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ノートや手帳を使えば、自分の「内面」も「外面」も把握できるのが、とても大切です。

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[KID'S SIGNAL] キッズシグナル●第840号●2023年12月1日(金)
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読者さん、こんにちは。
昨日は、「自分の価値観」を確認するためにノートをつけるのが大切、というような話をしました。

実際、仕事をするにしても、人間関係を保つにしても「自分の価値観」が明確になっているかどうかで、対応の度合は自然と変わってきます。だから、まず、「価値基準を明確にする」ということが、とても大切なのですね。

そして、そういう自分の内面をチェックするのに、ノートに気持ちや考えを書いていくということがとても役立つわけです。

で、その記述の仕方ですが、これも多様な方法があって、それら全部が役立つと僕は思っています。

単純な話、自由記述方式で、心に湧いてきたことを、そのまま書いていくだけでも心の整理、気持ちの整えのような事には大きく役立ちますから、自分自身を見つめる大きなきっかけになるでしょう。

昨日書いたメンタルヘルスの業界などで推奨されている日記の手法は、まさにこういう自由記述の方式です。
これは「ずっとやりたかったことを、やりなさい」で推奨されていた「モーニングページ」などが代表例だと思います。

なにせ「モーニングページ」においては、「脳の中身を吐き出して、頭を空っぽにすること」自体に目的があるので、「書く内容は問わない」という極端な考え方になっています。
人間はほおっておくと、同じことを何度も何度も、くりかえし「考え」てしまうことも多いので、朝いちばんにそういう頭の中で停滞してしまっている「考え」を書くことで吐き出してしまいましょう、という提案が「モーニング・ページ」の面白いところだと思います。

まぁモーニングページの考え方は極端かもしれませんが、それでも「自分の頭の中に入っていた考え」というものを、手書きで紙の上に定着させて、それを読んだり眺めたりするだけで、「自分の頭の中の客観視」ができるわけです。

これは、「自分の内面」を記述していくやり方ですが、それとは別に「自分の外面」を記述していく日記の付け方もあるでしょう。
これは「ログを取る」というような言い方でけっこうやっている人も多いと思いますが、自分の具体的行動にかかった時間を記録していく、というやり方です。

仕事にかかった時間を記録していけば、自分でも正確には把握できていなかった「仕事量」などが客観的に把握できるようになります。

この場合は仕事の開始時間と終了時間を記帳していく、という形になりますが、そんなに細かい単位ではなくて、就寝時間と起床時間だけを記帳して、自分の睡眠状態を把握する、というようなやり方も効果は高いと思います。
睡眠記録なら、寝る時と起きる時だけですから、さして時間はかかりませんし、一日に一行で済みますから一か月を俯瞰して見る、ということもできるでしょう。

こういう、ほんとうに簡単な事実関係の記帳なら、それこそ表組で記録できますから、たった一ページに書いていくだけでとても有用な情報が得られるということになります。

ここから一歩踏み出して、寝る前に「今日起きた出来事」と「それに対する感想」を書いたとしたら、実はこれ、「自分の外面」と「自分の内面」の両方を記録していることになります。
ここまですれば、自分の内と外の両方を、俯瞰して見れるので、心の整理や価値観の明確化効果はとても大きくなると思います。

このあたり、記帳する情報の内容や形式はなんでも良いと思うのですが、とにかくこういう「ノートに記帳する」ということを習慣化して、つねにやっていくことが心の安定につながるし、それが結果的に行動した時に得られる果実の質の高さを呼び込めるだろうと思うのですね。

とくに強調したいのは、上記の睡眠記録のようにわずかな数値をコツコツつけることで得られる「俯瞰情報」という記録するからこそ得られる視点と、もうひとつ「自分の価値観自体が変化していく過程」を捉えられる、という「変化情報」の取得の2点ですね。

価値観は、いろいろ勉強したり、学習したり、経験したりということを繰り返すうちに変わって行くものなのですが、変化するのはほんの少しずつなので、長期で見ると、けっこう大きく変わっていたりします。

こういう価値観の変化を自分で客観的に把握できていれば、まわりの人とのコミュニケーションとか、あるいは自分に出すべき課題の質とかを、落ち着いて検討できるはずなんですね。

ところが、こういう自分の価値観の変化を自覚していないと、まわりとの関係もぎくしゃくしたりするでしょうし、仕事や日常生活に対する取り組み方も無駄が発生したり、それどころか課題設定が不明確なせいで結果に納得できる、逆に自分に取ってトラブルを呼び込むだけになったりもしかねません。

そういう心の迷いからくるトラブルの予防としても「書く作業」というものがもたらしてくれるものには、大きなメリットがあると思います。

まず、手帳やノートを使うなら、「予定管理よりも日記が大事」と僕が繰り返し言うのは、上記のようなメリットがあるからで、この自分の価値観をつねに把握して安心な生活を得る、ということこそが求めるべきことなんじゃないのかなぁと思うわけです。

うーん、今日の話はかなり抽象的な話題になってしまいました。
でもなんというか、そういう事が大事だよなぁと、最近はしみじみ思うのです。

ということで、今日のメルマガはここまで。
ではまた明日。


--------------[KID'S SIGNAL No.840 -了-]---------------


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