[1047号] ●バックナンバー一覧に戻る|←前号へ|次号へ→
今日はノートパソコンにたいてい付いている「平べったい板」のダメさ加減について書いております。良かったら読んでみてください。
_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/
[KID'S SIGNAL] キッズシグナル●第1047号●2024年6月27日(木)
_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/
----------------------------------------
このメルマガは、
「メモ・ノート・手帳を使いこなすためのStationery Book 42」
をダウンロードくださった方を中心に、毎日発行でお届けしています。
「Stationery Book 42」の更新情報なども掲載しています。
それらの過去記事のまとめは、メルマガ本文のすぐあとにリンクを掲載しています。
----------------------------------------
読者さん、こんにちは。
昨日は通常のマウスとキーボードが分かれた状態で起きる切り替え動作の12ステップのうち、10ステップは「ムダな動作だ」という話をしました。
マウスとキーボードが一つの道具で操作できれば、10個のステップを省略できるわけです。
1.●キーボードから手を離し
2.●目をマウスに移してマウスを探し、手に持つ、
3.●目をディスプレイに移動して、
4.●自分の行いたかったマウス作業を思い出し、
5.●手に持ったマウスを動かすことで、マウスカーソルの位置を確認し、
6.〇マウスをアイコン等へ移動し、行いたい作業を行う。
7.●マウスから手を離し
8.●目をディスプレイからキーボードに移し手をキーボードに置く
(ブラインドタッチができる人の場合はホームポジションに手を置きなおす)
9.●目をふたたびディスプレイに戻し、
10.●カーソルキーを↑↓←→キーで動かすなどしてカーソルキーの位置を確認し、
11.●キーボード操作で何をしたかったのかを思い出し、
12.〇キーボード操作を行う。
という12ステップが
1.〇マウスをアイコン等へ移動し、行いたい作業を行う。
2.〇キーボード操作を行う。
という2ステップに操作を省略できます。
しかも、これは「ブラインドタッチ」ができる人なら12ステップ、という話でして、ブラインドタッチができない人だと、この「キーボード操作を行う」項目の前後に、
●ディスプレイから目を離す
●キーボードを見て打ちたい文字を探す
●ディスプレイに目を戻して打たれた文字の「位置」を確認する
という無駄動作が追加になりまして、全体では、
1.●キーボードから手を離し
2.●目をマウスに移してマウスを探し、手に持つ、
3.●目をディスプレイに移動して、
4.●自分の行いたかったマウス作業を思い出し、
5.●手に持ったマウスを動かすことで、マウスカーソルの位置を確認し、
6.〇マウスをアイコン等へ移動し、行いたい作業を行う。
7.●マウスから手を離し
8.●目をディスプレイからキーボードに移し手をキーボードに置く
(ブラインドタッチができる人の場合はホームポジションに手を置きなおす)
9.●目をふたたびディスプレイに戻し、
10.●カーソルキーを↑↓←→キーで動かすなどしてカーソルキーの位置を確認し、
11.●キーボード操作で何をしたかったのかを思い出し、
12.●ディスプレイから目を離す
13.●キーボードを見て打ちたい文字を探す
14.●ディスプレイに目を戻して打たれた文字の「位置」を確認する
15.〇キーボード操作を行う。
という感じになります。
単純に「ブラインドタッチ」ができない人でも、「トラックポイントキーボード」を使えば、上の12項目のうち10項目は省いてしまえる、という話なんですね。
ちなみに、トラックポイントキーボードは、キーボードに指を置いたまま、人差し指でマウスカーソルを移動させるので、キーボードのホームポジションから一切指を動かさずにマウス操作ができます。
ブラインドタッチができて、なおかつトラックポイントキーボードを使うと、パソコン操作はすべて、
●ずーーーーーっとディスプレイを見たまま、一切目を離さずに
行うことができます。キーボード操作もマウス操作も関係なく、シームレスに全部統合されます。
