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「ブレン4+S」は、やっと戻ってきた令和の「筆箱ペン」なのですな。

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[KID'S SIGNAL] キッズシグナル●第930号●2024年3月2日(土)
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読者さん、こんにちは。
昨日お知らせしたとおり、2/29に発売となったブレンの多機能ボールペン「ブレン4+S」を使ってみました。

いやぁ、感想としてはおかしな言い方ですけど「ふつう」です。
いや、これ超誉め言葉なんですけど、意味不明ですね。

なんというか、令和になるまでずっと使っていたゼブラの多機能ボールペン「クリップオンマルチ」が、やっと令和版になって戻ってきたような感覚なのです。

そのあまりに平成時代に愛用していた「クリップオンマルチ」の感覚が懐かしくて「ふつう」が、やっと戻ってきた、という感じなんですよ。

と、ここまで感想を書きましたけど、これじゃさっぱり意味が伝わらないなぁといま気づきました。
そもそも「従来ボールペンとブレンの違い」とか「ブレンを手にした時の書きやすさの感動」みたいなことが分からないと、なんでいまでも商品として販売されている「クリップオンマルチ」を捨てて単色ボールペンを使ってるのか? ということが分かりませんものねぇ。

うむー。まず「ブレン」というボールペンの特殊性を今日はお知らせすることにします。

ブレンの発売は2018年12月。平成は、翌年2019年3月で終わり、2019年4月から令和に変わりました。
なので、まさにブレンというボールペンと「令和」という元号とはほぼほぼ、歴史が一致しているわけです。

そして、たぶん令和元年の5月だったか6月だったか、そのあたりで僕はブレンを文具店で試し書きし、そのあまりの書き心地のよさに「クリップオンマルチ」が使えなくなってしまったんです。

それはもう衝撃でした。ブレンのペン先の安定度はレベルが違ったんです。
それが良く分かる動画がありますので、ちょっと見てください。

●ボールペンの従来品がよくブレる様子と、ブレンのペン先がブレない様子との比較動画
https://youtu.be/MYtT5pvNAd0

こういう具合に、まずペン先がガタつかないように設計・加工されているのがブレンのペン軸なんです。

しかも! ブレンは重心位置が低くなるように設計されています。低重心だとペン先がよりブレにくいというのは分かりますよね?

それに加えて、インクが当時流行りの低粘度インクでした。これは三菱鉛筆が出したジェットストリームが大ヒットしたことでも分かるように、低粘度インクのボールペンはカスレが発生しにくく(ほぼ0%でしょう)、ペン先と紙との接地面がなめらかになることで、「書きやすい!」と評判だったことへの対応策でした。

ゼブラさんも、同じように低粘度インクということでエマルジョンインクというものを開発して、いろいろボールペンは出していたのですがジェットストリームに勝つことはできず、「それなら軸ごと変えて、もっと書きやすくしよう」と考えたのだろうと思います。

僕自身は「インクが書きやすいものになった」というだけでは食指が動かなかったのですが、インクは変わったわ、軸でブレを減らしたわ、重心が変わって持ちやすくなったわで、ブレンを初めて使った時には心底驚いたわけです。

そもそも「クリップオンマルチ」という「一本ですべてがまかなえる多機能ボールペン」を使っていたので、多少のブレとかガタつきとかは、「仕方のないもの」だったわけですよ。多機能ボールペンを使う、ということは、

●書きやすさより機能性を取る

ということですから。

多機能ボールペンというのは、芯を切り替える機構がペンのおしり、つまり書いている時の上部に来ますから、重心も高くなりがちで、もともとフラつきやすいんですね。しかも、芯の切り替えがあるから、ペン先も固定するわけにいかず、ガタついて当然なわけです。

そういう「書きやすさ」を犠牲にしてでも、

●一本のペンの中に必要な機能を全部入れる

という機能性を優先していたのが「クリップオンマルチ」だったわけです。

多機能ボールペンの良さは「他のボールペンやシャープペンシルがどこにあるのかを探さなくてよい」という非常に大きなアドバンテージがあるわけです。そもそもかなり大きな「時短効果」があるんですね。
これは多機能ボールペンを使ってないとなかなか実感できないんですが、かなり、相当に大きなメリットなんです。

「赤ペンはどこにあったっけ?」

と探す時間のもったいなさ。
これがないのが多機能ボールペンを使う理由です。

でも、ブレンの書きやすさは、この時短効果を捨てさせるほどのメリットがあったんです。
なぜかと言うと、あまりに書きやすくて、

●このボールペンを使いたいから、何か文字を書きたい

とまで思わせてくれたからです。
そもそもメモを取ったり、ノートをつけたり、日記をしたためたりしたくなる、ということ自体がすごいメリットなわけです。
だから、僕は多機能ボールペンを捨ててブレンシリーズに乗り換えたんですね。

ということで、長くなるので、今日はここまで。
簡単なファーストインプレッションにしようと思ってましたが、前提となる話を書くだけでかなりの長さになってしまいました。
ということで、この「ブレン4+Sの感想話」は、けっこう長くなりそうです。

とにかく、「ブレン4+S」は素晴らしいと思います。超おすすめ。(軸が太いというデメリットはあります。それが気にならない人はぜひ試してみてください。画期的に便利です。)

続きは、明日のメルマガで。
ではでは、また。


--------------[KID'S SIGNAL No.930 -了-]---------------


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