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「学習時間の壁」について、面白い? 実話があるので、少し書いてみます。
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[KID'S SIGNAL] キッズシグナル●第1054号●2024年7月4日(木)
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読者さん、こんにちは。
先日からポインティングデバイス「トラックポイント(棒状入力装置)」について書いております。
で、このポインティングデバイスを使えるようになるまで、練習に15分必要、ということをずっと言ってるわけですが、このたった15分というのが、実はかなり大きな壁でして、ここをちゃんとやらない人は、ずっと「使いにくい装置」としか思わない、ということがあるわけです。
この、
●ちゃんと学習したかどうか
というのは、物事のあらゆる側面で重要なことでして、ちゃんと学習しないと、歪んだ理解の仕方で世界をとらえて、その歪んだ認識によってとても大きな被害を被っているのに気づけない、ということが本当に世の中には多いわけです。
この部分、実は僕はコピーライターという職業をやってきたこともあって、「実際のところ、基本はどうなっているの?」とか「学問的な正解はどうなってるの?」とか、そういう部分だけは、仕事の一番最初に「学習」せざるを得ないわけです。
特にフリーランスで、いろいろな方からお仕事をいただいたりするし、さまざまな業種の「プロ」方に取材させてもらって、業界常識と世間の常識のズレについて教えていただいたり、プロから見た常識を外さずに、世間にアピールする文章を書くとかやってきたので、この部分に関しては、本当に気を抜けない要素だったわけです。
あまり考えずに「世の常識」で原稿を書いたら、こっぴどく叱りつけられるという痛い目に、もう本当に、必ず会うことになるからです。
逆に言えば、それだけ「世間の常識」と「本物の事実」というのはかけ離れている、ということなんですね。
で、前々から書いてますが、キーボードを一切見ることなく、文字入力を完全にブラインドで行える「ブラインドタッチ」は、
●最大で7時間の練習時間で、ほぼ必ず身に付く
のです。
勘の良い人なら、3時間程度で完璧なブラインドタッチになることも珍しいことではありません。
まず、ここから目ウロコという人も多いと思います。
●「もう4年ずっと練習して多少は早くなったけど、まだ完全とは言えない」
というような「ブラインドタッチ練習者」というのが、世の中にはゴロゴロいますので。
ともあれ、毎日30分強1時間以内の練習を一週間続ければブラインドタッチにはなります。
で、僕の友人のコピーライターの男がいまして、ある時期、同じ会社でライターとして働いていたんですね。
で、当時はいろいろあってワープロの台数が少なく、OASYS(オアシス:当時富士通が出していたワープロ専用機)が2台、デスクトップタイプと持ち歩きできるタイプライター型とがあったわけです。
で、OASYSは親指シフトで身に着けるのが大変だったので、僕の友人はワープロでの原稿作成はやっておらず手書きだったんです。
で、僕の方はというと、当時はブラインドタッチャーではあったんですがJISかなブラインドだったので、OASYSはやっぱり使えなかったんですね。
でも、すでにワープロで快適に文章書きをしていたので、毎日会社に出ていくのが、本当に嫌だったんです。
でも、親指シフトのような一企業の独占的なキー配列など、将来性に乏しいからまったく覚える気にならず、どうしたものか? と悩んでいたんです。
でも、調べてみるとOASYSでも「ローマ字入力」ならできることがわかったんですね。
●あ、これなら覚えてもいいかも知れない
と、僕は思ったわけです。
なにせ、JISかなで文章を書くということは、アルファベットキーもブラインドタッチになっていなければ実用的ではないので、アルファベットのブラインドタッチも当時は習得できていたからです。
(JISかなブラインドは、この欠点があるので習得にとてつもない長い時間がかかります。毎日30分から1時間練習して一か月は絶対に超えます。かなりの苦行です。)
で、いざ練習してみると、実にあっけない。毎日30分の練習で3日かかりませんでした。
●ローマ字入力って、なんて簡単なんだ!
と、ものすごく感激したんです。
しかし、もっと驚いていたのは、その一緒に働いていた友人のコピーライターだったわけです。
彼は僕がブラインドタッチ習得に1か月以上かけていたというのも伝えてありましたし、OASYSでブラインドタッチを身に着けようとしたら、それと同じくらい手間がかかって、それでいて他の会社に行ったとしてもオアシスがあるかどうかは分からないのだから、学習リスクが大きすぎるよ、という僕の意見も聞いて「なるほど」と思っていたわけです。
でもって、「ワープロはあるのに、OASYSだから使えない」というしんどさを毎日のように言ってたのが僕でしたから、その僕がたったの3日で、オアシスをすいすい使いこなすように変わってしまったことに、超おどろいていたわけです。
ということで、この話、長くなるので明日に続きます。
ではまた明日。
--------------[KID'S SIGNAL No.1054 -了-]---------------