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実は、デジタルでも「掲示」の用途に使われている技術はあるんです。

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[KID'S SIGNAL] キッズシグナル●第1145号●2024年10月5日(土)
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読者さん、こんにちは。
昨日は「デジタルは100年経っても紙には勝てない」という話をしました。
そう書いておきつつ、今日はデジタルが苦手とする「気軽な掲示」機能をおおきく進化させている事例について、少しお話したいと思います。

「掲示」機能について、デジタル化がとても進んでいるのは、

●スーパーなどの「値札」

なんですね。

いま、大手スーパーなどでは、かなり、この値札のデジタル化が進んでいまして、食品などを買いに出かけた時によく見かけるようになってきました。

で、この「電子値札」(一般名称は「電子棚札」であるようです。「値札」だと商品に貼り付けてあるシールと勘違いしますかね)に使われている技術が、電子ペーパーとか、Eペーパーと呼ばれるディスプレイ素材なんですね。

これはたとえば Amazon の 電子書籍サービス Kindle の読書端末 Whitepaper などに使われているディスプレイ素材が、この「電子ペーパー」なんですね。

で、電子ペーパーというのは、もともと液晶ディスプレイなどと違って、一度表示されると、その状態を保つために電気を必要としないんですね。
液晶ディスプレイなどは、毎秒何十回も電力を使って画面を更新し続けている仕組みなんです。(なので動画も表示できるわけです。)

電子ペーパーは、一度画面にデータを書き込むと、何もしなければ、そのまま書き込まれた情報が残ったままになる、という素材なのです。

なので、棚札のように、ずっと表示させておくには都合が良いわけですね。値段の書き換えの時だけ電荷を与えれば良いということなので、電力も使いません。
また、液晶ディスプレイのようにバックライトを使わなくても、紙とおなじように部屋の灯りで書かれた内容も読むことができる。まさに紙ととても良く似た特性を持っているのです。

だから電子書籍などの表示に適しているわけです。
バックライトを使わないので、目への刺激も少なく長時間読書などにも向いているわけです。

この「電子ペーパー」を、スーパーの棚のありとあらゆる場所に貼り付けているのが、「電子棚札」なわけですが、最近ではカラー化も進んできて、黒い価格表示だけでなく、赤や黄色でポイントを目立たせるようなこともやっています。

電子棚札に関しては、以下のページが詳しかったです。

●電子棚札・電子ペーパーとは?仕組み・メリット・主要メーカー・1枚価格・小売業製造業物流業の使い方の違いを解説
https://yamato-signage.com/digital-signage/esl/


でね。

僕はこの「電子値札」のような仕組みのディスプレイを、大きくして(できればA4くらい)、自分の部屋の中に何か所も貼り付けたり吊るしたりできたらいいなぁと思っているわけです。

いずれそういう商品が出てくるんじゃないかなぁと期待してるんですけど、これがなかなか登場しない。

このA4サイズくらいの「電子棚札」システムがあれば、デジタルメモの「掲示の弱さ」が、かなりの程度克服できるし、デジタルメモのメリット部分(メモの自由な書き換え・レイアウト変更の自由さ/大量のメモの保管・分類)も、上手に活かせるようになるのになぁと残念で仕方ないのです。

電子ペーパーの弱点としては、「画面の書き換え速度が遅い」というものがあって、ここで取り上げた「掲示」の機能においては、それほど必要ない機能なので、特段問題にはならないはずなのです。
なので、電子ペーパーの中でも、比較的廉価な製品が、安く大量に市場に展開すれば、それこそふんだんに、普通の紙を活用するかのごとく、電子ペーパーによる「掲示板」「ホワイトボード」のようなものが安価で出回るんじゃないかなぁと期待していたりします。

ただ、実際には電子ペーパーは弱点である「画面の書き換え速度が遅い」という点を克服して、なおかつ「白黒」を得意としていた部分に加えて「カラー化」も進んできて、いまでは、

●カラーの電子ペーパーによる電子メモ帳
●カラーの電子ペーパーによるスマホ

などが登場してきています。驚くなかれ、Youtube動画なども表示できるくらいに進化していたりします。(色は薄いし、動画もガタついていたりしますが、まぁ見れます)

噂によれば、Kindle の電子書籍端末も、来年には「カラー端末」が登場する、とされているので、このあたり、電子ペーパー周りの進化は注目していたいな、と思っております。

ということで、今日は「電子棚札」にまつわるお話と、カラーの電子ペーパーに関するお話でした。
これからどんな製品が出てくるのが、なかなか楽しみなジャンルだと思います。

ではでは、また明日お会いしましょう。


--------------[KID'S SIGNAL No.1145-了-]---------------


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