[844号] ●バックナンバー一覧に戻る←前号へ次号へ→

技能習得に励んでいる人は、あまり将来計画を緻密に立てない方がいいのではないか? と思います。

_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/
[KID'S SIGNAL] キッズシグナル●第844号●2023年12月5日(火)
_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/

----------------------------------------
このメルマガは、

「メモ・ノート・手帳を使いこなすためのStationery Book 42」

をダウンロードくださった方を中心に、毎日発行でお届けしています。
「Stationery Book 42」の更新情報なども掲載しています。
それらの過去記事のまとめは、メルマガ本文のすぐあとにリンクを掲載しています。
----------------------------------------

読者さん、こんにちは。
先日、「メモ・ノート・手帳を使いこなすためのStationery Book 42」には、有名な書籍だけれど、紹介していない本がある、ということをお知らせしました。

で、そこで指摘したのは「重要な仕事からスケジュールせよ」という指摘に対して、「何が重要で何が重要かは簡単には分からないからそれは無理」という話でした。

この話をもう少し分かりやすく、かつ掘り下げて考えていたのですが、そこでハタと気付いたのは、

●技能習得をする前とした後では価値観がまったく変わる

という事なんです。

話を分かりやすくするために、具体的な事例から説明を始めたいのですが、仮に自転車に乗れない小学生がいて、午後から1~2時間のお出かけをする時には、往復の考えれば、そんなに遠くに行く計画は立てないはずです。

徒歩スピードはせいぜい時速5キロくらい。小学生なら時速4キロ以下でもおかしくないですから、半径1キロを切る距離にしか出かけようとは思わないはずです。いや、そもそも外で遊ぶという発想そのものを選択肢から外している可能性もかなり高いでしょう。

でも、自転車があれば、自転車の時速は10キロ~16キロ(幅はかなり大きいです)、一般的に徒歩の3~4倍のスピードですから、少し足を延ばして、半径1~2キロ内の公園まで出かけるというのは充分に選択肢の中に入ってきます。

であるなら、この「手持ちの1~2時間」をどう有効に使うか? というスケジュールの中で、自転車に乗れる人と乗れない人では、発想がまるっきり変わってしまう、ということは分かるはずです。

自転車に乗れる人なら、手持ちの時間で半径1~2キロの施設はすべて自分の持ち駒として選択肢に入るわけです。
しかし、自転車に乗れない人は、やはり室内での遊びなどにしか発想が広がらない、という可能性は大きいでしょう。

で、では自転車に乗れるように技術習得するためにどの程度の時間が必要か? というと、これ、最近では最短で「30分」が普通になってきているんです。

体に合った自転車を選んで、ペダル部分をとりはずし、サドルを下げて足が地面に着くようにして、足で地面を蹴りながら走って30分から1時間。
これで、ほぼほぼ自転車には乗れるようになります。

昔だと、自転車練習というと、近くの公園まででかけて、いきなりペダルを漕いで、何度も倒れてやる気をなくし、しばらく落ち込んで練習する気になれず、もう一度チャレンジしてまた失敗して、それでも少しはふらつき走りができるようになるまでで1時間はかかり、これを最低でも3日は繰り返して身に付くかどうか、というところでしたが。

習得に3日かかると思い込んでいたら、手持ちの1~2時間で1.5キロ先の公園に出かけるという選択肢はありえないけれど、習得に30分だと知っていれば、手持ちの1~2時間で自転車に乗れるようになって公園まで遊びに出かけるということは充分にスケジュール・予定・計画として成り立つわけです。

いまは、例の僕が紹介しなかった「有名書籍」が発売されたころとは環境が違っていて、この自転車操作技術習得法はインターネットでいくらでも発見できます。だから、何も知らない状態で、「大事な事」「大きな石」を先に埋めるなんてことはせず、まずはネットでいろいろな情報を楽しみながら獲得していくことを優先した方が良いのかもしれないわけです。

体を動かして遊ぶのが好きな人なら、ネットサーフィンをしていても「公園で遊ぶために自転車に乗る技術を習得する」という情報にたどり着いてしまう可能性はけっこう高いでしょう。

こんな風に考えれば、僕がその「有名書籍」を名著42冊の中に入れなかった理由もお分かりいただけるのじゃないかな? と思うわけです。

なので、やはり「自分の価値観」をしっかりと確認しておくことは大切なんですね。本当に欲しい、必要な情報にたどりつきやすくなるからです。

ここでは1~2時間の話として例示しましたが、これが自分の人生全体をどうスケジュールしていくのか? というロングスパンの計画であるなら、なおさら「自分の価値観」で判断することが大切になるでしょうし、基礎的な技能習得もできていないうちに長期計画を立案するなどということは、かなり無謀な判断ということになるのではないでしょうか?

ということで、今日言いたいことは、そんな感じです。やっぱりまずは自分がしっかり楽しめることを優先する方が良いのではないでしょうか?

ではではまた明日、お会いしましょう。


--------------[KID'S SIGNAL No.844 -了-]---------------


[844号] ●バックナンバー一覧に戻る←前号へ次号へ→