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そもそも「マウスという欠陥商品」と問題提起しても、誰も何が問題なのかを、理解できないのが現実なので、ちょっと解説します。

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[KID'S SIGNAL] キッズシグナル●第1045号●2024年6月26日(水)
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読者さん、こんにちは。
昨日は、ポインティングデバイスの進化について書きました。
でも多分、トラックポイントを使ったことがない人には何を言ってるのかいまいち分からない、という状況だろうなぁとふと気づきまして、問題を簡単に整理しなくちゃ伝わらないなと思い直したのであります。

問題はいたって簡単で、いまのパソコンは、

●キーボード操作とマウス操作は別の道具で行う。

という大欠点がある、という、それだけのことなんですね。
そして「トラックポイントキーボード」は、この二つの操作がキーボード上で完全に統合化されているわけです。

なので、「トラックポイントキーボード」を使うと、

●キーボードとマウスを持ち替えるムダな動作

というものを、完全に無くしてしまえる、とても大きなメリットがある、ということなんです。
「無駄な動作を完全に無くせる」というのは、想像以上に効率的なんですね。
このあたりは実際に使い込んでみないと操作効率の圧倒的な高さをイメージできないかもしれません。

なので、キーボードから手を離して、マウスに持ち替えて操作し、ふたたびキーボード操作に戻る際の、具体的な「省略可能な動作」について列挙したいと思います。

まず、あなたはパソコンで何らかのキーボード操作をしていて、マウスに持ち替える必要が出たと思ってください。
そして、マウス操作をした後に、ふたたびキーボード操作に戻る必要があります。

その時、たいていは、次のような挙動を行うのが普通です。

●キーボードから手を離し
●目をマウスに移してマウスを探し、手に持つ、
●目をディスプレイに移動して、
●自分の行いたかったマウス作業を思い出し、
●手に持ったマウスを動かすことで、マウスカーソルの位置を確認し、
〇マウスをアイコン等へ移動し、行いたい作業を行う。
●マウスから手を離し
●目をディスプレイからキーボードに移し手をキーボードに置く
 (ブラインドタッチができる人の場合はホームポジションに手を置きなおす)
●目をふたたびディスプレイに戻し、
●カーソルキーを↑↓←→キーで動かすなどしてカーソルキーの位置を確認し、
●キーボード操作で何をしたかったのかを思い出し、
〇キーボード操作を行う。

おおむね、こういう手順になります。

途中で、

●自分の行いたかったマウス作業を思い出し
●キーボード操作で何をしたかったのかを思い出し

という二つの「思い出し動作」を入れていますが、これがけっこう重要で、ディスプレイを見たままなら、何の作業が必要なのかは、画面状態から把握できるんですが、一度ディスプレイから目を離してマウスやキーボードを見てしまうと、その「やりたかったことの印」が目から離れてしまうので、一瞬忘れてしまうのです。

なぜ忘れてしまうか? というと、「マウスを探す」とか「キーボードに位置を確認する」とかの、まったく別の動作に意識を使ってしまうからなんですね。

たとえば一番わかりやすいのが文章を書く作業で、「書き上げた文章」を見ていれば次に何を書きたいのかはディスプレイを見ている間は忘れません。でも、一度ディスプレイから目を離してしまうと、自分が何を書こうとしていたのかは、それまでに書いた文章を「再読」しないと思い出せなかったりするんです。

マウス操作でも同じことで、画像の一部を加工したいと考えていても、その「加工前」の状態が気になったから加工しようとしたわけで、ディスプレイから目を離すと、その「加工前」の状態は目から消えているので「どう加工したかったのか」は「加工前」の状態を観ないと思い出せないわけです。

ウソのように聞こえますが、実際にはたいてい、こうなります。
一度自分の作業状態を確認してもらえれば納得できるはずです。

なので、キーボード→マウス→キーボードという道具の持ち替えをするたびに、上記の12工程が発生するわけです。
で、上記12工程のうちで、本当に必要な工程はどれか?というと、

〇マウスをアイコン等へ移動し、行いたい作業を行う。
〇キーボード操作を行う。

の二つだけなわけです。
これがトラックポイントキーボードのように「完全にマウス操作とキーボード操作が統合された道具」だとどうなるのかというと、上記二つの白丸項目である、

〇マウスをアイコン等へ移動し、行いたい作業を行う。
〇キーボード操作を行う。

だけで済んでしまうんです。

ああ、マウスの不便さを解説するだけで、ここまでの文字数が必要になってしまいました。
不便要素が多すぎて驚くばかりなり。

ということで、長くなったので、続きはまた明日。
この話、ささっと終わらせるつもりでしたけど、いざ書いてみると大変な話であったことがわかりました。
いやー、マウスはひどいですな。まじで。

ではでは、また明日。


--------------[KID'S SIGNAL No.1046 -了-]---------------


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