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ユーザーを「神話」で欺き続けても、結局は、ゆるりゆるりと真実をバラしていくしかないんだよなぁと、Macブックのニュースを見て教訓を得た話をします。

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[KID'S SIGNAL] キッズシグナル●第1497号●2025年9月23日(火)
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読者さん、こんにちは。
今日はちょっとAppleの話です。

先日、こんな記事がありまして。

●ついに「MacBook Pro」にタッチスクリーン搭載か--2026年のOLED版で
https://japan.cnet.com/article/35238129/

Appleのノートパソコンである「MacBook」に、はじめてタッチスクリーンが搭載される、というニュースなわけです。

「あー、まだ搭載してなかったんかぁ。あー、Appleやなぁ」

というのが僕の感想でして。
この話、Windows環境しか知らない人が聞いたら「どういうこと?」と目が点になるような話だと思うんです。
ノートパソコンのタッチスクリーンなんてものはたとえば通販で購入する場合とかだとオプションのひとつであって、タッチ操作をしたい奴はするし、したくない人はしない、というあくまで選択肢の一つでしかないわけです。

だからタッチスクリーンだろうがなんだろうが、どうだっていいじゃん、というようなことでして、その分価格が上がるかどうか? ということでしかないわけです。

だからWindows環境になれている人だと「え? タッチスクリーンにするというオプション自体がなかったわけ? 意味不明だな」という感想にしかならないわけです。

しかしこれが、Appleにおいてはかなり重要な話なんですね。いままでは「タッチスクリーンにする」ということ自体が一種の「タブー」だったわけですから。

「なにそのタブーって」

と思いません?
でも、タブーだったんですよ。なぜだと思いますか? それはスティーブ・ジョブスがノートパソコンのタッチスクリーンを完全に否定したからなんです。

しかも、その否定の仕方が強烈でした。

「ノートパソコンにタッチスクリーンなんてつけたら、腕がゴリラのように太くなるよ」

という言い方です。完全否定です。

いや、この言い方はちょっと言い過ぎですかね。
実際には、こういう記事があります。

●新MacBook Airでタッチ画面が断念された理由(2010.10.25)
https://wired.jp/2010/10/25/%E6%96%B0macbook-air%E3%81%A7%E3%82%BF%E3%83%83%E3%83%81%E7%94%BB%E9%9D%A2%E3%81%8C%E6%96%AD%E5%BF%B5%E3%81%95%E3%82%8C%E3%81%9F%E7%90%86%E7%94%B1/

これ、15年も前の記事ですからね。
でもって、ゴリラ腕の問題は、この記事によれば、「30年前から懸念されてた」という話になってます。だからもう45年もこの問題は「検討されてきた」という話になるわけですが。

いやいやいや。
何言うてますん。

私、2000年には富士通のFMV-BIBLO B110ノートパソコンを購入しまして、このノートパソコンが、
●スティック型のポインティングデバイス
●タッチスクリーン操作
●ペン操作
の3つのポインティングデバイスを備えた機種だったんです。

それで僕はもうハッキリと、

●ノートパソコンにタッチスクリーンは超便利だ。

ということは分かってたわけです。

たいていの操作はスティック型のポインティングデバイスでやればいい。
でも、画面の拡大(写真の一部を拡大するとか)に関しては指で位置指定をした方が直観的です。
でもって、お絵描きソフトなどで、細かな部分を指定するにはペン入力が最上なわけです。
3つとも使いどころが違う。だからポインティングデバイスは併用した方が便利なんです。

(ただし、マウスはそもそも不良品なので、標準のポインティングデバイスとは考えません。)

しかも、デスクトップのディスプレイなら、そりゃ画面が遠くて腕が疲れもするでしょうけど、ノートパソコンの場合は、キーボードのすぐ上がタッチスクリーンです。すぐ上ですやん。この程度の腕の移動で「ゴリラ腕」になんかなるわけないって。
アホちゃうか。

そもそもタッチスクリーンとトラックパッドとタッチペンと3つも併用すれば、それぞれの使う時間は短いから切換ながら使う事で、まったく疲れがたまらないわけです。どれかひとつしか使わないから疲れるんですよ。当たり前じゃん。そんなこと。

バカをだますにしても、もう少し考えろよ、という話なわけです。

そういうことを分かってたので、Appleの「ノートパソコンにはタッチスクリーンは採用しない」というのがものすごくウソ臭く思えたわけです。
だって、僕は併用の便利さを実際に仕事やプライベートで活かして、知ってたわけですから。
そら「ゴリラ腕」とか妄想、言いがかりもいいところだとしか思えないわけです。

でも、Appleはノートパソコンにはタッチスクリーンは使わなかったんですね。

これは多分

●MacブックとiPadの食い合いを避けるため

だったんだろうと、僕は想像してます。で、多分そういうことなんでしょう。

世間的には「Macは使いやすい」だの、「ユーザーのためのPCだ」だの「クリエイティブな作業にはMacだ」だの、もっともらしい話がごちゃまんと流通してますけど、僕は本当に、もうまったく全然、そんな話は信用しないわけです。

だって、PCの使い勝手、とくにポインティングデバイスに関して、何が一番便利なのかを考えて、IBMのThinkPadが大好きだったにも関わらず、3つのポインティングデバイスを兼ね備えた機種を実験的に購入してのが私なので。

そういう意味でAppleの「文化」だとか、その手の「神話」に関しては、何も知らずに洗脳されてる人が多いので「ああ、やれやれ」と思うばかりなわけです。
アップルペンシルなんかも、致命的な欠点がありますしねぇ。
(この話は長くなるので、またいずれ)

ともあれ、ユーザーを「神話」で欺き続けても、とどのつまりは、何十年か経って、ゆるりゆるりと真実をバラしていくしかないんだよなぁと、Macブックにタッチスクリーンが付くという話題から教訓を得た私だったのであります。

分かってる人にはすでに2000年代にバレてたウソを、Appleは2026年まで付き続けてきたわけです。
そして「Appleファン」は、そういうクソみたいなウソに25年も騙され続けてきたわけです。
ああ、なんちゅうムダであることか。

いやホンマに。

ということで、本日のメルマガはここまで。
ではまた明日。


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