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本をたくさん読むと、同じジャンルで、似たような内容でも、上下の差があるとわかるものですね。

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[KID'S SIGNAL] キッズシグナル●第865号●2023年12月26日(火)
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読者さん、こんにちは。
少し前から、最近感じている「読書」について語っております。

特に電子書籍を読書体験の中にどう位置づけるのか? というのが、いま僕の中にある課題、というほどでもないですが、けっこう大きなテーマになってきています。

一昨日書いた「立ち読み」に関しても、通勤環境だったから立ち読みしやすく、それが読書を継続する重要な仕組みになっていたのだ、という気付きは、電子書籍の読み放題サービスである Kindle Unlimited を体験して、それを説明していて気付いたようなことなんですね。

で、今日はもうひとつ、電子書籍端末 Kindle Paperwhite を使っていて気付いたことをお知らせしたいと思います。

それは「本の広告」についてです。

書籍を読む時「読みたいな」と感じるのは、どこかで広告を見たから、ということはよくあることです。
で、Kindle Paperwhite には、その「広告」の機能も入っているんですね。

Paperwhite を買う時に、いろいろなオプションがありまして、そのオプションの付け外しで価格も少し上下します。

で、そのオプションの中に「広告付き」または「広告なし」というのがあるんです。で、広告付きの方がお安い、ということになっていました。確か端末価格が2000円くらいお安くなったはずです。

で、僕はどんな広告なのかあまり意識せず「Amazon でキャンペーンがあった時とかにお知らせが出るんだろうな。だったら本が安く買える時とか分かって良いじゃないか。広告付きにしよう」と考えて気軽に「広告付き」を選んだのです。

そしたら、その「広告」というのは、僕が想像していたのとはずいぶん違っていて、Paperwhite で、読んでいた本を「閉じて=電源を切った」時に、画面にいま読んでいる本の「関連書籍のタイトル」が表示され、次に「本を開いた=電源が入った」時まで表示される、というものだったんです。

「広告なし」だと、この本を閉じた時から、次に開く時までは、いま読んでいる書籍の表紙画像が表示されるらしいんですね。まさに「本」を模した表示です。
でも、その本来なら「本の表紙」が見える期間がずっと、黒地に白抜き文字で一行の「関連書籍のタイトル」が表示され続けているのです。

「うわっ、広告ってこんなんやったんか。これけっこうキツイなぁ」と僕は正直思いました。なんせ、本を読むのを中断するたびに、何か一冊、関連書籍のタイトルが表示されるので、さすがにうざったい。ちょっとイライラする。と思いまして。

「うーん、これは広告なしに変更してもらおうか」と、差額を払う気になったのです。

でも、この差額を払う方法、というのがよく分からない。いろいろなオプションを見ても「広告を表示しない」という項目がないんですよね。

なので、仕方なくネットで検索してみると、なんと!

●広告付きを広告なしにすることはできない

ということが分かったんです。

ええええええー!

まぁびっくりです。一度端末を「広告付き」にしてしまったら、もうずっとこのままかよ! という事だったんですね。
これにはかなり驚かされたんですが、そういう仕様なら仕方ない、もう慣れるしかあるまいと「慣れよう」と思ったわけです。

で、それで「風呂読書」を日々続けていると、面白いもので、おおむね一週間くらいでだいたい慣れてきたんですね。

これ、いったいどういうことかと言うと、「関連書籍」というのは、その時々で、だいたいグループは同じ感じなんです。タイトル一行が示されると、ついついその「関連書籍」の内容紹介のページを読んでしまう事があって、これが、いま読んでる本の読書集中を妨げるのがちょっと嫌なんですけど、まぁYoutubeの「関連動画」をつい見てしまうのと同じようなことですね。

そんな感じで、いま読んでいる書籍に結びつけられている「関連書籍」は、何度もページの閉じ開きをしていれば、もうおおむね同じ書籍しか出てこなくなるんです。だから「関連書籍」のメンバーと顔なじみになったら、もう全然気にならなくなっちゃうわけで。

なので、いろいろ検索していく中で「お、この本面白そうだ」ととりあえず読み始めていくと、しばらくは「関連書籍」のタイトルが次々に出て、で、気になった書籍の紹介ページだけはざっと読む、という事をやっていたわけです。

で、ある時、いま読んでいる本と、ほとんど同種の内容の書籍がちょろっと紹介されたのですが、少し心に響くものがあって、しかも読者の評価がずいぶんと高いものだったんですね。
なので、どうせ「読み放題」なのだからと、その書籍もとりあえずダウンロードしておいたわけです。

で、いま読んでいる本(書店でもまだ平積みしている書店もあるくらい売れているし、新刊本でした)を読み終えた後に、その「関連書籍」の方も読んでみたわけです。

そしたらなんと! これがなかなかの名著でして、正直言って、先に読み終えた本より同じテーマの扱いとしてはより深く、納得できる形で書かれていたものだったんです。

こりゃすごいなと思いました。

何がすごいか? というと、凄さに気付いたのは二つあって、ひとつは、後から読んだ本そのもの。
そしてもうひとつは「関連本」を勧める、Amazon の 商魂と、その商魂に目を開かれたという体験なわけです。

「広告なんて嫌」と思うのもチョイスですけど「広告も情報収集」と割り切るのもチョイスなんですよね。
自分で選べばいい。

そして、「広告も情報だ」と割り切っている人には、どんどん「次の商品」をお勧めすることが、商売人としては正しい在り方なんだ、ということに気付かされたわけです。

実際、しつこく関連本を紹介されなきゃ、この「より深い」方の本とは出会わなかったわけですから。読者の評判もほぼほぼ同じ程度でしたからね。

いやー、世の中は分からんもんだなぁとしみじみと思いました。
これもまた新しい読書体験かも知れんと感慨深いわけです。

でもって、完全に Amazon の策略にはまっとるやんけ、ワシ、とも深く反省したりしてるわけです。
うーん、もうちょっと書店や図書館にも足を運ぼう。でないと、なんか悔しい。(笑)

ということで、今日のメルマガはここまで。
ではまた明日。


--------------[KID'S SIGNAL No.865 -了-]---------------


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