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マウスが「欠陥商品」である証拠は、家電店のズラリと並ぶマウスの品揃えの多さです。誰もが「使いやすいマウスジプシー」になっているのです。
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[KID'S SIGNAL] キッズシグナル●第1052号●2024年7月2日(火)
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読者さん、こんにちは。
昨日は、「勉強しろ」と言うと「いじめだ」と反発する風潮に対して、「少しの時間で生涯、こんなメリットが身に付くんだぞ」と具体的に「学習時間の長さ」と、「学ぶメリット」を明示すれば良いのでは? という話をしました。
だから、トラックポイント(キーボード上に備えられた棒型入力装置)をご存知ない方には、ぜひ15分だけ家電店などで練習してみて、その便利さを知ってほしいな、と思います。そうすれば、キーボード上でまったく手や腕の移動をせずにマウスカーソルをコントロールできる便利さが分かると思います。
で、昨日は、トラックポイント(棒)を使えるようになるメリットとして、
●1.「浮かしマウス」という問題が解決される
●2.キーボードとマウス操作が統合されることで、ムダな動作が大幅に減る
という、2点しか挙げませんでした。
ですが、本当はほかにもたくさんメリットはあるんです。
あるんですが、実はそのメリットというのはトラックポイント(棒)のメリットというよりは、
●マウス・トラックパッド(板)のデメリットの解消
という側面の方がはるかに大きいわけです。
で、「ネズミ」も「板」も、いろいろ問題はあるんですが、とくにマウスの場合は、
●1.肩がこる。
●2.自分の手に合ったマウスを探さなければならない
という二つの問題が多くの人が感じている、「かなり深刻なデメリット」だろうと推測されます。
「肩がこる」という問題は、机の高さと自分の肩の高さがアンバランスだった時に頻発する問題で、キーボードとの持ち替え問題も重なってマウス操作のせいで、肩がこると言う人は多いと思います。
ただこれは、次の「手に合ったマウスを探す」という問題とも絡む話なので、なかなかに解決できないのです。
で、2番目の「手に合ったマウス」というのは、企業などでパソコンに標準で用意されているマウスのサイズが利用する人の手の大きさに合っていないということが代表的な事例で、女性の方で手の小さい人などはサイズの大きなマウスだと本当に肩も凝るし、腕全体が筋肉痛になったりもするでしょう。
だから、「これ、大きすぎて疲れるので、自分用のマウスを買っても良いですか?」とかの話になりがちなわけです。
一度、大型の家電店などに出かけてマウス売り場を眺めてみれば分かると思いますが、それはそれは、ものすごい種類のマウスが所狭しと並べられていることが多いはずです。
家電店というのは、利益優先ですから、限られた店舗面積で、マウスごときに空間をあれだけ割くというのは、それだけ売り上げが大きいからとしか考えられません。
当然単価のバカ高いマウスもありますが、それほど高くないマウスが大半ですし、それでいて売り場面積がかなり大きいということは、どの機種も、そうとう大量に売れているということなんではないでしょうか?
論理的に考えると、そう推測するしかないわけです。
となるとこれは、「自分に合ったマウス探し」を、ユーザーの方が「ずっと続けているから」だろうと僕は思ってるんです。
何個も何個も、くりかえし買い替えている人がすごく多いんじゃないでしょうか?
実際、「これはいいんじゃないか?」と思うマウスを見つけて、使ってみると多少肩こりとかの違和感が減るわけです。
マウスの形が変わっただけでも多分筋肉の使い方などはかわるでしょうから。
でも、しばらく使っていると、また別の使いにくさや、違う種類の肩や腕の痛みが出てくる。
で、また違った形のマウスが欲しくなる。おそらく、その繰り返しを多くの人がやってるんではないですかね。
僕としては
●「自分に合ったマウス」なんてない
●マウスを使うこと自体が問題
●でも、マウスを変えれば多少は改善する
●しかし本質的にはマウスをやめないと解決しない
●でもパソコンにはマウスが必須。
●なので、つねに「自分に合ったマウス」を探し続けることになる
●これは、マウスを使う限り永遠に解決しない問題
と言いたいのですがね。
(で、それが嫌なので、2001年以降マウスはすっぱり使わなくなりました。)
そもそも「浮かしマウス」という操作が発生する時点で、腕の疲労は絶対ですし、「浮かしマウス」で、マウスを移動させるためには「握って」おかないといけないのに、マウスボタンには指を置いたまま力を入れてはいけない、というものすごく矛盾した動作を求められるのです。
こんなもの、そもそも道具として設計が狂っているし、使いにくくて肩こりするのも当たり前なわけです。
●握りながら指の力を抜け
というのがマウスの標準的な持ち方ですから。
そもそも難しすぎて、筋肉がおかしくなって当たり前、という話なんです。
多くの方は、おおむね、
●中指と親指でマウスを握り、
●人差し指と中指は左クリックと右クリックのために「浮かし」
●腕全体は「浮かしマウス」操作のために頻繁に上下運動をする
ということになります。
これでは疲れない方がおかしいと思います。
多くの方が「マウスジプシー」になるのは、マウスという道具の基本的な操作方法があまりにひどいからであって、これは「マウス以外のポインティングデバイス」を生み出す以外に解決策はないという話です。
ということで、今日のお話はここまで。
マウスの問題をサラッと書くつもりが説明しだすとけっこう大変な問題を抱えているんだと気づきました。
まぁ僕はとうの昔に、そういう問題からは抜け出しているんですけど。
明日は、トラックパッド(板)の問題について書いてみたいと思います。
ではではまた。
--------------[KID'S SIGNAL No.1052 -了-]---------------