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やはり改めて、「マーベル映画は人間なら全員観なければならない映画」だと思いました。

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[KID'S SIGNAL] キッズシグナル●第1368号●2025年5月16日(金)
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読者さん、こんにちは。
昨日は実は、ちょっと大阪の知り合いのお店にお邪魔する用事があったので、大阪に出るついでに映画も観ようと、マーベル映画の「サンダーボルツ」を観てきたのです。

田舎に住んでいると、映画を観に出かけるというのがけっこうな仕事になってしまいまして、片道1時間かけてシネコンまで車で遠出しなくてはならなくなるわけです。
それを考えると大阪に出る予定があるついでに映画を観るというのもひとつの選択肢になってくるんですよね。はい。

「サンダーボルツ」は、けっこう評判が良くて、アメリカの映画批評サイト「ロッテン・トマト」で、批評家88点、一般観客94点の高評価が出てるわけです。

●アメリカ映画批評サイト/ロッテントマト:サンダーボルツ評価
https://www.rottentomatoes.com/m/thunderbolts

なので、これは映画館で観なければと思ったわけですが、内容的にIMAXで観れば良かったなぁとちょっと悔やみました。評判どおり、なかなか良い映画だったんですよ。

ネタバレするわけに行かないので、映画のテーマに関してだけ言いますが、基本的に、

●「自分のトラウマと対面して、自分の空虚感(ヴォイド)に対処する」

という内容だったので、「あー、これこれ。アメコミ映画はこれよね。」と僕は思ったのです。

というのも、僕は前々から「マーベル映画は人間なら全員観なければならない映画だ」と言い続けているわけですが、この「サンダーボルツ」は、その本質的な問題を、実に分かりやすく映像化してくれたような内容になっていて「素晴らしい!」と叫ばずにはいられなかった感じなのですよ。

(いや、実は一般の映画ファンにもそのテーマ性が分かりやすく描かれていたせいで、僕にはちょっと「薄味」に感じてしまったんですけど、まぁそれは小さな問題でしょう)

前にも書きましたけど、スーパーヒーロー映画、とくにマーベルやDCなどのアメコミを実写化した映画は、基本的に、

●荒唐無稽な話を超リアルに描く

という特徴を持っています。
実は、この特徴こそが、[人間なら全員観なければならない」という機能を発生させるのですよ。
それはどういう機能かというと、

●私にはスーパー能力なんてない、普通の原寸大の人間だ。

という「現実直視」を強制する機能なわけです。
ヤクザ映画を観てヤクザになったような気分になったり、喜劇映画でダメ上司と部下の姿を見て「あれよりは俺はマシよね」と思ったり、恋愛映画を観て「いずれ素敵な彼・彼女と出会うのよ」と思ったりする「妄想に浸る」ということが、スーパーヒーロー映画ではできないんですね。

スーパーヒーロー映画を観て思うのは、つねに「これは荒唐無稽なウソ映画で、私にはスーパー能力はないよ」という「荒唐無稽な夢や希望は存在しない」「現実に引き戻す」のがスーパーヒーロー映画の一番の特徴なわけです。

しかも、映像は超リアルな現実チックな表現になっているので、観終わった後の「ウソ表現のない現実」の味気無さ感はかなり大きいものなわけです。
なので、スーパーヒーロー映画を観終わった後には強烈な「現実直視感覚」がやってくるわけです。

これこそが、スーパーヒーロー映画すべてに共通する「鑑賞後感」でありまして、この感覚こそが、実は「力のない原寸大の自分」をありのままに受け入れる「素地」を作ってくれるんですね。

で、スーパーヒーロー映画というのは、たいてい「正義」を描いているので、「じゃあ力のない僕が正義のヒーローになるなら、何を成せばいいんだろう?」という発想になりやすいわけです。

まさに、「自分の内面=トラウマ」を直視して現実に対処していく、というスタンスにならざるを得ないのです。

この構造は全てのスーパーヒーロー映画に存在しているので、おおむね、スーパーヒーロー映画を好む人は、自分のトラウマに向き合い、内面の葛藤を厭わない人が多いのです。

そういう意味で、この「サンダーボルツ」は、「アメコミヒーロー映画」の本質を、一般大衆に、ものすごく分かりやすく解説してくれてるような映画で、そういう意味で本当に素晴らしいと思います。

で、ときたま「アメコミ映画って苦手なんだよね」という人がいてるんですが、そういう人って実は「僕にはあんまり合わないんだよね」と言ってモヤモヤっとした言い方で「なんか好きじゃない」って言う人がほとんどなんですね。

これはもう、ものすごく簡単で映画とかの映像作品にたとえば恋愛映画なら理想の恋をしたかのような「妄想にひたる」ということだけを求めているからなんですね。
鑑賞後に現実に引き戻されるのがイヤなわけです。
ほんと、「アメコミ映画はどうも合わない」とか言ってる人は、ただ「妄想に浸っていたい」だけなんですね。現実と映像の世界の区別がついてない「お子ちゃま人間」であることがほとんどなんです。

僕は基本的に、こういう「妄想に浸りたいだけ」という人間は麻薬中毒患者と同じだから、「それは良くないよ」と厳しく叱りたいんですよね。なにせ、そういう「妄想のとりこ」に浸ってる間は、絶対に自分の人生を歩めませんから。

それはアカンやろ。

と思う。

だから、

●「マーベル映画は人間なら全員観なければならない映画だ」

という話になるわけですよ。
分かります? この話。
マーベルとかのアメコミスーパーヒーロー映画は、だから絶対に「観なければならない映画」なのです。

自分と向き合う態度は、そのくらい大切なんですよ、という話ですね。

ということで、本日2通目のメルマガはここまで。
ではまた明日。


--------------[KID'S SIGNAL No.1368 -了- ]---------------


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