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「ホームポジションを守れ問題」を、もう少しネットで深堀りしてみました。すると驚くべき事実が浮かび上がってきたのです。ああ、まいった。
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[KID'S SIGNAL] キッズシグナル●第1085号●2024年8月4日(日)
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読者さん、こんにちは。
今日は一日遅れを取り戻すために、二回配信してます。
さて、昨日は、「ブラインドタッチに関する意外な事実」シリーズの5として、「ホームポジション問題」について書きました。
これで、意外な事実シリーズは、
●7/30:「ブラインドタッチ」を「タッチタイピング」と呼称すると「完全見ず打ち」を目指せない。
●7/31:ブラインドタッチは漢字変換のある日本語にこそ必要。(欧米人には不要のスキル)
●8/1:「ゲームタイプのタイピング練習ソフト」は、タイピングが身に付くどころかやらない方がマシ。
●8/2:キーボードのキータッチにこだわる人は、ブラインドタッチができない人に多い。
●8/3:「ホームポジションを守っている」と言ってる人でも、「指を戻す」をやっていなくて何年もうまくいかない。
の5テーマになったわけです。
で、昨日の「ホームポジションの守り方」について、かなり気になったのでもう少し突っ込んでネットの情報を調べてみたんですね。
で、やはり「パソコン教室」などの情報サイトでは、とても正しく、
●ホームポジションは1打ごとに元に戻す
と、基本中の基本を明確に書いているわけです。
「ああ、良かった。正しい知識を伝えているところはちゃんとあるんだな」
と安心したわけです。
しかし、「ホームポジション 守ってもできない」というようなキーワードで検索してみると、「Yahoo知恵袋」のような知識のある人が初心者に教えあうようなサイトの情報がたくさん出てくるわけです。
で、そういう相談記事を読んでいると、
質問者「ホームポジションを守っているのにブラインドタッチになれず、何年も上達しません。ホームポジションを守るタイミングはいつですか」
というような質問があって、それに対して
回答者「文節単位とかですかね。慣れてくれば、もっと少ないタイミングでもOKですよ」
というような回答がなされているわけです。
しかも、それが「ベストアンサー」とかに選ばれていたりする。
「なんじゃこりゃーーーーーーーーー!!!!!」
と、僕は叫びたくなってしまいました。
おそらくこの「回答者さん」は、入力スピードそのものは、そう遅くはないのでしょうが、「完全なブラインドタッチャー」ではありません。
おそらく、
「キーボードにタオルを被せて、タオルの下に手を入れて文章が打てますか?」
と聞いたら、
「そんなことできるわけないじゃないですか」
と平気で言うと思います。
つまり、本物のブラインドタッチャーではないんですよ。
本物のブラインドタッチャーは、キーボードにカバーを被せてもラクラク文章が打てます。
証拠動画がこれです。
●ブラインドタッチ、できますか?
https://www.youtube.com/watch?v=Udi4XtMs-w8&t=60s
この動画に出ているのは僕自身です。
このくらいのことはブラインドタッチャーなら出来て当たり前なんですね。
でも、ネットの世界ではそうじゃない!
本物のブラインドタッチャーではない人が、平気でウソのやり方を広めていたりするわけです。
ああああ、そうだったのかー!
と、少し目が開かれた気がしました。
この10年~20年くらいで、タイピングに関する「学び方」の程度がどんどん低くなってきていて、
●エセ・ブラインドタッチャー
が大手を振って跋扈している風潮があったわけなんですが、
それがこういう、
●ニセ者が初心者にウソを教える
というとんでもない状況が普通になってきていたからなのだな、と理解できたわけです。
いやいやいや。ホームポジションへの指の戻しは1打ごとに決まってるだろ。一文の途中で一回とか文節単位とか、何をテキトーなことを言ってるんだ? と、ほんとうに唖然としました。
ブラインドタッチ習得において、ホームポジションは本当に絶対のものであって、ホームポジションの基準位置が明確でない限り、1キーだって打つことはできないんです。
確かに打つキーや、指の動かし方によっては、ホームポジションから手を離して打たざるを得ないこともあるし、ホームポジションから指全体を離して打つこともなくはないんですが、でも実は、どんなに指を浮かしたり離したりしたとしても、
●小指、または人差し指だけ
は、ホームポジションに残しておいて、確実に指全体をホームポジションにすぐに戻せる体勢を取っていたりするんですね。
この小指や人差し指のことを、僕は「残し指」と名前をつけて、WEEKの学習解説にも入れているくらいです。
そのくらいホームポジションは重要で、これを守らずに「ブラインドタッチを目指す」なんて、飛行機に乗らずにアメリカに行くというのと同じくらい超困難課題なわけです。
●ホームポジションは1打ごとに必ず指を戻して、文章を打っている間、ずっと「正位置」をキープしておく
というのが正しい在り方なわけです。
というか、このホームポジションのキープ動作がなくてブラインドタッチなんてできるわけがないのです。
そりゃ、「1打ごとに戻す」を知らなけりゃ、何年たってもタイピングが上達しないのは、ごくごく当たり前の話なのです。
でも、この勘違い状況こそが、日本におけるブラインドタッチの現状なんですよねぇ。
うーん。
ほんとうに困ったことです。
ということで、今日のメルマガはここまで。
では、また明日。
--------------[KID'S SIGNAL No.1085 -了-]---------------