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ブラインドタッチ練習卒業の基準は、「いまの自分を越える」という精神論のようでいて、実はとても現実的な「数値」なのです。
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[KID'S SIGNAL] キッズシグナル●第1335号●2025年4月13日(日)
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読者さん、こんにちは。
ということで、一日2通パターンになった本日のメルマガ2本目は1本目の続きです。
WEEKでは、モチベーション維持のために、卒業基準を明確にしていると書きました。
(卒業基準以前に「学習の総時間数」も明示してます。こんな練習ソフトなんて、そうそうないと思う。)
その「卒業基準」は何か? というと、以下の二つだ、という話は1本目で書きました。
1.WEEK内の7つの練習ドリルのうち6つまでを完全ブラインドで打てること。
2.練習を開始する前に「見て打ち」で良いから、自分のテキスト入力速度を測り、そのスピードを超えること。
このうちの「1」は、実はけっこう深い話があるので、また次回。
今日は「2」の
●自分の「見て打ち」速度を越えろ。
について話をします。
パソコンをある程度使っていて、でもブラインドタッチじゃないんだ、という人は、実はキーボードを見ながら文章を打つ、
●「見て打ち」
でパソコンを使っているんですね。
で、実はこの「見て打ち」でも、ある程度のスピードに到達していたら、「それなりに実用的」なんですね。
というのは、パソコンで文章を書く、というのは、
●手書きで文章を書くより圧倒的に効率的
だからなんです。
ここ、いろいろな人がものすごく見落としてる部分なんですけど、
●手書きでの文章作成は、PCでの文章作成の何倍も時間がかかる。
んです。手書きは超、おそろしく時間がかかるんです。
(で、だからこそ、学習などには手書きの紙のノートが良いし、効果的なんです。が、これはまた別の話なので、またいずれ)
なので、別にパソコンというものは、
●ブラインドタッチでなくても手書きよりはうんとラクに文章が作れる
ものなわけです。
みなさんなかなか気づかないことが多いのですが、ワープロで文書作成をすることを、「ワープロをペンにして」というように
●ワープロ=筆記具
のようなたとえにしてるんですが、それは全然実態を表現していなくて、実際には、
●ワープロ=鉛筆・ペン・消しゴム・コピー機・FAX・百科事典・辞書・タイプライター、etc
と、PCやワープロソフトで文章を書くことは手書きの何倍も何十倍も効率的なわけです。
ここでは、上記の「たとえ」の内容をいちいち解説しませんが、まぁ考えればわかると思います。
なので、普通の人は「見て打ち」で充分、「圧倒的な業務の改善」が成立してしまうんですね。「手書き」よりパソコンやワープロを使って、キーボードの「見て打ち」で文章を書く方が、うんとうんと効率が良いわけです。
じゃ、「キーボードの使い方」という部分だけに絞って「見て打ち」と「見ず打ち」を比較するとどうなるかというと、これがまた、
●圧倒的にブラインドタッチの方が効率が良い
わけです。「見て打ち」と「見ず打ち」では、「見ず打ち=ブラインドタッチ」の方が絶対、圧倒的に効率が良い。(ここは日本語の漢字変換の問題が関わってきますが、それはまた別の機会に書きましょう。)
それはそれは圧倒的に効率的だし、頭も体も疲れず、文章を考える効率も良くて、別次元の快適さなわけです。
でも、「手書き」→「見て打ち」で、あるていど快適な環境にたどり着いている人は、この「見て打ち」→「見ず打ち」の圧倒的な快適さというのは、想像すらできないわけです。
今現在が、手書きより圧倒的に便利になっているからこそ、そこに「ブラインドタッチだったら、もっともっと快適だ」と言われても、いまひとつイメージが湧かないわけです。
しかも、ここが大切なのですが、「見て打ち」から、「見ず打ち」にスキルアップをしようとしたら、
●いったん、自分の「見て打ち」速度を捨てて、ものすごく遅い「見ず打ち」に慣れなければならない
という「苦痛」が立ちはだかるということになるんですね。
「見て打ち」と「見ず打ち」は、そもそも根本的に文字入力の考え方が違います。なので、「見て打ち」ができるようになってから「見ず打ち」に切り替えようとすると、まったく新しい取り組みを行うことになって、
●いまの快適さを捨てる
状態にならないとダメなわけです。
これが、「見て打ち」の人が「見ず打ち」になる時の大きな壁になるんですね。
その重要な基準値が、
●入力速度
になります。
同じ文章を打ち込むに際して、「見て打ち」と「見ず打ち」だと、「見ず打ち」が全然できていない練習開始初期は、圧倒的に入力が遅いわけです。「見ず打ち」より遅い。
なので、「見て打ち」である程度の入力速度を達成している人には、練習そのものが、かなり苦痛になってしまうわけです。
だって「キーボードを見ながら」打てば、「見ず打ち練習」をするより、うんと早く入力できるわけですから。
なので、この「見ず打ちでの文章入力速度」というものは、「キーボードを見ながら打つ速度」を越えないと「快適だ」と思えないわけです。
少なくとも、この「いま自分がキーボードを見ながら打てている文字入力速度」を越えるところまで「見ず打ち」で入力できなければ、「ブラインドタッチって快適だなぁ」とは思えないわけです。
逆に言えば、この「見て打ち速度」さえ超えてしまえば、あとはもう圧倒的にブラインドタッチの方が快適なので、二度と「見て打ち」に戻りたいなどとは思わないわけです。
この分水嶺がつまりは「自分のいまの見て打ちでの入力速度」なわけです。
ブラインドタッチ練習の卒業基準が「いまの自分を越える」ことにある、というのはそういうことなんですね。
タイピング練習ソフト「WEEk」では、文字入力速度を測定する標準計測文章と測定プログラムを内蔵しているので、その測定プログラムで速度を測って、「あとどれくらいで自分を越えられるのか」を確認することができます。
この「計測器」があるかないかで、モチベーションが続くかどうかは明確に分かれるよな、と思いまして、この計測プログラムを制作するのに、かなり力を入れていたのです。(そもそもどんな仕様の計測システムにするかでものすごく悩んだし、なおかつ仕様が決まってからプログラムを実装するのに、プログラミングの知識がなくて手間がかかった、ということなのです。)
ともあれ、これで「自分を越える」ということを数値で実測できる実用的な練習ソフトが作れたので、多くの方にご利用いただけるかな? と思っているわけです。
ということで、今日のメルマガはここまで。
ではまた明日、お会いしましょう。
--------------[KID'S SIGNAL No.1335 -了- ]---------------