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「ブラインドタッチはこれからの時代にこそ重要」と、いまごろになってハタと気づいた、というかなりお間抜けなお話。

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[KID'S SIGNAL] キッズシグナル●第1327号●2025年4月5日(土)
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読者さん、こんにちは。
ということで、タイピング練習ソフト「WEEK」に関する話をまた少し。

今日はブラインドタッチを習得する「メリット」について、ちょっと書いてみたいと思います。

一般的には「ブラインドタッチが出来たら文章が高速入力できる」というのがブラインドタッチのメリットだと思われています。

これは本当はまったく見当違いの評価だと思うんですけど、まぁ世間一般では、そういう評価でしょう。
で、「私はそんなに文章入力を大量にすることがないから必要ない」とか思っているという人が、これまた多いわけです。

でも、これは前々からこのメルマガでも言い続けていますが、ブラインドタッチができるということは、Microsoft Office シリーズをはじめキーボード操作に対応しているアプリケーションソフトを「対応するキーの順列:例/alt:wq4とかalt:fsとか」を覚えるだけで、一瞬にして機能呼出し→実行ができます。

つまり「特定のアルファベットの並び」を覚えるだけでアプリを自動実行させるような快適さを実現できるので、超便利なんですね。
これを僕は「呪文操作」と呼んでいて、ブラインドタッチを覚えると、「PCの魔法使いになれる」と呼称しているわけです。

で、僕自身はそんなにたくさんのアプリケーションソフトを使った経験がなく、この「呪文操作」ができるアプリが、どのくらい存在しているのかが良く分かっていなかったので、ちょっと調べてみたんです。

ジャンルは大きく5種類。

■Microsoft Office関連製品(オフィス365を含む)
■ウェブブラウザ
■Appleの主要なキーボード操作対応アプリ
■Microsoft 以外のオフィス製品
■業務アプリ(青色申告、在庫管理、営業管理)
■その他クリエイティブ系アプリ(画像・映像・音楽)

パッと思いつく範囲で調べました。
調べてみたら、想像以上に「キーボード操作」に対応してるんですね。
特にApple製品もそれなりに対応がある、ということで幅の広さに驚かされます。
以下、ちょっと長いですが、その対応アプリの一覧です。

■Microsoft Office関連製品(オフィス365を含む)
Microsoft Word:Altキーを押すとリボンメニューのショートカットが表示され、すべての機能にキーボードでアクセス可能。
Microsoft Excel:セルの移動、関数入力、データの操作などをキーボードだけで完結できる設計。
Microsoft PowerPoint:スライドの編集やプレゼンテーションの管理をショートカットで実行可能。
Microsoft Outlook:メールの作成や管理、スケジュール操作などをキーボードで快適に操作可能。
Microsoft Teams(ビジネスコミュニケーションツール):メッセージ送信、検索、ナビゲーションをキーボードショートカットで操作可能。
OneNote:ノートの作成や整理をキーボードショートカットで効率的に操作可能。
Access:データベース管理をキーボードでスムーズに操作できる。
Visio:図やフローチャートの作成をキーボードショートカットでサポート。
Project:プロジェクト管理ツールで、タスクの追加や編集をキーボードで実行可能。
Planner:タスク管理をキーボードショートカットで効率化。
OneDrive for Business:ファイル管理をキーボードショートカットで操作可能。
SharePoint Online:コンテンツ管理やナビゲーションをキーボードで実行可能。
Sway:プレゼンテーション作成をキーボードショートカットでサポート。
Delve:情報検索やナビゲーションをキーボードで操作可能。
Microsoft Stream:動画管理をキーボードショートカットで効率化。
Exchange管理センター:メール管理をキーボードショートカットで操作可能。
Yammer(クラシック版):社内SNSのナビゲーションをキーボードで実行可能。

■ウェブブラウザ
Google Chrome:Altキーでメニューバーを開き、ショートカットキーで各機能にアクセス可能。
Mozilla Firefox:豊富なキーボードショートカットを備え、Altキーを活用したメニュー操作も可能。
Microsoft Edge:Chromeと同様のショートカットを持ち、キーボードでの操作が快適。
Opera:カスタマイズ可能なショートカットを多数搭載。
Brave:プライバシー重視のブラウザで、キーボードショートカットを活用可能。
Vivaldi:高度なカスタマイズが可能で、キーボードショートカットも豊富。
Tor Browser:セキュリティ重視のブラウザで、キーボード操作にも対応。

