
ということなんですね。
たとえば、「A型は靴をていねいに並べる」という特性があるなら、必ずO型やB型との特性差を比較記述し、特に違いが明確になるような特徴的事例を「選ぶ」ということも必要だ、ということです。
これは「やらせ」ではありません。
特性が分かりやすく共有しやすくなるようにエンハンスド(強調化)しているだけですね。
そういう「血液型と個別行動を記述する手法・スケッチ技法」を出来るだけ早く確立すべきだ、と僕は思うわけです。
このあたり、ともすれば、「やらせ」と捉えられかねないので、先に書いておこうと思いました。
事実をありのままに写し取ろうとする「デッサン」ではなく、構造などを理解するための記述である「スケッチ」が必要なんだ、という話です。
あたりまえの話なんですが、この「血液型と性格」の関連性を「スケッチする」技法なんて、一切確立されておりません。
ところが、この「保育園児の血液型別グループ観察」という科学的根拠すら不要の「現行犯的証拠」は、いきなりテレビというおおざっぱでウケ狙いの「表現技法」すら確立されていない媒体で「全国放映」されてしまったわけです。
これ、実に大変なことが起きてしまったわけです。
血液型と性格の関連性を決定づけるような、
「完全な証拠」
が、テレビで流されたわけです。
さぁ大変です。
どうなったでしょうか?
ということで、今日はここまでです。
続きはまた明日。
ではでは。
--------------[KID'S SIGNAL No.810 -了-]---------------
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