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分類項目は、「使い慣れたもの」であることが大切。複数の分類項目を使い分けようとか、考えない方が良いと思います。

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[KID'S SIGNAL] キッズシグナル●第928号●2024年2月29日(木)
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読者さん、こんにちは。
今日はちょっと「分類項目」ということについて考えてみたいと思います。

情報管理、ということにおいて「分類項目」というのは、とても大切です。
「整理する」ということは、要するに「分ける」ことだと言っても良いからです。
そして、やはり「分ける」ことは「分かる」ことでもあるわけです。

だから、キチンと上手に「分ける」ことが出来れば、それはその対象を正しく理解した、ということになるのではないでしょうか。

そこまで考えた時に、大切になるのは「分類項目に慣れる」ということだと思っているんですね。

「Stationery Book 42」の中にA4書類の整理ツールとして角二の封筒(角型二号封筒)を提唱していたわけですが、この角二の封筒がなぜ重要か?というと、紙の封筒だから、直接分類項目を封筒に書き込むことができる、という点なわけです。

仕事でネットを使うのが当たり前になって、いまや紙の書類はさほど重視されなくなってしまったのか、書類の整理ツールとしてクリアファイル(あるいはクリアホルダー。透明フィルム製で、袋状の上と横が開いている形態のもの)を使うのが当たり前になっているわけですが、クリアファイルでは、簡単には分類項目を書き込むことができないわけです。

これは「分類項目に慣れる」という意味で非常に損をしているんですね。

なぜなら、自分で分類項目を考え出して、その分類項目で書類を整理すると、管理がとても楽になることが多々あるからです。

簡単に言ってしまえば、仕事とプライベートで書類を分ける、ということをやってみても良いでしょう。
そんなおおざっぱな分類であっても、それだけで書類を探すときの手間がグンと少なくなるわけです。

仕事に関することなら、プライベートの書類を探す必要はない。
まさに「分ける」ことが整理することになる、ということです。

例としては「仕事とプライベート」という分け方を挙げましたが、これは一般的に考えれば「得意先」ごとに分けてもいいし、「今週中に処理」という時間軸で分けても良いわけです。
このあたりは、仕事の内容や生活パターンなど、個々の方々で適切なものは変わってくるでしょう。

ただ、誰もに共通して大切なことは2つ。それは、

●使い続けられる分類項目が便利
●分類項目は階層化される

ということです。

多種多様な情報を扱おうとすると、あまりなじみのない「固有名詞」などでファイルを作って、その名称で管理しようと考えたりするんですが、これは、よほどその固有名詞を繰り返し使う可能性がない限り採用しない方が良いやり方だと思うわけです。

なぜなら、当たり前の話ですが、固有名詞を忘れてしまったら、探しようがなくなるからです。
まだ角二封筒のように、分類項目が表に出ているような形でファイリングされていれば、見るたびに思い出しますし、角二封筒がそうとうな数存在していたとしても、100袋、200袋程度なら、端から順に見ていけば見つかって思い出す、ということもあるかもしれません。

でもこれがデジタルのデータだと、そう簡単には思い出せないんですよね。
ファイリングをしっかりとやりこんでいくと、ひとつのファイルが複数の分類項目に重なって、どちらに入れれば良いか迷う、ということが起きたりします。

このデータの重複問題は、ファイル整理に付き物のよくある課題なんですが、この問題に関して、

A●コピーを取って、両方の項目に書類を入れる

とか、

B●デジタルデータであるなら、#タグを複数つけて管理する

といったやり方を提唱している人が多かったりするんですが、僕はこのA,Bともにおすすめしません。

なぜかと言うと、このどちらも、根本的な発想が、「ひとつの情報を複数項目に分類する」というバカとしか言いようのない考え方に沿っているからです。

そんなもの、どちらに入れたか忘れてしまうに決まっています。
なんでここに誰も気づかないのかなぁ?

僕が考える正しい在り方は、

●複数項目に分類できそうな情報は、必ずどちらかひとつの分類項目に決める

ということなんです。

この「決める」ということが一番重要なんですね。

一度決めると、同じような情報は、その「決めた」分類項目に、また入れる、という繰り返しの条件付けができます。
そうすると、もうなかなか、どこに入れたのかを忘れる、ということがないんです。

しかし、これを「どちらにでも入れられる」という仕組みにしてしまうと、ひとつの情報に対して分類項目が二つ発生して、自分の記憶に残らなくなります。
これでは必要な時に情報を取り出すことができないわけです。

この「当たり前」が、どうも無視されているように思えてならないんですよね。
なので、この重複問題に関して「どちらからでも検索できる」という提案をしているような書籍や人物に関しては、僕は一切信用しないことにしています。

これは、「ミスコピー用紙」や「裏紙を使う」ということを提案している人を信用しない、ということと完全に重なります。
わざわざ混乱する原因を作ってどうするの? という話なんです。

でも、こういう意見があまり世間では見かけないんですよねぇ。
なのでちょっと書いてみました。

ということで、今日のメルマガはここまで。
ではまた明日。


--------------[KID'S SIGNAL No.928 -了-]---------------


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