■Appleの主要なキーボード操作対応アプリ
Pages(ワードプロセッサ):Microsoft Wordの代替として、豊富なキーボードショートカットを備えています。
Numbers(表計算ソフト):Microsoft Excelのように、セルの移動や関数入力をキーボードで操作可能。
Keynote(プレゼンテーションソフト):Microsoft PowerPointと同様に、スライドの編集やナビゲーションをキーボードで実行可能。
Safari(ウェブブラウザ):ショートカットキーを活用してタブ管理やページ移動が可能。
Mail(メールアプリ):Microsoft Outlookのように、メールの作成や管理をキーボードで操作可能。
Finder(ファイル管理):Windowsのエクスプローラーに相当し、キーボードショートカットでファイル操作が可能。
Final Cut Pro(動画編集ソフト):キーボードショートカットを活用して編集作業を効率化。
Logic Pro(音楽制作ソフト):キーボードショートカットを使ってトラック編集やミキシングが可能。
Xcode(開発環境):プログラミング作業をキーボードショートカットで効率化。
GarageBand(音楽制作ソフト):基本的な編集作業をキーボードで操作可能。
Preview(PDF・画像ビューア):キーボードショートカットを使ってページ移動や編集が可能。

■Microsoft以外のオフィス製品
Google Workspace(Google Docs, Sheets, Slides):Microsoft Officeと同様にAltキーでメニューショートカットが表示され、キーボードで操作可能。
LibreOffice(Writer, Calc, Impressなど):オープンソースのオフィススイートで、Microsoft Officeと似たキーボードショートカットを多数備えている。
WPS Office(Word, Spreadsheet, Presentation):Microsoft Officeと高い互換性を持ち、キーボードショートカットの使い勝手も似ている。
Notion:ドキュメント作成やデータベース管理をショートカットで操作可能。
Evernote:ノートの作成や整理をキーボードショートカットで素早く行える。
Trello や Asana(タスク管理ツール):タスクの追加や編集をキーボードだけで実行可能。

■業務アプリ
●青色申告ソフト
弥生の青色申告:クラウド版とインストール版があり、キーボードショートカットを活用して帳簿付けや申告書作成が可能。
freee会計:クラウド型の会計ソフトで、キーボード操作を活用して仕訳入力や確定申告書の作成が可能。
マネーフォワード クラウド確定申告:電子申告にも対応し、キーボードショートカットを活用して帳簿管理が可能。
●在庫管理ソフト
ロジザードZERO:業界問わず人気の在庫管理システムで、キーボードショートカットを活用して在庫管理が可能。
ZAICO:シンプルで使いやすいクラウド型在庫管理ソフトで、キーボード操作によるデータ入力が可能。
楽楽販売:Excelからの移行に適した在庫管理ソフトで、キーボードショートカットを活用してデータ入力が可能。
●営業管理ソフト(SFA)
Salesforce Sales Cloud:世界的に有名な営業管理ツールで、キーボードショートカットを活用して顧客管理や案件管理が可能。
Microsoft Dynamics 365 Sales:Microsoftの営業管理ツールで、キーボード操作を活用して営業プロセスを効率化可能。
Mazrica Sales:国産の営業管理ツールで、キーボードショートカットを活用して案件管理やレポート作成が可能。

■その他クリエイティブ系アプリ
Adobe Photoshop や Illustrator:Altキーを押すとメニューのショートカットが表示され、キーボードで操作可能。
Visual Studio Code や Eclipse(開発環境):キーボードショートカットが豊富で、Altキーを活用したメニュー操作も可能。
Slack や Discord(コミュニケーションツール):Altキーを使ったナビゲーションやショートカットが充実。
Blender(3Dモデリングソフト):キーボードショートカットが多く、Altキーを使った機能も多数。
AutoCAD(設計ソフト):キーボードショートカットを活用して効率的に操作可能。
Spotify や VLC Media Player(メディアプレイヤー):Altキーを使ったメニュー操作やショートカットが利用可能。
Adobe Premiere Pro や After Effects:ショートカットキーが豊富で、Altキーを活用したメニュー操作も可能。
Zoom (ビデオ会議ツール):Altキーを使ったナビゲーションやショートカットが充実。
Spotify や iTunes(メディアプレイヤー):Altキーを使ったメニュー操作やショートカットが利用可能。
Steam や Epic Games Launcher(ゲームプラットフォーム):キーボードショートカットを活用してゲーム管理が可能。
FileZilla(FTPクライアント):キーボードショートカットを活用してファイル操作を効率化。
WinRAR や 7-Zip(圧縮・解凍ソフト):Altキーを押してメニューを呼び出し、ショートカットで操作可能。
OBS Studio(ライブ配信ソフト):ショートカットキーが豊富で、Altキーを使った設定変更も可能。
GIMP(画像編集ソフト):キーボードショートカットを使ってメニューやツールにアクセス可能。

