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「本の読み方」の電子図書編。今日は「目下の課題・問題点」についてです。
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[KID'S SIGNAL] キッズシグナル●第1207号●2024年12月6日(金)
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読者さん、こんにちは。
昨日は「電子図書」(特に、Kindle の読み放題サービス Kindle Unlimited に関して)というものの利便性についていろいろ書きました。
簡単にまとめると、
●「立ち読み」の代わりになる
●人気作家のマイナー作品(内容は優良)が読み放題になりやすい
●音声読み上げで、運転中に読み進められる
●雑誌のバックナンバーも読める
というような実利がある、という話でした。
当然電子書籍ですので、
●書棚をふさがない
●何冊でも持ち歩ける
●防水端末なら風呂読書も可能
というメリットはあるんですが、まぁこのあたりは常識の範囲ということであえて書いてません。
とまぁメリットはあるんですが、当然デメリットもあります。
で、いま僕が「デメリット」と感じていることについて、少しまとめてみますね。
ざっと列挙すると以下の3点くらいになります。
●下線・ラインマーカーなどの書き込みはできるがイマイチ
●風呂読書・音声による車読書で、どんどん読めるが印象が薄い
●読書ノートを作ろうとすると、けっこう手間
このどれもが、「良い書籍だから、じっくりと読み込もう」とした時にネックになってくる事柄でして、ここが僕的にはかなり不満なのです。
Kindleの読み放題サービスである「Kindle Unlimited」には、Kindleでしか読めない書籍がけっこうライアップされているんですね。
で、これが意外に内容が濃くて面白いものも多いんです。とくにネットを使ったマーケティング関連の書籍などは、かなり濃くて実用的なものがずらりと並んでいて、内容も面白いんですね。
もともと広告のコピーライターをやっている人間としては、かなり興味深いし、どんどん読みたくなる内容のものがあるんです。
ところがこれ、ラインマーカーを弾いたり、付箋をはさんだりということができないわけです。
あ、いや間違った、ラインマーカーも付箋も Kindle アプリには標準で備えられているので使えることは使えるんです。
ラインマーカーの色も選べるし、どこにラインマーカーを引いたのかの一覧ウィンドもあって、瞬時にその該当ページに飛ぶこともできるんです。
でも、これが使うかというと、全然使わないわけです。
そもそも書籍になぜ付箋を貼るか? というと、
●本に付箋を貼っておけば、机の上に本を置いておいても付箋があるのが目に入る
ということが大事なわけです。
「ああ、この本は付箋をはって再読したいような内容が4か所はあったよね」
というようなことが、机の上にポンと置かれた書籍自身を見るだけでわかるわけです。
まず、この便利さが電子書籍にはまったくないわけです。
ラインマーカーも同じような事柄でして、電子書籍はそもそも、普通の紙の書籍のように、手にして指でパラパラパラーっとめくる、と言うこと自体ができません。だからラインマーカーの機能もいくら備えていると言っても屁の役にも立たないわけです。
付箋を貼ろうが、ラインマーカーを引こうが、とにかく「目に入る機会」自体が少ないのだから、そもそも機能を装備していても何の役にも立たないわけです。
これがねぇ、困る。
いや、内容の薄い、どうでも良い本なら、別にラインマーカーも付箋も使わないから別にどうでも良いわけですが、下手に内容が良いものだと、これが本当に困るんですね。
特に、電子図書のメリットとして僕が優先的に利用している、
●風呂読書
●車読書
においては、このデメリットがより一層際立ってしまうから困るわけです。
紙の書籍だとページをめくりながら目で読んでいるので、良い情報があれば下線を引いたり付箋をはったりもしますが、内容によっては二回か三回、同じところを繰り返し読んだりもするんですね。
でも風呂読書だとそんなことをしてるとのぼせてしまうので、そんなことはやりたくないし、車読書なら運転してるのだから、なおさら読み直しなんかできるわけもないわけです。
なので、もともと風呂読書も車読書も、どんどん読み進められるのは良いのですが、その分、どうしても印象が薄くなってしまうわけです。
なので、しょうがないから、風呂から出たり、車から降りた時に再読して、印象的だったところをマーキングしようと思うわけですが、先に述べたように標準のマーキング手段は効果が低いので、そうでなくても印象が薄くなりがちな電子書籍でそんなことはしたくないわけです。もっと強く印象に残さないとダメだから。
そうなると、これはもう電子書籍をもう一度あたまから開いて、順に読みながら読書ノートを作る、という作業をするしかなくなるわけです。これがもう、ほんとうに辛いわけです。
紙の書籍なら、購入した本なら気になったページの端を「ドッグイヤー(犬の耳)」として折っておけば再読の手間などかかりませんし、図書館で借りた書籍なら付箋紙を挟んでおけば気になったページを全部残して置けるわけです。
でも、電子書籍は、このどちらもやれないし、てがかり自体が全然ないわけです。
これがねぇ、目下の一番の問題であり、課題なんですよねぇ。
で、しかも、この問題に対する「解決策」は、いまだに見つかっておりません。
うーん、どうしたものか。
実に悩ましいのであります。
ということで、今日はほとんど「愚痴」で話題を終えることになりますが、まぁそういうところが電子書籍の現実なんだ、ということでご理解いただければと思います。
ではでは、今日はここまで。また明日。
--------------[KID'S SIGNAL No.1207 -了- ]---------------