[963号] ●バックナンバー一覧に戻る|←前号へ|次号へ→
「文具」と「文房具」の言葉の意味の違いをどうとらえていますか? これを考えると、いつもあやふやで、とりとめのない気持ちになってしまうんです。
_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/
[KID'S SIGNAL] キッズシグナル●第963号●2024年4月4日(木)
_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/
----------------------------------------
このメルマガは、
「メモ・ノート・手帳を使いこなすためのStationery Book 42」
をダウンロードくださった方を中心に、毎日発行でお届けしています。
「Stationery Book 42」の更新情報なども掲載しています。
それらの過去記事のまとめは、メルマガ本文のすぐあとにリンクを掲載しています。
----------------------------------------
読者さん、こんにちは。
今日はちょっとダラダラと、最近思っていることなどを、少しとりとめもなく書いてみたいと思います。
メルマガを書くときに、何かネタはないかな? と、ネット検索することがあるのですが、その時になんとなく選ぶ言葉が、
●文具
なんですね。
できるだけ幅広く、ノートや手帳活用に役立つような情報はないかな? と、幅広くチェックしてみるのにちょうど良いワードだと思っています。
それこそ、筆記具から、書棚活用のためのツールまで、モノの大小問わず扱っている感じですね。
で、「文具」でうまくひっかかってこなかったら、「文房具」というワードで絞り込んでみたりします。
こちらの単語は、本当に机の上で使うこまごまとしたもの、ペンやノート、消しゴム、定規、といった「小物」が集中しているイメージです。
で、はたと、この言葉の意味がどこから発生しているのか? と気になったのですが、調べてみると言葉の歴史としては、「文房具」の方が古くからある単語らしくて、中国で「文(ふみ)」を書くための部屋を、「文房」と呼んだことが始まりのようです。
巻紙は当然として、筆や硯、墨などを設置して活用するための部屋、ということなんでしょうね。
いや、もしかすると巻紙以前に木簡の時代もあったかもしれません。
いま、奈良県に住んでいるので、平城京の歴史博物館にも出かけましたが、平城京跡からは木簡が出土したらしいですしね。
我々現代の人間にとっては、たとえばパソコンやスマホが「文具」と考えてもおかしくはない時代に入っています。ですから、木簡や巻紙などを取り扱うこと自体が、その当時では最先端の「技術」だった可能性もあるわけです。
ということは、「文房」という言葉は、現代で言えば、たとえばパソコンなどを常設してある「視聴覚教室」とか、図書館などでの「PCルーム」、「プリントルーム」のイメージで使われていた可能性も高いと思います。
手紙を書くために硯で墨をすり、木簡を何枚も並べたり、あるいは巻紙を長々と広げたり、ということ自体が、最先端技術の使いこなしだったのではないか? という妄想が生まれます。
そういう最先端の「技術室」とか「加工専用室」だったのでは? と考えると、「文房具」という言葉自体に、それこそ定義できないあやふやさを含んだ、とりとめのなさを感じるんですね。
紙の発明やら墨の発明は、現代のボールペンやシャープペンシルにもつながってきますし、PC、スマホまで含めれば、「文房」の「道具」というのは人類の歴史上、ずっとずっと進化、変化しながら連なっているわけです。
実際、言葉の歴史としては、より広がりのある「文具」という言葉の方が後から生まれたらしいので、これも時代の流れの中で「文房」で行われること、必要とされることが変転・変化してきたからこそ必要になった言葉なのではないか? という気がします。
そういうことを考えていると、ふと思うのが、僕が一年に一二度、あるいは数年に一度、年によっては連続して数日という感じでつけている「仕事日誌」なるものがあるんですが、この続けているのやら中断しているのやら、良く分からないノート、という存在が、この「文具」「文房具」という言葉のあやふやさと通じるものがあるなぁと思うのです。
「文(ふみ)」というのは誰かに宛てた手紙なわけですが、現代ならメールやLINEとなって、返信するもしないもはっきりせず、カタチすらないようなものになっていますが、ビジネスメールなら、すばやく的確に応答しなければならないものも多々あるわけです。
なので、この「宛先」を自分にして、「書いてもいいし、書かなくてもいい」という感じでメモや手帳を使っていると、逆にこういう「文具」「文房具」の使い方の本質をつかめるんじゃないかなぁとも思ってみたりもするわけです。
ということで、今日は本当にとりとめもない内容になりました。今日のメルマガはここまで。
ではまた明日。
--------------[KID'S SIGNAL No.963 -了-]---------------