どうでしょう? キーボードによる「呪文操作」は、これだけ幅広いアプリで応用展開が可能なわけです。

可能なんですが、ほとんどの人は、こういう操作を「マウス」を使って、「アイコン」をクリックし、ちんたら手間な操作を繰り返しているし、仮にキーボード操作の存在を知っていたとしても、特定の良く使う機能を、キーボードとにらめっこで、「えーと、altを押して、Wで、あー、Iか」とかものすごくゆっくりやってるわけです。

ですから、ブラインドタッチを習得して、キーボードを一切見ずに、「呪文」だけ覚えてパッと機能を呼び出せるようになれば、あらゆるソフトがとんでもなく効率的に活用できるようになるし、新たにアプリを使うにしても操作を覚えるスピードがものすごく早くなるわけです。

なので、「ブラインドタッチは文章をそんなに書かないから必要ない」という考え方自体が、無知そのものともいえるわけです。

で。

ここまでの話は、前々から語っていたことなんですが、実は昨日、ブラインドタッチのもっと重要な利便性に突然気が付いてしまったんですね。

それは何か? というと、この「キーボード対応アプリの一覧」をどうやって調べたか? ということにつながります。

これ、AIに「質問」したんですよ。具体的にはMicrosoft の copilot です。
思いつくまま、質問して、その答えをちゃちゃちゃっとまとめたにすぎません。

そうなんです! これからのPCスキルの超重要項目であるAI活用も、ブラインドタッチが超強力に役に立つんですね。
僕自身は、ブラインドタッチで気軽に質問することが当たり前になっているので、これがブラインドタッチを習得する重要なメリットになりえることに、実は昨日まで気づいてなかったんですよ!

AIを賢く活用しようと思ったら、AIに投げかける「質問」である「プロンプト」こそが重要なんですけど、この「プロンプト」を、自分の望む答えが得られるように練りこもうと思ったらブラインドタッチは必須なんです。
いくらトンチンカンな答えを返されても、それは質問の投げ方が悪かっただけなので、質問のテキストをメモ帳などのエディタにコピペして、言葉の前後を入れ替えたり、「てにをは」を入れ替えたりして「プロンプト」を効果的なものに変えてやると「おお!」というくらい望み通りの答えを返してくれるのがAIなわけです。

このとき、「てにをは」を編集する、というのは、音声入力ソフトでは、全然、まったく、ちーとも効率的ではありません。
テキストを編集して再コピペして投げる方が圧倒的に効率的なわけです。

これ、自分が普通にやってたことなので、これがブラインドタッチの「いまの時代の重要なメリットだ」ということにすら気づいてなかったわけです。
ああ、灯台下暗し。です。

いや、そもそも「WEEK」を開発するにあたって、プログラムのどうやって実現したら良いのか分かってない部分とか、捜査や練習の説明のためのイラストとか、全部AIにお任せして完成した、というのが実情なんですね。
まさにAIさまさまなんですよ。

で、その時にトンチンカンな答えを望み通りの答えに軌道修正させた重要技能が「ブラインドタッチだった」という話です。

いや、こんな大事なことに今日まで気づいてなかったとは、我ながらマヌケです。

ということで、AI時代こそ、ブラインドタッチの時代です。プロンプト修正は音声入力では非効率でやってられませんから。

今日はちょっと長いメルマガになってしまいましたが、これでおしまい。
ではまた明日、お会いしましょう。


--------------[KID'S SIGNAL No.1327 -了- ]---------------


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