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スティックタイプのポインティングデバイスは「キーボードとセット」という点が重要。「マウス」と「トラックポイント」を比較しても意味はないのです。

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[KID'S SIGNAL] キッズシグナル●第1059号●2024年7月9日(火)
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読者さん、こんにちは。
実は先日から、ポインティングデバイス(マウスカーソルのコントローラー)についていろいろと調べているんです。

というのも、先日紹介したトラックポイント(棒型入力装置)付きキーボードである、

●Lenovo(レノボ)USB-C ThinkPad トラックポイント キーボード 89キー 日本語配列
https://amzn.to/45Intwi

の利便性について確認したかったからです。

上記のリンクをクリックすれば、「トラックポイント(棒)キーボード」がどのようなものかはわかると思います。

で。

ちょっといろいろ調べてみると、近年、けっこうこのトラックポイント(棒)付きのキーボードが販売されているんですね。

●PFU HHKB studio
https://happyhackingkb.com/jp/products/studio/


●TEXホームページ
https://tex.com.tw/pages/japanese
●TEX Shura シリーズ
https://tex.com.tw/products/shura
●TEX Shinobi シリーズ
https://tex.com.tw/products/shinobi


上記のPFUの製品にしろ、TEXの製品にしろ、Lenobo純正の製品ではないわけです。他のメーカーが互換品を作っているわけです。
しかし、その実、内容は、純正のLenoboの「トラックポイント」の部品やドライバーの供給を受けての製品であるようなのです。調べてみると。

実際、僕もこの「棒型入力装置」はいろいろ使ってきてるんですが、やはり正規の「トラックポイント」以外は性能がかなり落ちるんですね。

一時期は富士通や東芝も出してたんですよ。似たような棒状のポインティングデバイスを。でも、IBM(大和研究所)が開発して、現在Lenoboが販売している「トラックポイント」より完成度の高いデバイスはありませんでした。いまのところ「棒型」ではトラックポイントがベストなんですね。

このPFUさんにしろTEXさんにしろ、そういうことをよく分かっておられるようで、正規のトラックポイントを導入されているようです。

こういう商品が出てきて、なおかつ、数年前からなくなることなくずっと販売されているところに「ゆっくりと理解されてきているのだな」ということを感じます。

というのも、この「棒状入力装置付きキーボード」というものは、唯一無二の存在なので、他のポインティングデバイスなどと比べても意味がないし、比べること自体が間違いなのに、どうしても「マウス」や「トラックパッド(板)」「トラックボールマウス」と比較されて語られることが多いわけです。

で、それらの比較がどういう比較かというと、

●トラックポイント(棒)VSマウス

であったり、

●トラックポイント(棒)VSトラックボールマウス

であったりするんですね。

それで「トラックポイントは使いにくい」という話になっていたりするんです。

いや、それは分かってなさすぎる、と思うわけです。

なぜかと言うと、「トラックポイント(棒)」の便利さというのは、

「キーボード操作+トラックポイント(棒)操作」だからなんですね。

そもそもキーボードをキチンとブラインドタッチで使っていれば、文字入力をはじめ、かなりの操作がディスプレイから目を離さずに行えます。それに加えて、もともとパソコンはキーボードだけで、かなりの部分の操作が可能なんですね。

例えば単純な話「TABキー」なんてものを、マウスをメインに使っている人は使わないと思うわけです。
Windowsの項目選択があるパネルなどでは、項目の移動が「TABキー」で行えたりします。
そういう部分はキーボードでやった方が早い場合も多々あるわけです。

で、この項目移動の手法は、TABの方が早い場合もありますが、マウス操作でやった方が速い場合も意外と多いんですね。
項目数が多いと、TABキーを10回以上叩かないと移動できない、なんてこともあります。

この「どっちの方が早いかがバラつく作業」は、人によるでしょうけど、「無理やりキーボードでやる」とか「なんでもとにかくマウスでやる」とかになりがちなわけです。
なんでかというと、「一度手を離してしか使えない」からです。

でも、トラックポイントキーボードなら、キー操作もマウス操作も一体化してるので、その時々で「こっちのほうが早いわ」というやり方で操作すればいいわけです。

この

●どっちでも使える

ということがあるから、トラックポイントキーボードは便利なんですね。
マウスやトラックボールなんかは使う気になれない。

簡単に言うなら、キーボード操作→マウス操作→キーボード操作→マウス操作と、頻繁に切り替えても一切問題がない、ということです。なんせトラックポイント(棒)は、キーボードの上にあるからです。

キーボード操作をしていて、ちょっとウィンドサイズを変えたいとか、現在のウィンドを移動して、下にあるウィンドを見てみる、みたいなことが、文章を書きながらでもできるんですね。

それこそ、どこかのホームページを見ながら、文章を書く時に、メモ帳のウィンドを小さくして、一番見やすい位置にウィンドを移動して、すぐに続きの文章を書く、なんてこともキーボード操作とマウス操作の「区別」をする必要なく、行えるわけです。

マウスやトラックボールでは、こういうわけにはいかないわけです。

というか、こういうシームレスな環境で操作する快適さというものが、この世に存在している、ということ自体をご存知ないのではないか? と思うのですね。

だから、

●トラックポイント(棒)VSマウス
●トラックポイント(棒)VSトラックボールマウス

という「ポインティングデバイスの使いやすさの比較」という比べても意味のない、視野が狭いこと丸出しのバカな比較をしても平気なわけです。

●キーボード操作とマウス操作をシームレスに瞬間瞬間で最適なものを選べる統合入力環境

と、

●キーボード操作はキーボードで行い、マウス操作は別デバイスに持ち替えて操作する独立並存環境

だと、統合環境の方が良いに決まってるじゃないですか。

統合環境なら、かなり広範囲な分野で、「もっとも効率的で、すばやい手順」を自分なりに選択・構築できるわけですから圧倒的に効率的なんです。
ポインティングデバイスだけを比較するとは、いったい何をバカなことをやってるんだ? という話です。
特にキーボード操作にはショートカットキーというのもありまして、画像処理を行うデザイナーさんでも、マウスとキーボードの両方を同時に使ってテキパキと操作する方はけっこうおられます。右手はマウス、左手はショートカット、という感じですかね。

こういうものをキーボード一個で扱えてしまう、というところが素晴らしいのであって、そこの利便性を考えないのならトラックポイントキーボードを導入する意味なんてないのになぁと思ってしまいます。

(ただし一部のゲームや画像処理に特化したような使い方では多少の比較の意味はありますが、まぁ特殊用途でしょう。)

トラックポイント(棒)キーボード、

●Lenovo(レノボ)USB-C ThinkPad トラックポイント キーボード 89キー 日本語配列
https://amzn.to/45Intwi

の互換品がいくつも出てきた、ということは、そういう「統合環境の利便性」を理解しているユーザーが増えてきたということだろうと思ってうれしく思っているわけです。

ということで、今日のメルマガはここまで。
ではまたあした。


--------------[KID'S SIGNAL No.1059 -了-]---------------


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