それはもう、大変快適な環境なのであります。
これが「トラックポイントキーボード」のメリットなわけです。
「でも、ノートパソコンには平べったい板がついてて、あれでマウス操作できるやん。あれは統合されてないの?」
と言われる方もおられるかもしれません。
でも、残念ながら、ノートパソコンにおまけ的についている「トラックパッド」「タッチパッド」では、この「統合操作」はできません。なぜかと言うと「トラックパッド」は人差し指で操作しないと、マウスカーソルを操作できないんです。
なので、あの「平べったい板」は
●いったんキーボードから指を離して、わざわざ板の上に指を置きなおす動作が必要
なんですね。
それでは意味がないわけです。
キーボードに指を置いたまま、マウスカーソルの移動も同時に行えないと、まったく意味はありません。
なので、あの「平べったい板」は、存在自体が無意味だと思っています。
現状、ノートパソコンには、あの「平べったい板」がないと売れないので、「赤ポッチ」ことトラックポイント装備のノートパソコンThinkPadですら、赤ポッチと平べったい板の両方を装備してます。
10年ほど前に、この「平べったい板」と「赤ポッチ」の両方があるノートパソコンを購入しましたが、もうとにかく、あの「平べったい板」が邪魔で邪魔で仕方なく、あの平べったい板をどうやれば利用不能に設定できるのかを調べて、即「使えないモード」に設定しなおしました。
いや、実はあの平べったい板である「トラックパッド」も、親指でマウス操作ができるような性能であれば、「統合化されたキーボード」になる可能性はあるんです。
先日もお知らせしましたが、もともと、アップルが1991年に生み出した PowerBook 100 は、あの「平べったい板」が備えられている位置に、丸い球状の「トラックボール」を設置したスタイルで、これがノートパソコンのキーボードレイアウトを決定したと言っても過言ではないと思います。
■キーボード配置を決定した歴史的名作 PowerBook 100(1991年 2.7kg US$2,300:日本円で2十数万円程度)
https://s3.ap-northeast-1.amazonaws.com/statics.pen-online.jp/image/upload/news/nobuyuki-hayashi-04/nobuyuki-hayashi-04_GJgxNhQ.jpg
しかし、あの「平べったい板」だと、キーボードに指を置いたまま人差し指で操作するのは難しく、また親指でマウスカーソルを自由自在に扱えるほどの精密さもありません。
なので、キーボードに指を置いたまま「トラックパッド」を使おうとしても、多少のマウスカーソルの移動程度はできたとしても、それなりに使おうと思うと、キーボードから指を外して、人差し指をパッドに置いて操作しないと無理なんですね。
とてもじゃないですけど、あの「平べったい板」がついた程度では「マウス操作とキーボード操作が統合された」とは言えないんです。
僕も、キーボードに指を置いたまま、あの平べったい板を親指で操作して快適にマウス操作ができないものか?と、何度も試してみましたが、親指でマウス操作をすることは、まず無理という結論になりました。多少のカーソル移動はできますが、そもそも正確にポインティングするのがかなり難しいのです。
あの平べったい板の形状だと、親指は接地面が多くなりすぎて、確実なマウスコントロールができないんです。そもそも正確なポインティングができないのだから使いようがありません。
親指で操作できないとなると、これはもう、キーボードから指を離して、平たい板をじっと見て、人差し指をそこに置き、改めて画面を見てマウスカーソルを探す、という動作が必ず必要になってしまうわけで、キーボードとともに装備されているメリットがほぼほぼありません。
いや、それよりも何よりも、マウスにせよ、「平べったい板」にせよ、根本的な
●動作不良
を引き起こす特徴があるので、そもそもまったく役に立たない、どうしようもない欠陥ポインティングデバイスだ、というのが僕の「ねずみ」と「板」の評価です。
本当に使いにくくて役に立たない道具だと思います。
その「根本的な動作不良」に関しては、また明日お話します。
ではではまた。
--------------[KID'S SIGNAL No.1047 -了-]---------------