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世間に「ブラインドタッチャー」はものすごく少ないので、「トラックポイント(棒)キーボード」の評価記事や動画を見てもモヤっとするばかりです。

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[KID'S SIGNAL] キッズシグナル●第1063号●2024年7月13日(土)
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読者さん、こんにちは。
ということで、よくよく考えてみると、6月の23日くらいから、ずっと「トラックポイント(棒型入力装置)キーボード」の話を、延々と続けていることに気づきました。

なんでこんなに長い時間、同じ話題をえんえんと続けているのか、自分でも良く分かっていなかったのですが、やっとこの数日、重要なポイントが理解できてきました。

ようは、

●世間全体がとんでもなく間違っている

ということを、どう正すべきなのか? ということを意識していたから、どんどん話が長引いていたのだ、ということなんですね。

というのも、いままでは「トラックポイント(棒)キーボード」というと、Lenoboの「ThinkPad」ブランドの外付けキーボードが一台だけだったのが、とうとう

●PFU HHKB Studio
●TEX Shinobi/Shura

という他社製「トラックポイント(棒)キーボード」が出てきたので「理解者が増えてきている!」と感じたわけです。

「おお、理解者が増えている!」

という感じだったんですね。
でも、その互換機たちの感想などをYoutubeなどで調べてみると、どうもいまいち反応が違うんですよね。キータッチがどうだとかの話が主眼だったり、トラックポイント(棒)とトラックパッド(板)を比較して、どっちの方が使いやすいか? という話だったり。

それで、

「なんか変やなぁ」

と感じてたんですが、調べまくって分かったのは、

●完全なブラインドタッチになっている人なんてほとんどいない

ということだったわけです。

これね、僕のように完全にブラインドタッチの人間なら、本当に「トラックポイント(棒)キーボード」以外は選択肢にすら入らないんですね。
数日前にも紹介しましたけど、ブラインドタッチが完全に身についている人だと、「トラックポイント(棒)キーボード」の感想は、

●マウスは要らないですね。
●トラックパッド/タッチパッド(板)の機能は、即切りました。

という反応にしかならないんですよ。そもそも。

それは、とどのつまり、

●マウス操作とキーボード入力が完全に一体化するから

なわけです。
これを昨日紹介した「トラックパッド(板)」の、「ピンチ拡大」と「トラックポイント(棒)キーボード」での操作とを比較すれば良く分かると思うのです。

「トラックパッド(板)」の「ピンチ拡大」は、パッドに親指と人差し指をあてて、その指の間隔を開いたり縮めたりすることで、画像などを拡大・縮小する機能です。

おおざっぱな拡大・縮小ができるところがなかなか魅力的ではありますが、ようは操作方法はひとつだけ、なわけです。

しかし、「トラックポイント(棒)キーボード」だと、「ピンチ拡大」のように「おおざっぱ」に拡縮はできませんが、トラックポイントというマウス操作機能とキーボード機能を組み合わせて

●マウスキーのセンターボタンとCtrlキーを同時に押し、スティックを上(拡大)または下(縮小)に押し込んで操作する
●Ctrl+[+/-]で拡大縮小を行う
●Word、Excel、Powerpoint では、[Alt]+QW+(i/p/4/2/1/6/5/3)で好みの比率で拡縮できる

というパッと思いつくだけでも3種類の方法で操作できるんですね。

特に最後のオフィスソフトでの標準操作での拡大縮小では、

i:→画面サイズに合わせる
p:→自由な拡大率の設定
4:→400%
2:→200%
1:→100%
6:→66%
5:→50%
3:→33%

と、キーボード入力によって、「瞬時」に、思ったサイズで、固定的に画像を参照できたりするわけです。
「ピンチ拡縮」の適当かつおおざっぱで、お気楽な操作ではないですが、つねに必要な拡縮率で画像が見れて、おおむね問題はありません。(ただしブラインドタッチという技能の習得は必要ですが)

つまり、

●キーボード操作でもマウス操作でもどちらでも状況に応じて使い分けられる便利さ

があるわけです。

画像やホームページの「拡縮」は、スマホやノートPCでの使用頻度は比較的高いですが、もっと頻繁に行われる、

●スクロール操作

などを考えてみれば、マウスや「トラックパッド(板)」、「トラックボール(球)」での操作を考えてみると、かなり限定的な操作しかおこなえません。

しかし「トラックポイント(棒)キーボード」なら、マウス操作とキーボード操作は完全に融合しているので、

●↑↓キー
●PgUp/PgDnキー
●Home(ページトップへ移動)/End(ページボトムに移動)
●ウィンドウのスクロールバーをトラックポイントでつまんで移動
●トラックポイントのセンターボタンを押してスクロール(速度可変)
●トラックポイントのセンターボタンを押しながらスクロール(PgUp/PgDnと同じ)
●右クリックしながらトラックポイントを上下させる(PgUp/PgDn:ブラウザのみの操作)

と、本当に多彩な方法のどのやり方でもスクロールができるわけです。
なので、これらの操作方法は、自分が行っている作業内容に沿って、自由に、いつでも、どれでも、好きに選択できる、というわけです。

マウス操作が中心の作業中なら、マウスカーソルでスクロールした方が便利でしょうし、文章書きなどでキー操作をしているなら、キーによるスクロールをした方が適切かもしれません。

その自由なチョイスが可能なわけです。

しかも「キー割り付け」にしても、キーボードのすべてのキーを自由にさまざまな操作に割りつけられるので、例えばエディタなら、スクロールは、

●ctrl+R/C に割り当て

というようなことができますし、その割り付けもキーだけの割り付けではなく、マウス操作とキー操作を組み合わせた設定も可能なわけです。

こういう「融通無碍」な部分は、ねずみにしろ、板にしろ、球にしろ、「いちいちキーボードから手を離さないと使えないツール」では永遠に実現することは不可能なんですね。

だから、そもそも、「トラックポイント(棒)キーボード」より便利で快適な入力装置など、あり得るはずがないわけです。

なので、ブラインドタッチャーなら、

●マウスは不要ですね。
●トラックパッド(板)機能は切りました

と即断即決するのが当たり前なんですけど、ほんと、そういう人がいないわけです。
もう、YouTubeを見まくっても、そういう感想の人がほんのわずかしかいない。

ああ、困ったことだなぁとつくづく思うわけです。
だから、このメルマガでも、この手の話を書くと、ものすごく長くなってしまうんですね。

ということで、今日のメルマガはここまで。
ではまた明日。


--------------[KID'S SIGNAL No.1063 -了-]---------------


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